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本日は、法律事務所 佐(たすく) 弁護士 佐々木光春氏による「経営に関する法律情報」をテーマとしたビジネスブログです。
前回「コミュニケーションを見つめ直す ~その2~」に引き続き、第10回目は「コミュニケーションを見つめ直す ~その3~」となります。
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コミュニケーションを見つめ直す ~その3~
今回からは、企業理念の人事考課への使い方について、具体例を使いながらお話していきます。
例えば、次のような企業理念を持つ会社があるとします。
(1) 他人任せにすることなく、自分自身が会社を代表しているという自覚を持って行動します。
(2) 当たり前のことをおろそかにせず、何事にも勤勉・誠実に対応します。
(3) プロフェッショナルとしての意識を持ち、何事にも積極的に取り組みます。
(4) 自分のためにではなく、他人のために行動します。
このような企業理念から人事考課の評価基準を作るとしたら、皆さんはどのようなものを考えますか。
例えば、私が評価基準を作るとしたら、次のようなものになります。
+2 利他の行動
+1 プロフェッショナル/積極的行動
0 勤勉・誠実
-1 懈怠
-2 他人任せ
何を重視するかは、それぞれの感覚があるとは思いますが、私は、上記企業理念の(2)をボーダーラインにして、これに沿った行動ができた場合を0、できなかった場合を-1としました。
また上記の企業理念(4)、(3)に沿った行動をそれぞれ+2、+1とする一方、企業理念(1)にそぐわない行動を-2としました。
一般的な「良くできたと」「不十分であった」「期待を上回った」「期待以下だった」などという評価基準に比べて、このような企業理念に基づく評価基準の方が、共通認識の持ちやすさ、説明のしやすさ、納得のしやすさが連鎖していき、より良い意思疎通、即ちコミュニケーションの促進をもたらすことはご想像いただけることと思います。
次回は、このような評価基準に具体的な行動をあてはめながら、もう少し、その効果について説明していきます。
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法律事務所 佐(たすく)
弁護士 佐々木 光 春
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