ビジネスBLOG @神奈川中央会
神奈川県中央会が提供する中小企業支援情報です!
 




神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の第111回目の記事となります。

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111回 ショールーミングと中小商店の対応

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「産業競争力強化法と中小企業経営」に続いて、今回は「ショールーミングと中小商店の対応」がテーマです。

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ZOZOタウンが開始した「ショールーミング」

ショールーミングとは小売店等をショールームのように使うことです。ZOZOタウンがショールーミングアプリ「WEAR/ウェア」を無料配布しています。YouTube上に動画で説明していますので、ご覧ください。

WEAR/ウェア
http://www.youtube.com/watch?v=ttvYoyFqxWM


消費者が無料アプリ「WEAR/ウェア」を自分のスマートフォンにダウンロードする

小売店に行き、アプリ「WEAR」を起動して、店舗識別バーコードをスキャンする

商品タグのバーコードをスキャンしてアプリに保存する

カフェ等でゆっくりと商品を選ぶ。その際に、SNS上で友達等から商品を勧められる

A:購入を決意して、再度小売店に行く
B:購入を決意して、小売店には行かずに、ネットショップで買う

自宅等で商品を身に付けてSNSにアップする

店員からお礼のメッセージがくる

友達等から「似合う!」と評価される


ショールーミングの影響

(1)商品スキャン後にその店舗で購入した場合

ショールーミングは販促ツールと解釈できます。チラシやダイレクトメールのように、来店回数アップと売上アップに寄与するでしょう。

(2)商品スキャン後にその小売店等と関連あるネットショップで購入した場合

ネットショップ側から小売店側に手数料(いわばショールーム提供手数料のようなもの)が支払われる。

(3)商品スキャン後にその小売店等と無関係のネットショップで購入した場合

いわば小売店は無料で商品カタログを配布したと同じであり、カタログ代金(現実には店員人件費や家賃等)が回収できず、収益性が悪化する。


ショールーミングによる中小小売店への影響と対策

ルミネがショールーミングに賛同せず、渋谷パルコが賛同しました。大手も姿勢は様々です。賛同しない理由は実店舗での売上減少懸念です。ネットで買うと、氏名、住所、購入商品、金額はもちろん、どの友達とどのような会話をSNS上でしているかもモニタリングできますので、その後のマーケティングやプロモーションが展開しやすくなります。

大規模なシステムを持たず、仕組みではなく、人の魅力でファンを増やす中小小売店は、ショールーミングには概して不安意識を持っています。ネットの世界にリアルの顧客がどんどん取られていく、と。

今回のショールーミングは、小売業で始まっているオムニチャネル戦略(あらゆる販売チャネルで売ること)という大きな変化の中の1つと認識することもできます。つまり大手小売店もネット専門業に顧客を奪われる構図です。

これを踏まえ、中小小売店は、以下の点に留意していきましょう。

□ 小売業の付加価値は接客であることを強く認識する。70円で仕入れた商品を、顧客が100円で買う理由が付加価値である。

□ ショールーミングという言葉が使われる前から、消費者が自由にネット検索して商品情報を得たり、自分のブログやフェイスブックに投稿することはあった。「WEAR/ウェア」というアプリの存在によって「ショールーミング」が象徴化されているが、大きなトレンドは以前と同じである。

□ ショールーミングで友達等から「似合うよ!」と言われたいという消費者心理に対応して、身近な人に商品をお披露目する場所の提供を企画する

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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

株式会社スプラムFacebookページ http://www.facebook.com/spramjp

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本シリーズ(全16回)は過去に体験した"ものづくり"の現場を、技術士メンバーが交代でお役立ち情報として提供したいと企画しました。本ブログを通して色々と意見交換ができたらと思います。
よろしくご愛読ください。

第10~11回はものづくりの新技術・新製品・新用途などの探索・開発・実用化の実例を技術士の服部 道夫が担当します。

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■第10回 新技術・新製品の開発・実用化には慎重な対応で

1:「環境」の名に惑わされるな。

A社から「プラスチックリサイクル事業」のご相談を受けたことがあります。『なにかあたらしいことをしなければならないと探していましたら、馴染みの機械メーカーから「廃プラは当方が集めます。再生品は必ず買いますからこの機械を買って事業を始めたらいかがですか」と勧められました。
廃プラはなくなることはないし、リサイクルは国の方針ですのでどうでしょうか』とのことでした。

この類の話はリサイクル法が始まった2001年以来の問題で、発泡ポリスチレンの減容機(容積が1/10以下になる)から始まり、最近ではPETボトルのリサイクル(国の表彰と資金援助をうけたボトルtoボトルリサイクル会社が操業開始1年後に数百億の負債をかかえて倒産した)まで、「環境」の美名に惑わされた事例であることを説明したのですが、なかなか納得して頂けませんでした。

そこで「機械メーカーが確実な仕事だとそれほど言うならば、共同事業を持ちかけてごらんなさい」と申し上げて納得頂けました。


2:慣れないことは専門家へのヒアリングと現場視察が必須

B社から『アメリカで多量のヒノキオガクズの処分に困っています。これがそのサンプルです。これを日本に持ってきてヒバ油を抽出する事業((1)ヒバ油(末端価格1260円/10ml)の抽出・精製・販売、(2)ヒバ油抽出設備の販売、(3)ヒノキチオールの抽出・精製・販売など)をしませんか」というオファーがありますがどうでしょうか』というご相談がありました。

事実に基づいたキチンとしたご返事が必要と考えて、B社とご相談のうえ、ヒバに詳しそうなC県の試験所にアポをとり、エキスパートに面談調査しました。
その結果、
(1) その話は今までに何回も話があった。American Red Ceder というありふれたヒノキの仲間の木です。
(2) ヒバ油、ヒノキチオールは木の種類だけでなく、生産地・生育の場所(日当たり、土壌、水分)などによって含量がちがうので輸入オガクズでは原料の品質確保ができません。
(3) 日本のヒバ油を生産している事業所を紹介しますからご覧になったらいかがですかとのご案内を頂き翌日「C木材」の現場を見学した。

1)ヒノキ・アスナロの製材所で生成したオガクズを木箱の簀子の上に入れ、下方からゆっくりと蒸気を流し、上部から出る蒸気を冷やして一升瓶に貯めている。上層のヒバ油を分離して業者に渡し、業者は濾過後に瓶詰して通販などで販売。
2)抽出後の多量のオガクズは牛豚などの飼育場の敷きわら(臭い防止)として活用されている。

以上を報告して、健康志向としてかなり乗り気だったB社は本件をお断りしました。

  服部 道夫 (技術士、(公社)日本技術士会 神奈川県支部会員)

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日本技術士会神奈川県支部
http://www.engineer.or.jp/c_shibu/kanagawa/


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本日は、法律事務所 佐(たすく) 弁護士 佐々木光春氏による「経営に関する法律情報」をテーマとしたビジネスブログです。
前回「契約を見つめ直す ~まとめ~」に引き続き、第8回目は「コミュニケーションを見つめ直す ~その1~」となります。

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コミュニケーションを見つめ直す ~その1~

このブログは、組織や業務を見つめ直すことをテーマとしていますが、今回からは、役員・従業員といった組織の内部的な関係について話していきたいと思います。

弁護士は、トラブルとなった会社を見るケースが、普通に会社を経営している方々よりも随分多いと思います。
いつも思うのは、トラブルの解決は考古学の様なもので、遺跡を丁寧に掘っているとその文明が滅びた原因が分かってくるということです。

多くのトラブルは、一つの原因ではなく、複数の原因がドミノ倒しのようにつながって生じています。
トラブルの原因は、それこそ百社百様ですが、共通項をあげるとすれば、最大のものはコミュニケーション(意思疎通)だと感じています。

機械は、プログラムによる明確な指示と規格化された性能によって予想したとおりの結果がでます。しかし、人の場合は、そのようなプログラムはなく、それぞれに個性があるので、行き違いから満足できない結果となってしまうことが往々にしてあります。

近頃話題になることの多いパワーハラスメントやメンタルヘルスはコミュニケーション破綻が法律問題にまでなってしまった例でしょう。
人と人は、言葉や文字だけでなく、その状況や環境などによって共通の理解を得るものであり、これら全てをうまく利用することが、コミュニケーションの向上につながるのです。

 私の仕事でも、管理職研修や人事考課を取り扱うことが増えてきていますが、ここでやっているのは法律問題というよりも、いかに意思疎通のしやすい環境を整えるかということです。
 このような仕事を通じて、改めて重要性を感じているのは、企業理念や社是といった組織の大黒柱となる考え方です。

 このような考え方は、組織の全員に共通の方向性を与えるためのものですから、日々の業務で発生している様々なことを、どのように対処していくべきかを整理するのに不可欠なものです。
次回は、企業理念の使い方について、人事考課を題材にしてお話をしたいと思います。


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法律事務所 佐(たすく)
 弁護士 佐々木 光 春


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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の第110回目の記事となります。

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110回 産業競争力強化法と中小企業経営

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「中小企業におけるSWOT分析の実際」に続いて、今回は「産業競争力強化法と中小企業経営」がテーマです。

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産業競争力強化法とは

産業競争力強化法は第185回臨時国会で成立(2013年12月4日)した新法です。名称の通り、日本の産業競争力をアップさせることが目的です。

ベースとなる考え方は日本再興戦略です。同戦略に盛り込まれた施策を確実に実行するために新法が作られました。

日本再興戦略
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seicho_senryaku2013.html

新法の背景には、日本経済の3つの歪みがあります。具体的には「過剰規制」「過小投資」「過当競争」です。この3つの是正につながる措置を講ずることになります。


中小企業が知っておくべき産業競争力強化法の内容

中小企業は経営環境の変化を機敏に捉えて経営する主体です。法律による以下のような措置は有難いことです。

(1)企業の提案に基づく「規制改革」を実行するための新たな特例措置

ア.企業実証特例制度の創設
企業単位で規制の特例措置を適用する制度です。企業自らが安全性等を確保する措置を講ずることが前提です。例えば、燃料電池車の実用化を進めるため、水素タンクに現在は認められていない新しい鋼材を活用すること等が想定されています。

イ.グレーゾーン解消制度の創設
企業が、現行の規制の適用範囲が不明確な分野においても、安心して新分野進出等の取組を行えるよう、具体的な事業計画に関連する規制の適用の有無を確認できる制度です。例えば、パンフレットやホームページ等で販売促進に使う言葉においても、健康増進法や景品表示法等で規制が厳しい場合があります。同制度によって、事業開始後における規制当局又は利害関係者とのトラブルリスクを未然に回避することが可能になります。


(2)「産業の新陳代謝」を加速するためのベンチャー支援

ア.ベンチャー企業の成長支援
ベンチャーファンドに出資する企業に支援措置を講じ、ベンチャーファンドを通じたベンチャー企業への資金供給の円滑化を図ります。ファンドの資金的厚みを増すとともに、技術、経営など総合的な支援を提供する仕組を構築し、新規創業の拡大のみならず、事業拡張期にあるベンチャー企業の成長実現を強力に支援します。

イ.思い切った事業再編等を通じ世界を目指す事業革新を促す措置
世界に通用する強い事業の創出や新たな事業への挑戦等の事業革新を強力に推進するため、企業に眠る優れた事業・技術・人材等の経営資源を切り出し、または統合してシナジーを実現するなど、企業組織再編を支援する措置を講じます。

ウ.リスクの高い先端設備投資を促進するための措置
企業設備の新陳代謝を通じて競争力強化を促進するため、リース手法を用いた投資促進措置を新設します。

(3)中小企業の活力の再生

ア.地域での創業の促進
地域における創業を促進するため、民間ノウハウを活用したワンストップ創業支援体制を創業者の身近に整備します。

イ.中小企業の事業再生の支援強化
□ 独立行政法人中小企業基盤整備機構に設置している中小企業再生支援全国本部の機能を拡充し、各都道府県の中小企業再生支援協議会による再生支援体制を強化します。

□ 再生支援協議会等による支援を受けて作成した計画に基づき、経営改善・事業再生に取り組む中小企業者に対する信用保険法の特例を措置し、計画実行段階の資金調達を円滑化します。

2014年4月に消費税率が8%になった後でも景気が落ち込むことが無いようにしたいものです。

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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

株式会社スプラムFacebookページ http://www.facebook.com/spramjp

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