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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

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本日は、法律事務所 佐(たすく) 弁護士 佐々木光春氏による「経営に関する法律情報」をテーマとしたビジネスブログです。前回「契約を見つめ直す ~その3~」に引き続き、第6回目は「契約を見つめ直す ~その4~」となります。

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契約を見つめ直す ~その4

今回も、前回に引き続き、相手が債務を履行できない非常事態への対応という観点から契約を見つめ直していきたいと思います。

まずは、解除についてお話します。解除は、相手が債務を履行できない場合に、自分の債務を免れるために行います。また既に自分の債務を履行してしまっている場合に、それを取り戻すためにも行います。

契約で何も定めておかないと、相手方が債務を怠らない限り、原則として解除することができません。例えば、売主が先に商品を渡す契約などでは、買主がお金を払えないことが予想される場合でも、支払期日が来ていない以上、解除できないという事態が生じてしまいます。

このような事態に陥らないためにも、契約には解除事由をきちんと定めておくことが必要です。「手形や小切手が不渡りとなった場合」「差押命令の申立てがあったとき」などはよくある例ですが、他にも相手方が債務を履行できなくなるサインはありますので、そのサインを見つけて契約に規定しておくとよいでしょう。

では、既に自分の債務を履行してしまっている場合、例えば、先に商品を納品してしまっている場合、契約を解除して取り戻すというのはどうでしょうか。
こちらは、契約で解除事由を規定していたとしても、実現するのは難しく、特に破産などの倒産手続を取られてしまった場合には取り戻すことはできません。

このような場合の対応として考えられるのが所有権留保です。皆さんも「本商品の所有権は、代金の完済まで売主に留保されるものとする」といった条文を見たことがあると思います。

所有権留保をしていた場合でも、取り戻しを実現するのは難しいですが、破産などの倒産手続においても、少なくとも交渉の材料になりますので、売主の方には契約条項にいれておくことをお勧めします。

先程書いたような条項だと反発を受けることもあるかと思いますが、例えば「本商品の所有権は、代金の支払いと同時に、売主から買主に移転するものとする」というようなものとすれば、意外と抵抗なく受け入れてもらえたりします。

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法律事務所 佐(たすく)
 弁護士 佐々木 光 春


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神奈川県中央会では、専門家執筆によるブログの記事を載せています。

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本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした法政大学経営学大学院
イノベーションマネジメント研究科藤村博之教授の第18回目の記事となります。

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■第18回 高齢者がイノベーションを起こす

■イノベーションの出発点は問題に気づくこと

企業が競争を生き抜くにはイノベーションが必要です。イノベーションとは、新しい技術や仕組みを生み出すことであり、一般的には、若年層や壮年期の人によって担われると考えられています。しかし、組み合わせ方を変えることもイノベーションの一形態であり、その分野で高齢者が活躍できる範囲は広いと考えられます。

イノベーションの出発点は、私たちが感じている問題や不自由さです。何かうまくいかないとか、もう少しこうなったらいいのに、といった感覚から、新しい製品やサービスが生まれてきます。高齢者が増えてくると、これまでは問題にならなかったことが問題になります。それにいち早く気づくのは高齢者自身です。それゆえ、従業員の中に変化に気づける人すなわち高齢者がいないと、企業はイノベーションの種を見逃してしまうことになりかねません。

不自由さに気づいたら、解決策を考え出すチームを作ることになります。若年層、中堅層、そして高齢層を混合して編成することが不可欠です。高齢者は、長い職業生活の中で豊富な情報を蓄えています。他方、若年層や中堅層は新しい技術を知っています。これら年齢の異なる層が議論することで、新たな知の創造が起こるのです。

例えば、高齢者にとって当たり前のことが若手には理解できない場合があります。そんなとき、高齢者は、若手にわかってもらえるように説明を試みます。言葉を選び、具体例を示しながら言葉を綴っていきます。すると、そこから新たな発見が生まれるのです。


■組み合わせがイノベーションを起こす

高齢者の持つ知識や経験が単独で生きることは少ないと考えられます。でも、そこに別の情報を組み合わせることで、世の中にはなかった新しいものが生まれてくる可能性があります。例えば、プロジェクトチームの中に海外駐在経験が豊富な高齢者を加えると、議論の幅が広がることが期待できます。
日本の社会インフラは、世界一整っています。停電はまれだし、鉄道は正確に運行されています。ほぼ24時間欲しいものを買うことができるという便利さは、日本にずっと住んでいると当然のことになり、その素晴らしさがわからなくなってしまいます。海外に初めて赴任した日本人が最初に面食らうのは、生活面の不自由さです。

しかし、現地の人たちはその中で普通に暮らしています。不自由さや不便さを補う生活の知恵を持ち、快適に生き、人生を楽しんでいます。海外駐在経験者は、そのような実態を目の当たりにし、さまざまなことを考えてきた人たちです。日本のことしか知らない若手や中堅とは異なる視点を提供できるはずです。

このようにして、高齢社会の不自由さをいち早く解決する財・サービスを生み出すことができれば、これから高齢化する他の国々に売ることができます。1960年代の公害問題に苦しんだ日本が、世界最高の公害防止技術を生み出したのと似た現象がこの分野でも起こることになります。

65歳以上人口が全人口の4分の1を超えるような社会は、私たちにとって未知の領域であり、不安になるのは当然です。しかし、他国も同じように高齢化しているいま、大きなビジネスチャンスにあふれているのではないでしょうか。

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法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科
教 授 藤 村 博 之
http://www.fujimuralab.com/

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はじめに:本シリーズ(全16回)は過去に体験した"ものづくり"の現場を、技術士メンバーが交代でお役立ち情報として提供したいと企画しました。本ブログを通して色々と意見交換ができたらと思います。よろしくご愛読ください。

第4~6回はものづくり現場の体験から得た情報を大川 治が提供します。

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第6回 ストレスチェック

ストレスチェックといってもこれは原子力の話ではありません。これは労働安全コンサルタントとしてある企業のお手伝いをしたときの実話です。


労働安全衛生法

労働安全衛生法では、「常時10人から50人未満の事業場の場合、安全衛生推進者(講習を受け、都道府県労働局に登録した人)を選任し、労働安全衛生規則に基づき、従業員の安全と健康保持、災害及び事故の未然防止を目的とする活動を行わなければならない」とされています。

法律はごもっともで、間違っていることはなく、ご存じでない方も遵守しなければならないものです。
しかしあまりにも日常的なことが書かれているので、得てして知らん顔されているのが日常ではないでしょうか?


安全衛生推進者講習

実は、お手伝い案件をすませて、事後の打ち合わせ中にこんな話になりました。
この会社の安全衛生推進者に指名されている方が、講習をうけてこられてその報告が基になっている話題なのですが、現在なにかの統計によりますと、約6割近くの労働者が職場でストレスを感じていらっしゃるそうです。しかもメンタルヘルス不調者は増加傾向にあるという報告もあるようで、仕事に対して強い不安、悩み、即ちストレスを持っている労働者が58%にも上るとのことです。

つまり、厚生労働省のほうでは、これを放置するとメンタルヘルス不全、心の病を発症してしまい、戦力を失うばかりか、周囲にも多大の迷惑をおよぼすことになりますので、早期に発見して対処する必要があると言いたいのでしょう。(TVなんかでもよく取り上げられているようですから注意して、ウォッチしてみてください)


ストレスチェック

心の健康づくりには次の4つのケアが必要とのことです。即ち、
(1)セルフケア 
(2)ラインによるケア 
(3)事業場内ケア 
(4)事業場外資源によるケア です。

どれもあたりまえですよね。会社の中で心の健康を失わないようにみんなで注意しあってそれと気をつけて対処しなくてはなりません。
要は会社内のコミュニケーションに務めることです。それと近くの病院や診療所なども、自分の会社の資源として活用するのが賢明でしょう。なにも大層に構えることではありません。このようなきっかけ作りを行い、社員に簡単なストレスチェックをしてみてください。


有り難うございました。次回からは、奥村 貞雄 が担当します。

大川 治(技術士、(公社)日本技術士会神奈川県支部会員)

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日本技術士会神奈川県支部
http://www.engineer.or.jp/c_shibu/kanagawa/


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本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の第106回目の記事となります。

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106回 2013年版ものづくり白書から見るものづくり産業の方向

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「言葉による経営革新」に続いて、今回は「ものづくり産業の方向」がテーマです。

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4つの課題と方向性

平成25年6月7日に経済産業省、厚生労働省、文部科学省から「2013年版ものづくり白書(製造基盤白書)」が発行されました。

2013年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)
http://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2013/

世界が注目する3次元プリンタにも触れつつ、第1章の「我が国ものづくり産業が直面する課題と展望」において以下の4つの課題と方向性が示されています。

【課題と方向性1】企業の競争力を最大限引き出す「立地環境の整備」が必要

【課題と方向性2】企業に内在する競争力の源泉である「技術・設備の維持・強化」が必要

【課題と方向性3】企業が自らの競争力を発揮する「ビジネスモデルの変革」が必要

【課題と方向性4】非効率な経営資源を有効活用し競争力を高める「新陳代謝の促進」が必要


また、「製造業の競争力」を産業基盤や産業集積、技術力、経営力、労働力、グローバル化の6つの構成要素によって説明しています。


製造業は女性が技能者として従事しやすい職場となる可能性

また、第2章の「全員参加型社会に向けたものづくり人材の育成」では女性技能者の活用について多くのページを使って説明しています。

女性技能者の活用・育成と今後の課題として、以下の4つが整理されています。

(1)製造業就業者に占める女性比率は3割程度であり、全産業より1割程度低い。

(2)技能者の育成に向けた訓練については、9割以上が女性技能者も男性技能者も同じ。

(3)活躍を妨げる要因は、大企業では「家事や育児の負担を考慮する必要がある」 、「活躍を望む女性が少ない」が多く、中小企業では「女性技能者に向いている仕事が少ない」が多い。

(4)女性技能者への訓練は男性技能者と同じとの企業が大半であるため、女性にとって技能者となることへの特有のネックがあるわけではなく、製造業は従事しやすい職場となる可能性がある。一方、特に中小企業では入口で受入れが進んでいないと考えられる。


中小企業にとっては難しい問題もありますが、実際に中小企業で勤務する女性技能者の声として、「工場は稼働している時間が決まっており、作業の終了時刻がみな同じなので、 残業はほぼない。土日は工場が稼働していないので確実に休める。仕事と家庭の両立はしやすい」という声がレポートされています。ワークライフバランスの観点からも、ものづくり産業が期待されているのです。

中小製造業の皆様、女性技能者の活用を検討してみましょう。

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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

株式会社スプラムFacebookページ http://www.facebook.com/spramjp

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