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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は、法律事務所 佐(たすく) 弁護士 佐々木光春氏による「経営に関する法律情報」をテーマとしたビジネスブログです。前回「組織や業務を見つめ直す視点について」に引き続き、第3回目は「契約を見つめ直す ~その1~」となります。

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契約を見つめ直す ~その1~

今回からは、皆さんの周りの契約関係を見つめ直す視点について、少し具体的にお話したいと思います。

日本では、話し合いでの解決を重視するせいか、未だに契約に対する意識が高くないと感じています。話し合いはとても大切ですが、互いに好き勝手なことを言っていたらまとまるのは難しく、利害対立が現実化している状況ではなおさらでしょう。契約は、有事に備えて平時にルールを設定しておくもので、契約があった方が話し合いはうまくいくのです。それでは、一番身近な売買契約を例として話をしていきたいと思います。

契約を見つめ直すときに、最初に考えるのは、自分がどちらの立場(売主・買主)にあるのかということで、次に考えるのが、この取引に特有のリスクは何かということです。

例えば、契約の成立時期が明確な方がよいことは売主・買主共通でしょう。契約は権限のある者同士では口頭でも成立しますし、「個別契約は、甲(買主)が注文し、乙(売主)が承諾したときに成立するものとする」という契約書をご覧になった方も多いと思います。

これを一歩進めると、買主の立場から、早く納期を確定させたいという希望がある場合には「注文の到達から3日以内に受注できない旨の書面による連絡がない場合には、契約が成立したものとみなす」と変更することになります。

他方、売主の立場から、買主の注文が電話などで曖昧という場合(書面での注文を希望しても応じてくれない場合)などには「個別契約は、甲(買主)が注文し(電話での注文を含む)、乙(売主)が注文内容を記載した請書を甲(買主)に送付したときに成立する」と変更するなどの方法があります。

続いて、代金の支払関係では、契約書で結構多いのが「甲乙別途合意した時期・方法で支払う」という条項です。買主からすれば、これで問題はありませんが、売主からすると別途の合意を証明しなければならないという負担が生じます。この場合、売主の立場からの変更方法としては「請求書で指定した期日・方法で支払う」というのがあります。

細かいところかも知れませんが、振込とされた場合の振込手数料については、民法の原則では買主負担です。なぜなら、弁済の費用は、債務者(代金を支払う方)負担とされているからです。ここでも売主の立場ではあえて契約書に書かなくともよいですが、買主の立場からは、契約書に振込手数料を売主負担と書く必要があるということになります。

次回は、瑕疵(かし)などの話をしていきたいと思います。
                                   
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法律事務所 佐(たすく)
 弁護士 佐々木 光 春


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第2回 原因究明に当たっての4Mの目のつけどころ

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本シリーズは、過去に体験した"ものづくり"の現場を、技術士メンバーが交代でお役立ち
情報として提供しています。本ブログを通して色々と意見交換ができたらと思います。
よろしくご愛読ください。

第1~3回はタイヤ生産工場技術課長の体験から得た情報を中村正二が提供します。

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第2回 原因究明に当たっての4Mの目のつけどころ

前回では不良発生の原因究明に4M(Man、Machine、Material、Method)の観点から幅広く
追及してゆくことが必要であると述べましたが、今回は私の体験から得た4Mのそれぞれの
目のつけどころについてお話ししたいと思います。


<Man>の目のつけどころ

特に手作り作業の多い現場での原因究明はそこで働く複数の作業者からどのような変化、
異常があったかの聞き取りから始めます。そして人からの情報は必ず裏をとることが必要
です。
その場合、普段接触の無いスタッフが聞き取りに行ったとしたら、真の状況を聞き出すこ
とができない可能性があります。作業者自身のミスによる原因がからむような場合には
本人は本当のことを話したがらないでしょう。
常日頃の作業者との何気ないコミュニケーション(挨拶、笑顔の話しかけなど)をとって
おくことが聞き上手になります。


<Machine>の目のつけどころ

現場で動いている機械は正常と云われる範囲でも変化を生じています。特に同種機械が
多台数ある場合はそれぞれに個性があります。定期的なメインテナンスや現場での日常保
全を通して、また作業者の勘によりその機械の健康状態を日々観察しておくことが大切です。
機械の異常が生じた場合、不良品が連続して発生するため異常の感知から対応までを迅速
にしなければなりません。機械に変化が感じられた場合、先ずは機械を停める決断をする
こと。機械故障の場合は設備担当が分解修理する場に立ち会って普段見ることのできない
機械内部を見ておくことも必要です。


<Material>の目のつけどころ

タイヤを作るのに必要な原料は多種あり、およそ20種類にもなります。原料個々の規格
で標準化はなされているものの、日々の生産で得られる中間製品や製品にはバラツキが生
じます。これらのバラツキを減らすためには、原材料は生き物であるという捉え方をして、
作業現場、保管現場における温度、湿度、経時等による変化を適切に管理することが必要
です。製品異常発生の場合"Material"の要因追及は4Mの中でも一番難しいものです。
食品と同様、保管条件、賞味期限を確実に守ることが大切です。そのような管理の中で、
ロット追跡をすれば原因も究明しやすいでしょう。


<Method>の目のつけどころ

タイヤは本社設計部門が作る設計仕様書をベースに工場技術課が製造仕様書を作り、生産を
行います。設計仕様書は工場経験に乏しい設計者が作るので生産するに当たって色々と作り
にくい問題が発生し、生産性低下や歩留低下の原因になります。その設計仕様に対して工場
側から問題を提起し設計仕様を修正する提案をすることが必要になります。生産性や歩留を
改善するための調整役としての技術課長の手腕が問われることになります。ものづくり現場
を知った技術者の価値を認めさせることが大切です。

次回は"現場百回"の体験の話をしたいと思います。


中村正二(技術士、日本技術士会神奈川県支部会員)

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日本技術士会神奈川県支部 
http://www.engineer.or.jp/c_shibu/kanagawa/


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本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の第102回目の記事となります。

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102回 WindowsXPのサポート終了対策

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「景気が動く環境下はマルチブランド戦略を取り入れる」に続いて、今回は「WindowsXPのサポート終了対策」がテーマです。

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WindowsXPは2014年4月9日まで

まずは確認まで。WindowsXPは2001年11月に発売されて、日本時間の2014 年 4 月 9 日でサポートが終了します。WindowsXPのみならず、よく使われているMicrosoft Office 2003、Internet Explorer 6も同日に終了です。

サポートが終了すると、Microsoft Updateでそれまで提供されていた修正プログラム等が提供されなくなります。修正プログラムの多くはWindowsXPの脆弱性を修正するものなので、これが提供されないということは、WindowsXPやOffice2003が危険になってくるということになります。


企業の約4割、個人の約3割が未だにWindowsXP

ニュース等では、「日本企業の約4割、個人の約3割がWindowsXPを使用している」と言われています。先日、ある中小企業支援団体の会合があり、支援側のパソコン環境についてアンケートを取りました。結果は、

・WindowsXP 約35%
・Windows7 約50%

でした。まさに約4割がXPなのです。WindowsXPは後に発売されたWindows Vistaが使いづらさを感じがちなOSであったこともあり、大変長期間にわたり使われているOSです。私個人は現在はWindows8とOffice2013を使っていますが、使いやすかったOSはやはりXPだと感じています。


Windows8は慣れるまでの期間が必要

Windows8にはスタートボタンがありません。おそらくWindows8を導入した企業では、まずは電源の切り方から書類等で連絡しないと社内が混乱すると思います。また、タイル状に並んだスタートメニューから自分が使いたいアプリケーションを選ぶのにも時間が掛かります。今までパソコンではなかった、横にスクロールするという不便さがあります。

Windows8はデータサイズが小さく、動きは素早いので使い慣れればキビキビと仕事が捗るのですが、1日に何度も行う「アプリを探す」という基本的な操作に必要以上に時間が掛かってしまうことが予想されます。2013年秋に予定されているWindows8.1ではスタートボタンらしきものが復活する予定ですが、それでもWindowsXPのスタートボタン並に使いやすいものにはならないと予想されています。


中小企業の現実的な対応

では、小規模企業・中規模企業ではどのような対応策が考えられるのでしょうか。以下のように整理します。

□ 業務アプリケーションの動作環境の観点からWindowsXPを使わざるをえない場合には、そのパソコンはインターネット接続をしない。USB等の接続も極力控える
□ Windows7へのダウングレード権が付いているWindows8パソコンを買い、Windows7にして使う
□ Windows8パソコンを早期に購入し、2014年4月までは主要な仕事は使い慣れたWindowsXPで行い、徐々にWindows8パソコンでの業務に慣れていく
□ 業務アプリケーションをWindows7やWindows8対応のソフトにバージョンアップする
□ 従業員個人がWindows8パソコンを購入することを推奨し、BYOD(Bring Your Own Device=私物パソコンを仕事でも活用する)を行う

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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

株式会社スプラムFacebookページ http://www.facebook.com/spramjp

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は、法律事務所 佐(たすく) 弁護士 佐々木光春氏による「経営に関する法律情報」をテーマとした第2回目の記事「組織や業務を見つめ直す視点について」となります。

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組織や業務を見つめ直す視点について


前回は、組織や業務の「仕組み」を意識してみませんかという話をいたしましたが、今回は、これを一歩進めて、見直しの視点についての話をしたいと思います。

弁護士の仕事の中には、「デューデリジェンス(DD)」というものがあります。法律上の定義があるものではありませんが、直訳すると「相当な注意」、一般的には「問題点の調査・検討手続」というような意味で使われています。
DDが話題になるのはM&Aのときが多いので、うちには関係ないと思っている方も多いかも知れませんが、その意味するところである「問題点の調査・検討」が普段でも重要なのは言うまでもないでしょう。

弁護士の行うDDは、その組織の知識がないところで短期・集中的に行うため、実際の作業は非常に複雑で難しいものとなってしまいますが、そこでの視点というのは、実はシンプルです。
大抵の組織は、外部的な関係である顧客・仕入先・借入先等、内部的な関係である役員・従業員・組合員(株主)等、そして資産といった大きな枠組みがあります。そしてこれらの立場にはそれぞれの特性がありますので、これを把握しておけば調査すべき視点も自ずと明らかになります。

例えば、売買契約一つをとってもその立場としては売主と買主があり、売主にとっての重要事項は「如何に代金を確実に得られるか」ということであるのに対し、買主にとっての重要事項は「如何にその商品を購入の目的どおりに利用できるか」というものでしょう。
このような特性から、売主の視点では「与信」、買主の視点では「供給体制や仕様への適合」、「瑕疵があった場合の対処」などがポイントになるのです。

次回からは、事例なども取り上げながら、もう少し具体的に見直しの視点を紹介していきたいと思います。

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法律事務所 佐(たすく)
 弁護士 佐々木 光 春


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第1回 製品歩留の改善について

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はじめに
:本シリーズ(全16回)は過去に体験した"ものづくり"の現場を、技術士メンバーが交代でお役立ち情報として提供したいと企画しました。本ブログを通して色々と意見交換ができたらと思います。よろしくご愛読ください。

第1~3回はタイヤ生産工場技術課長の体験から得た情報を中村正二が提供します。

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第1回 製品歩留の改善について

工場技術課長の役割は色々とありますが、その中で一番力を入れた仕事が歩留改善でした。タイヤの生産はゴムという不安定な原料をベースとし、種々の加工工程があります。大型の機械設備を用いる工程がある一方で、作業者の手作りの工程が多いことが特徴です。


なぜ歩留改善が大切か?

言うまでもなく中間製品や製品に何らかの異常、欠陥が出た場合、それらは再生不能のスクラップになります。スクラップを発生させることは失敗コストとなり工場収益を悪化させます。使用した原材料コストや各工程の加工コストといった直接原価のロスに加えて、工程の流れを乱し、生産性を低下させ、更には保留品等の滞留による職場環境の悪化や工程間の作業者の不信感を生じさせます。


歩留改善は不良発生の原因追求から

タイヤ工場は一日3交代制の昼夜連続生産体制をとっていたため、何らかの異常が発生した場合の処置の適確性、迅速性が要求されます。このような状況の中で如何に原因を見つけるか、担当スタッフや担当現場の役付とともに現場を駆け周り、原因究明とその対策に追われたものでした。
これらの体験から得たことは、原因追求は一つの事象にとらわれ思い込みで判断するのではなく、4Mを十分に調べ挙げた上で絞りこまなくてはいけないということでした。中には複合要因となっているものもあります。


4Mとは

Man(人)、Machine(機械)、Material(原材料)、Method(作り方)のことで、製品の生産にはこれらが色々の形で組み合わされて進んで行きます。技術課長や担当スタッフとしては、これら4Mについて常日頃、幅広く熟知していなければなりません。推理小説おいて名探偵が色々の証拠や推理から犯人を捜す行動と同じです。経験を積むうちにこれらの原因究明の確度が高くなり、成果が得られることで、仕事として非常に楽しいものになってきました。

次回はこれら4Mのそれぞれについて目のつけどころをお話ししたいと思います。

中村正二(技術士、日本技術士会神奈川県支部会員)

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日本技術士会神奈川県支部 http://www.engineer.or.jp/c_shibu/kanagawa/

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