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コンサルの経営よもやま話~ものづくり産業での営業職について~

2013-04-23 09:56:00 | コンサルの経営よもやま話
神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「コンサルの経営よもやま話」です。執筆は、中小企業診断士 
若木隆茂氏の第48回目の記事となります。

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今回は、厳しい受注競争にある、ものづくり産業での営業職についての、お話しです。

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■ものづくり産業での営業職

 K社では、得意先の新分野進出に伴う、新製品の受注を目指して、これまで営業を担当してきた古参役員の退任を機に、技術知識を持つ若手社員に、得意先営業を任せました。張切った営業社員は、連日、得意先を訪問し、ニーズを聞き出して、自社の製造担当に伝えるのですが、現場は日々の生産に追われております。

 やがて営業社員は、自社の社員から、お前は何様、どこの社員だという態度をとられ、徐々に、乖離することとなりました。これに輪を掛けて、現場の管理職が生産優先を指示したため、営業社員が得意先に約束した試作品の納期限を、守ることができなくなってしまったのです。経営者は、得意先からクレームがきて、これを知り、改善策について相談がありました。

そこで、先ず、K社を取り巻く経営環境の変化について、全従業員を集めて、経営者から説明させました。その上で、「新製品プロジェクト」を立ち上げ、営業社員と製造現場の社員に共通認識と相互理解の場を設け、順次、社内コミュニケーションの改善を図りました。その後、営業社員を単なる営業職から営業技術職にし、更に、新製品の生産に対応する現場のシステムも確立し、このケースは落ち着きました。

今、ものづくり産業では、グローバルな受注競争に対抗するため、営業現場で、迅速に、的確に判断できる、技術知識を持った人材を必要としております。経営者は、経済動向への経営対応を図るとともに、企業間競争の最前線で仕事を取ってくる営業社員が、社内での軋轢から、ドロップアウトなどとならないよう、目配り、気配りとともにフォロー(後押)とサポート(支援)も必要です。

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オフィスTAKA 代 表  若木隆茂(中小企業診断士)

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経営革新で未来を拓こう!~他力本願ではなく、主体者意識で、自らの努力で~

2013-04-17 11:10:00 | 経営革新をするには

神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の第97回目の記事となります。

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97回 他力本願ではなく、主体者意識で、自らの努力で

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「非効率から生まれる顧客満足」に続いて、今回は「他力本願ではなく、主体者意識で、自らの努力で」がテーマです。

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景気回復への期待感

日経平均株価が連続して上昇する等、日本経済への期待感がとても高くなっています。訪問先の中小企業経営者との会話でも、見積り依頼の増加、株等の投資先の話題等、数年ぶりの明るい話題が増えています。経営は事実や実体経済からの判断が重要ですが、「期待している今」も事実の一片であり、これが景気を作るのだな、と肌で感じています。


他力本願ではない経営革新

景気の影響を受けて中小企業が経営革新に注力することはとてもよいことです。どんどん行きましょう。その際に気をつけたいことは、他力本願な考えに陥らないことです。例えば、

・政府の景気対策を頼りすぎる
・為替を頼りすぎる
・大手企業を頼りすぎる

等です。企業経営は他の組織等との交換や関係において収益を生み出す主体ですが、相手からの動きに対応するだけではなく、自らが動きを興す意識を持ちましょう。


景気回復期待は「努力する環境が整った」と考える

努力は人を裏切らない。私が常に中小企業経営者に伝えていることです。現時点では自社の業績が目に見えて回復しているという中小企業は少数です。ですから、現時点においては、

・新しい取り組み(経営革新)という努力が結果に繋がる可能性が高まった

と考えましょう。経営革新は、新商品の開発、新役務の開発、新しい生産方式の導入、新しい販売方式の導入等の切り口で発想します。これらの新しい挑戦が受注や売上として現実のものになる可能性が高まったのです。

・今こそ、新しい挑戦を開始する好機

中小企業経営者の皆様、平成25年度(2013年4月以降)の事業計画は、挑戦事項を増やしていきましょう。そして、他力本願ではなく、自社が、自分の部署が、自分が努力するのだ、という意識を社内にみなぎらせましょう。

また、以下のページを見ると、客観的な経済指標の情報を得ることができます。社内外に自社の取り組みの根拠を示す際に活用ください。

参考サイト:統計情報・調査結果 - 内閣府
http://www.esri.cao.go.jp/index.html

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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

株式会社スプラムFacebookページ http://www.facebook.com/spramjp

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コンサルの経営よもやま話~ホスピタリティに欠けるお店~

2013-04-12 11:55:00 | コンサルの経営よもやま話
神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「コンサルの経営よもやま話」です。執筆は、中小企業診断士 
若木隆茂氏の第47回目の記事となります。

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今回は、反面教師として、ホスピタリティ(もてなしor誠意)に欠けるお店についての、お話しです。

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■ホスピタリティ(もてなしor誠意)に欠けるお店

郊外型のデパートで、実際にあった出来事からです。混雑する年末の食肉売場、初老のご夫婦に順番が来て、ステーキ用の肉を量ってもらうと、ボリュームがあり過ぎるからと言い、隣に陳列された小さ目のステーキ肉にして、枚数を注文した時、中年の女性店員が発した、信じられない一言に、並んでいた人々は、あっけにとられてしまいました。

「こっちの方が安いからね」、いかにも手数を掛けさせてと言わんばかりのもの言い、他人事とはいえ不快感が残ります。皆様ならどう思われるでしょうか。そこで今回は、以前から気になっていた、反面教師の事例を、ご紹介しておこうかなと思います。

あるインショップでは、ショーケースのプライスカードでは、100gいくらと表示していますが、事前に盛り付けてあるのは200g、300gであり、"100g欲しい"というお客さんは、後回しにされていることが散見されます。また、お店によっては午後のかなり早い時間から、"いかにもお客様のためにお得なセット販売にしました"といった風に陳列を変え、個売り、バラ売りをしたがらないお店もあります。

いずれのお店も、地域の人気店であり、味は確かな商品を販売しているだけに、誠に残念ですが、少子高齢化社会で、顧客の求めている売り方でないことは、明らかです。経営者の皆様が、こうした現場での実態をご存じなのかどうか知りませんが、いつまでも、売る側の論理で商売をしていると、消費のマジョリティ(多数派)になりつつある、団塊シニアから見放されることになりますよ。

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オフィスTAKA 代 表  若木隆茂(中小企業診断士)

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経営者のための労働情報~外国語の呪縛を超えて~

2013-04-08 13:18:00 | 経営者のための労働情報
神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

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本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした法政大学経営学大学院イノベーションマネジメント研究科藤村博之教授の第13回目の記事となります。

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第13回 外国語の呪縛を超えて

 英語を社内の公用語にするという会社が少しずつ出てきています。楽天やユニクロがマスメディアに取り上げられ、入社式において英語でスピーチする社長の姿が放映されていました。日本の会社で、しかも外国人社員はごく少数なのに、英語を公用語にするというバカなことをなぜするのだろうというのが、筆者の率直な感想です。
 筆者は、外国の人たちと議論する機会が良くあります。意思疎通するために、相手がわかる言語を使って話します。日本語が堪能な方であれば日本語を使います。日本語がわからない方であれば英語を使ったり、他の言語を使ったりします。言語は道具であり、目的ではありません。その場に最も適した道具を選ぶようにしています。

 しかし、最近の風潮を見ていると、いい道具を持っていることこそが重要だと誤解しかねません。特に、学生たちは、英語ができなければいい会社に就職できないと思ってしまいます。英語は良くできるけれども仕事ができない人、TOEICで900点以上のスコアを出すけれど、社内で重要な仕事を任されていない人がたくさんいるという事実は、ほとんど伝わってきません。
 日産自動車に勤めている友人がこんな話をしてくれました。
「日産は、事実上、外資系の会社になっています。社内に外国人がたくさんいて、英語で会議を行うことは日常茶飯事です。でも、決して英語を公用語にすることはありません。日本語がわかる人たちばかりであれば日本語で会議をしますし、日本語がわからない人が一人でもいれば英語で会議をします。わかり合うためにどうするかが大事なのです。社内の会議なんて、日本語と英語が入り乱れて使われています。それで、参加者全員が意思統一できればいいのです。」

 私たちには、外国語コンプレックスがあります。特に、それは英語に対して顕著だと思われます。でも、人口規模が5000万人以上の国に暮らす人たちは、おしなべて外国語が不得意です。おそらく世界中で最も外国語が下手な国民はアメリカ合衆国の人たちです。彼らは、自国の言語を使って世界中で生きていけるので、わざわざ外国語を覚えようとはしません。
 ヨーロッパでは、ドイツ人、フランス人、イギリス人、イタリア人が外国語下手の人たちです。国内マーケットが大きいので、自国の言語だけで十分仕事をしていけるからです。他方、ベルギー、オランダ、デンマーク、スウェーデンといった国の人たちは外国語がとても上手です。それは、国内市場が小さいので、他の国々と交易しないと生きていけないからです。

 日本は、1億2800万人の大きな国です。日本人が外国語が下手なのは、世界標準からいうと当然です。日本は貿易立国だと言われますが、GDPに占める輸出の割合は15%でしかありません。外国語を話さなくても十分に生きていけるだけの経済規模を持っています。
 そろそろ、外国語コンプレックスを捨てて、本当に必要なものを見極めたいですね。本当に必要なものとは、新しいものを生み出す力、ゼロから1を創り出す力です。外国語学習に使う時間を議論や読書にあてた方が、企業の競争力を高める上で、はるかに高い効果があると思います。

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法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科
教 授 藤 村 博 之
http://www.fujimuralab.com/

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経営革新で未来を拓こう!~非効率から生まれる顧客満足~

2013-04-03 09:45:51 | 経営革新をするには

神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の第96回目の記事となります。

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96回 非効率から生まれる顧客満足

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「『ロコモ』で新市場創造」に続いて、今回は「非効率から生まれる顧客満足」がテーマです。

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顧客満足の算式

顧客満足が重要であることは多くの経営者が認識していることでしょう。その瞬間の満足度が高いと次回のリピート顧客になる可能性が高くなり、収益面では販促活動の必要性が低くなり、利益率がアップします。

ここで顧客満足の考え方における算式を確認します。

____________成果(事後評価)
顧客満足 = ────────
~~~~~~~~~~~~ 事前期待

つまり成果が大きければ満足度は高まります。逆に、分母に着目すると、事前期待が低いと同じ成果であっても満足度は高まります。例としては期待もせずに入った飲食店が美味しかったり、前評判が良くない映画を観たら意外とよい内容であったり、です。「期待を下げる」ということは大変に難しいことですが、「過度に期待感を高めない」と考えれば実現は可能と思います。


成果(事後評価)をあげるため、あえて行う非効率経営

取引の事後評価を高めるためには、製品の品質を高めたり、サービス水準を高めたりすることが必要です。しかし、顧客が企業や店舗に求める事柄が多様化している現在では、企業活動そのものの評価を高めることが有効になりました。

例えば、今年の冬の関東地域で大雪が降った際に、自店のみならず近隣の店舗前や横断歩道の除雪をしたり、車で自宅に帰れなくなった地域住民に自社の駐車場を提供したりした企業や店舗がありました。このような活動は、効率経営の観点からは非効率と言われるでしょう。しかし、多くの場合、同業他社が効率の観点から行わないことを自社が行うと、地域や顧客からの信頼やブランドイメージは高まります。

降雪のような特殊な条件でなくても、上得意の顧客には十分な時間を掛けて対応することが有効です。上得意の顧客も通常の顧客も同様に対応するべきという考えもありますが、一般的には上得意の顧客には対面時間を長くとったり、自動化せずに人的に対応したり等が有効です。

この一見非効率とも思える行動が実は重要なのです。

・業界の皆が、インターネット広告を強化していたら、自社は紙広告を検討してみる
・業界の皆が、効率経営を志向していたら、自社は上得意客のみに徹底的な非効率経営を検討してみる
・業界の皆が、メールのみで顧客サポートをしていたら、自社は電話による肉声対応を検討してみる

中小企業経営者の皆様、非効率からの顧客満足を経営戦略の選択肢の1つとして考えてみましょう。

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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

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