ビジネスBLOG @神奈川中央会
神奈川県中央会が提供する中小企業支援情報です!
 




神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

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本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした法政大学経営学大学院イノベーションマネジメント研究科藤村博之教授の第12回目の記事となります。

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管理職の3つの役割(その3)
■問題を発見する

 ビジネススクールの教材としてケーススタディが良く使われます。実際に起こった出来事を調査して、5W1Hを記述していきます。ハーバード・ビジネススクールが開発し、これまでにたくさんのケースが積み重ねられてきました。日本では、慶應ビジネススクールが開学以来ハーバード・ビジネススクールに学んで、ケーススタディの手法を取り入れて教育しています。
 「ビジネススクール=ケーススタディ」という感がありますが、ケーススタディは万能ではありません。マイケル・ロベルト著『なぜ危機に気づけなかったのか?―組織を救うリーダーの問題発見力』(英治出版)の冒頭に、国務長官を務めたマクナマラ氏との会話が紹介されています。
マクナマラ氏は、ハーバード・ビジネススクールの出身で、ケース・スタディをたくさん経験してきた人です。その人物が著者のロベルト氏に次のように言います。「ケーススタディの欠点は、問題が何かわかっていることだ。他方、現実の世界では、問題が何かを特定できないことが多い。本当に必要なのは問題を発見する力だ。」

 貴社でも、ありませんか?「何かおかしいのだけど、何がどうおかしいのかがよくわからない。」そうです。問題を特定するのはとても難しいのです。問題がはっきりすれば、解決策はいくらでも用意できます。他の企業が試してみた経験が比較的簡単に手に入ります。あとは、それらの解決策の中から適切なものを選んで実行するだけです。問題が何かを明らかにすること―これが管理職に求められる3つめの役割です。

 では、どうすれば問題を発見できるようになるのでしょうか。一つの有効な方法は、外の世界を知って、別の視点で物事を見られるようになることです。管理職は、会社の中だけで仕事をしていてはいけません。外に出て、いろいろな人と議論する機会を持つことが必要です。自社で当たり前として受け入れられていることが他社ではそうでなかったり、自社では大きな問題になっていることが他社ではそうでもなかったりします。外の世界を知ることで、自社の問題を多様な視点からとらえる能力が磨かれます。
 これは、他社と比較するとか、ベンチマークを決めてチェックすることにつながります。人のすることには共通性がたくさんあります。同業他社だけでなく、全く別の業種で起こっていることが役に立ったりします。眼を開いて、フィルターを通さずに、しっかり観ることが問題発見の第一歩です。

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法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科
教 授 藤 村 博 之
http://www.fujimuralab.com/

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「コンサルの経営よもやま話」です。執筆は、中小企業診断士 
若木隆茂氏の第46回目の記事となります。

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 今回は、緊急に「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」についての、お話しです。

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■ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金

 アベノミクスなる造語効果か、景気は気からという風潮か、未だ三本の矢の一つ「成長戦略」が明確になっていないにも係わらず、円高は急激に是正されており、株高も進んでおります。この先駆けとして、先の政権が事業仕分けした、「ものづくり補助金」が装いを新たに、いち早く平成24年度の補正予算により成立し、急遽公募を開始いたしました。

 この補助金は、「ものづくり中小企業・小規模事業者の競争力強化を支援し、我が国製造業を支えるものづくり産業基盤の底上げを図るとともに、即効的な需要の喚起と好循環を促し、経済活性化を実現する」としており、ものづくり中小企業等が実施する試作開発事業等に補助率2/3以内、上限額一千万円を補助することとしています。

 対象となる事業は、①顧客ニーズにきめ細かく対応した競争力強化を行う事業(事業類型としては、小口化・短納期化型、ワンストップ化型、サービス化型、ニッチ分野特化型、生産プロセス強化型を示している。)であること、②認定支援機関に事業計画の実効性等が確認されていること、③「中小ものづくり高度化法」22分野の技術を活用した事業であること、の三要件をすべて満たす事業となっております。

また、事業イメージとしては、試作開発、試作開発+テスト販売、設備投資を示しており、対象となる経費としては、原材料費、機械装置費、直接人件費等となっております。

この補助金は、目的達成を図るため、今後数次にわたって公募を予定しているようですから、ものづくり中小企業者の皆様は、認定支援機関とともに自社の計画を吟味され、活用を検討されてはいかがでしょうか。

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オフィスTAKA 代 表  若木隆茂(中小企業診断士)

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「コンサルの経営よもやま話」です。執筆は、中小企業診断士 
若木隆茂氏の第45回目の記事となります。

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今回は、顧客に支持されるお店には、ホスピタリティのある接客があるという、お話しです。

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■ホスピタリティのある接客

消費税の増税対策の一つで、「増税後はサービスの質を重視したマネジメントに切り替える必要があるでしょう。技術や技量が一定水準以上であれば、選ばれるのは"人"、即ちスタッフの質です。」とお話ししましたが、これは対個人サービス業だけでなく、小売業や各種営業職にも云えることなので、もう少し詳しくというリクエストに応えて、チョット補足させていただきます。

 一昔前、カリスマ店員が時代の寵児となり、脚光を浴び、モノマネのネタにまでなりました。販売員自身が、ショップで売るファションを身に着け、マネキンとなり、まるで友達感覚での"フレンドリィな接客"が、顧客であるギャルたちの憧れと支持を集め、個店をマルキュウブランドと云われるまでに、のし上げた訳です。

 時代が違うよ、それは極端な例だよ、と云われるかもしれませんが、欲しいもの、買いたいものがないと云われる、今の時代に売上をアップさせるのは、スタッフの接客が重要なポイントなのです。買い物上手な顧客がお店を選ぶのは、単に馴れ馴れしい、浮いた褒め言葉ではなく、心地よい接客をするスタッフが居るお店です。

カリスマ店員の時代と違って、今の時代、顧客には多くの知識や情報がありますから、モノやファッションの持つ価値を正確に伝えられる能力に加えて、顧客がモノやファッションを使うステージやシーンを、顧客に連想させる表現力など、顧客の欲している評価を的確にアドバイスする、顧客の側に立った接客ができるスタッフの育成こそ、繁盛店を目指す皆様が、今、取り組まなければならない課題かと思います。

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オフィスTAKA 代 表  若木隆茂(中小企業診断士)

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

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本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした法政大学経営学大学院イノベーションマネジメント研究科藤村博之教授の第11回目の記事となります。

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管理職の3つの役割(その2)

■考える習慣をつけさせる

 管理職の2つ目の役割は、部下に考える習慣をつけさせることです。第9回のブログで、幸運の女神の前髪をつかむには、考え続けていることが必要だと書きました。前髪をつかめるような組織にすることが管理職の大切な役割です。
 考えることは読書と同じで習慣です。いつも続けていると、それが当たり前になります。「みんな仕事をしているのだから、毎日考えている。何を今さらそんなことを言うのだ。」という反論が聞こえてきそうですが、ここで言う「考える」は「多様な発想を持つ」ということです。
確かに、仕事をしていると考えます。しかし、通常の業務だと、考えなくてもできるようになって来ます。それは、考えているようで考えていない状態です。通常の業務でも、いつもとは違った方法をとってみようとか、アプローチのしかたを変えてみようとなると、考えます。管理職は、部下にこのような仕事のしかたを植え付ける役割を担っています。
例えば、部下が報告に来たとき、「こういう別の視点からこの業務を見るとどうだろう?」という質問を投げかけてみます。慣れ親しんだやり方ではなく、別の方法を試させるのです。すると、部下は否応なしに考えます。

管理職は、ときには弱みを見せて、部下の思考を刺激することも必要です。部長から新しい業務を指示されたとき、「これはみんなで考えると良さそうだ」と判断し、部下に呼びかけます。「いま、部長からこんな命令を受けたんだけど、僕、よくわかんないんだよね。みんなで考えてみてよ。」新しい業務について自分自身の方向性は持ちながら、あえてわからないふりをして、部下を思考の森に誘い込みます。
部下を巻き込んで考えさせるときは、徹底して聞き役に回って下さい。議論の方向が望ましくない方に振れたら、じっと見ていてください。部下の中から方向転換する意見が出てくるはずです。それが出てこなければ、適切な質問をして軌道修正を促します。なかなか忍耐力のいる役回りですが、聞き役に徹しないと部下の考える力は育ちません。

もちろん、考えることだけで仕事は完成しません。考えて決まったことを実行しなければなりません。分担を決めて実行させ、適宜、進捗状況をチェックすることも不可欠です。管理職の役割は、自分がしたいと思っていることを部下にしてもらうことです。この点を肝に銘じていただきたいと思います。

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法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科
教 授 藤 村 博 之
http://www.fujimuralab.com/

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の第95回目
の記事となります。

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95回 「ロコモ」で新市場創造

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「企業としての営業交渉力」に続いて、今回は「『ロコモ』で新市場創造」がテーマです。

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国が認知度向上を進める「ロコモ」

「ロコモ」は2013年のヒット予想ランキングにも掲載されているキーワードです。私も最近認識を持った言葉ですが、「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」の略語です。ロコモティブ/Locomotiveは「運動の」という意味。つまり人の骨や筋肉、関節等の身体を動かすために必要な「運動器」のことを指しています。

つまり「ロコモ」とは、「現在は自立できているが、近い将来、要介護になる危険性が高い症状を持っている状態や、すでに要介護になってしまっている状態」を表す言葉と定義されています。

実は、この「ロコモ」という言葉は国が普及を進めている言葉なのです。同様に国が普及を進めた言葉としては「メタボ」が有名です。この「メタボ」は厚生労働省が2003年から進めている国民の健康づくり運動「健康日本21」で認知度向上を目指したものでした。2013年からは第2次計画期間がスタートし、認知度向上目標になっているのが、「ロコモ」なのです。


新市場が創造するプロセスをウォッチしよう

様々なメディアで取り上げられることで、今後、認知度向上が進むことになります。現時点では、ウェブサイト「ロコモ チャレンジ!」(https://locomo-joa.jp/)を公開し、以下の学会等でも積極的に概念の普及を進めています。

新概念「ロコモ(運動器症候群)」|公益社団法人 日本整形外科学会

http://www.joa.or.jp/jp/public/locomo/index.html


また、Googleトレンド(http://www.google.co.jp/trends/)を使うと、「ロコモ」の検索回数が2012年末から急激に増えていることが確認できます。

また、「ロコモ予防」とGoogle等で検索すると、現時点では熟年者が自宅で簡単にできる関節体操のような情報が多いのですが、今後は、器具や食品素材の情報が増えていくことでしょう。「メタボ」というキーワードの普及と合わせて特保の飲料が数多く開発されて、今や特保のコーラまでよく売れている時代。メタボの市場形成を考えると、今後は「ロコモ」をキーワードにしたレジャー、体操、衣服、食品、飲料、チェッカー装置等が発売されることでしょう。


「ロコモ」市場形成からヒントを得る

「ロコモ」関連商品・サービスは、市場としてはまだまだ導入期にあります。しかし、メタボのように今後大きな市場を形成する可能性があります。ロコモの市場形成から、以下のような新市場創造のノウハウを整理することができます。

□ 広く国民的な課題であると、「市場」になりやすい
□ 医療や福祉、介護のような社会性が高い分野と関連があると「市場」になりやすい
□ 商品やサービス等、多様な財の登場が期待できると、財の相乗効果で市場形成が加速する
□ 「高齢化」というメガトレンドの中にあって、「関節痛」のような従来からあるキーワードではなく
「ロコモ」という新しいキーワードで新概念を作り出すと市場になりやすい
□ 「ヒット予想」等、マスコミへのパブリシティ(ニュース素材の提供)を行うことで、話題性をアップ
すると市場になりやすい



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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

株式会社スプラムFacebookページ http://www.facebook.com/spramjp

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「コンサルの経営よもやま話」です。執筆は、中小企業診断士 
若木隆茂氏の第44回目の記事となります。

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今回は、クラウドファンディング(大衆投資)についてです。

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■クラウドファンディング

ファンドには投資型のポジティブなファンドだけでなく、2013年3月末に中小企業の借入金返済を猶予する「金融円滑化法」が廃止されることから、過去債務という意味ではネガティブかもしれませんが、貸出債権の買い取りを目的に、新たなファンド立ち上げの動きもあります。

ここでお話しするのは、そんなに大がかりなものではなく、地域の中小・零細企業の振興を目的とした、小口・少額に資金を集めるファンドについてです。参考になるのは、この春JOBS法(雇用創出法)の成立が追い風になり、起業が盛んなアメリカで、起業資金に活発に利用されている、クラウドファンディングと言われる、インターネット上で資金を集める、新たな資金調達方法です。

その仕組は、起業を目指す個人などが、インターネット上で事業プランを公開し、これに応じた個人投資家が仲介会社を通して資金提供するシステムで、ファッションやゲームソフト開発などの起業に、盛んに利用されております。このシステム、日本国内では、資金決済のための個人間の送金や投資が、法律的に制限されていることから、投資型では制約が多く、購入型での活用が考えられます。

 ここ数年来の、行政の財政状況では、経済的余裕がなく、これまでのような"官の力"による支援は、望むべくもありません。そこで、このクラウドファンディングのシステムを参考に、地域の商工団体や経済団体が、"ものづくりサポート"、"ふるさと新事業サポート"などを目的に、公正な仲介会社を起こすなどして、"民・民の力"で、中小・零細企業の研究開発、創業を支えていく時代を、今や迎えているのではないでしょうか。


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オフィスTAKA 代 表  若木隆茂(中小企業診断士)

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