ビジネスBLOG @神奈川中央会
神奈川県中央会が提供する中小企業支援情報です!
 



神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした法政大学経営学大学院イノベーションマネジメント研究科藤村博之教授の記事となります。

藤村教授は、今回からの新連載となります。ご期待ください!
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【時間は有限な資源―この1分をどう使うかが将来を決める】

予算制約と時間制約

 私たちは、予算制約と時間制約の中で、日々、いろいろなことを決めています。一部の大金持ちを除けば、使えるお金には限りがあります。欲しいものをすべて一気に買うことはできませんから、あるものをあきらめたり、優先順位を決めて購入したりします。
 時間にも制約があります。一度に別々のことをするのは、限られた事象を除いて不可能です。ラジオを聞きながら掃除をするとか、電車で移動しながら本を読むことはできますが、会社の会議に出ることと得意先の訪問は両立しません。ネットで情報検索しながら本を読むことも難しいですね。


平等に与えられた資源

 時間は、万人に平等に与えられた資源です。それをどう使うかは、各人に任されています。何か予定されていたことが急に中止になって、時間ができることがあります。その時間を使って、本を読むのか、ネットで何かを調べるのか、あるいは溜まっている書類を整理するのか、自分で決められます。
 時間は、一度使ってしまうと元に戻せないという特徴を持っています。昨日にさかのぼって別のことをするわけにはいきません。この点がお金とは大きく異なります。お金は、一度失っても、頑張って稼げば取り戻すことができるからです。
 時間は、ふんだんにある資源のように見えます。特に、若者にとっては、時間は有り余るほどあるという感覚でしょう。私もそう思っていました。しかし、50歳代の半ばになり、第一線で元気に飛び回れるのはあと何年だろうかと考えると、時間制約の重みを強く感じます。


多様な時間の使い方

 時間の使い方について、現代社会は多様な選択肢を用意しています。私が大学生だった頃は、便利な情報機器がありませんでしたから、本を読む、映画館で映画を観る、友人と話す、何となくボーッとしている、寝るといったことが大学生のちょっとした時間の使い方でした。現在は、これらに、フェイスブック、ツイッター、ネット動画など、ネット関連の時間の使い方が加わっています。
 ネットの世界には、多種多様な情報があって、それを見ているとあっという間に時間が経っていきます。1時間ネットサーフィンすると、大量の情報に接することができます。でも、そこから得られるものはさほど多くありません。後になって思い出そうとしても何も浮かんでこないというのが正直なところですね。
 もし、1時間本を読んだとしたら、自分の中に残るものが必ずあります。読書はイメージを描くトレーニングです。私たちは、文字を読みながら具体的な情景を頭の中に描こうとします。これがコミュニケーション能力の向上に役立つのです。
 ちょっとした時間ができたとき、ネットの世界に入るのではなく本の世界に入ることが、有効な時間の使い方だと思います。こういう時代だからこそ、有限な資源である時間の使い方について、しっかり考える必要があると思います。

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法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科
教 授 藤 村 博 之
http://www.fujimuralab.com/
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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「コンサルの経営よもやま話」です。執筆は、中小企業診断士 
若木隆茂氏の第30回目の記事となります。

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 今回は、後継者時代の活動を通じて、相互理解を深めた人脈を活かし、連携組織を活発に推進している好事例のご紹介です。

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地元経済の変化に的確に対応

 警備業横浜協同組合(高木宏理事長)では、サッカーワールドカップ警備の受注を契機に、官民一体となったコンベンション誘致や大型イベントの開催という、よこはま経済の流れに合わせて、民間主催行事などの雑踏警備に共同受注事業のターゲットをシフトしました。その後は、市内で行われるイベントの警備業務が東京の大企業に流れないよう、イベント警備のノウハウを積極的に蓄積したことから、主催者側の信頼を得て、今日では直接指名を受けるまでになり、組合員企業の経営に大いに寄与しています。

これまでに共同受注した主な警備実績は、恒例の国際仮装行列、花火大会を始め、日韓で共同開催したサッカーワールドカップ、横浜みなとみらい地区にて開催したAPEC、駅伝から衣替えした横浜国際女子マラソンなど多岐にわたります。また、明石花火大会歩道橋事故による法規制、ガードマンの資格取得、顧客との業務方法書の文書化などにも適切に対応しています。


若かりし日の交流を活かして

当組合の今日の実績は、歴代役員などの先見の明による組織活動の大きな成果ですが、「かつて犬猿の仲であった、湾岸や海上警備の他組合などとも連携がとれ、一体的警備業務が展開できるようになったのは、後継者の時に組合だけでなく、協議会など業界活動の中で、"ともに活動し、相互理解した"ことが、今日の組合事業を支える大きな基盤になっている」との、高木理事長のお話しもご紹介しておきましょう。

前回と今回、後継者の時代に"青年部活動"などを通じて、信頼関係を築いたことが、経営者になってからの、企業経営や組織運営に寄与している事例をご紹介いたしました。御社の次世代を考えると、検討に値する後継者育成策だと思いますが、いかがでしょうか。

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オフィスTAKA 代 表  若木隆茂(中小企業診断士)

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営者側からの視点での人事労務」をテーマとした社会保険労務士 
平山久美子氏の第27回目の記事となります。
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【もらい忘れていませんか?傷病手当金】

社会保険の算定基礎届と労働保険の申告手続きの時期になりました。労働保険については、雇用保険料が今年度から下がりましたし、労働保険も多くの業種で下がりました。しかし、社会保険については、高齢化の流れで、保険料は上がり続けています。健康保険にはいくつか給付がありますが、大半は自分で請求をしなければ受けることができません。せっかく保険料を支払っているのですから、もらい忘れはしたくないものです。
最近ちょうど、いろんな会社の総務担当の方から傷病手当金についてご相談が続きました。健康保険から受けられる手当が、あまり知られていないようでしたので、ここでご紹介したいと思います。

Q:傷病手当金とは?

A:被保険者が療養のために連続して3日以上欠勤して、給料が受けられないときに、欠勤4日以降1年6カ月の範囲内で、1日につき標準報酬日額の3分の2相当額が支給されるものです。

Q:従業員から「うつ症状」の診断書が送られてきました。「うつ症状」でも傷病手当金はもらえるのですか?

A:医師が労務不能と認めていれば、その期間の支給を受けることができます。

Q:役員であっても、傷病手当金がもらえますか?

A:役員でも、役員報酬が支払われない場合は傷病手当金が支給されます。

Q:退職しても支給されると聞いたのですが?

A:1年以上継続して被保険者であった人が、被保険者の資格を失った時、傷病手当金を受けている場合、または支給を受ける条件を満たしている場合は、引き続き傷病手当金が支給されます。よって、勤続年数が短い方は、退職日がいつになるかで、傷病手当金が続けて受けられるか、退職(喪失)とともに切れてしまうかが別れることもありますので、確認してから退職日を決めるとよいと思います。

また、もしも退職後傷病手当金の支給を受けていた方が死亡した場合、または支給を受けなくなってから後3カ月以内に死亡した場合は、埋葬料(埋葬費)が支給されます。

Q:今月入社したばかりの従業員がケガをして入院してしまったのですが、傷病手当金はもらえるのでしょうか?

A:入社したばかりの方でも大丈夫です。

Q:有給休暇を取得した日も給付が受けられるのですか?

A:有給休暇を取得した日は受けられません。有給休暇だけでなく、会社から給与が支給された場合も給付が受けられませんが、その額が傷病手当金の額より少ない時は、その差額が支給されます。


※ 健康保険組合によってあ、対応が異なる場合がございます。

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平山社会保険労務士事務所
    社会保険労務士・行政書士
    平山久美子
 URL : http://www.roumu-shi.com  

~労務の最新情報、私の近況をブログでお知らせしています~
  http://roumu-shi.cocolog-nifty.com/blog5/

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の第80回目
の記事となります。

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80回 ヒット商品が生まれる環境

株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「越境EC応援ポータルを活用しよう!」に続いて、今回は「ヒット商品が生まれる環境」がテーマです。

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グローバルになったヒット商品

新聞社やシンクタンク等が毎年「ヒット商品番付」を発表しています。私は15年以上継続してヒット商品をウオッチしています。環境保護や高齢化、IT等のメガトレンドに対応したヒット商品が多いのですが、日本製のヘルシオやノンアルコール飲料等が登場している一方で、ここ数年間はiPhoneやフェイスブックのような海外企業による商品・サービスが増えたように感じます。自国のみならず「世界」を市場と考える経営が世界的に増えているのですね。


ヒット商品が生まれる環境

2012年4月からテレビ朝日で「ヒットの泉」という番組が放送されています。紹介される素晴らしいヒット商品に毎回、感心しています。

ヒット商品が生まれる背景について整理してみました。

【環境的要素】
・新しいトレンドが登場した直後にヒット商品が出現しやすい(環境保護商品等)
・法律や規制が変化するとヒット商品が出現しやすい(メタボ対策商品等)
・その分野で数年間ヒット商品がないとヒット商品が出現しやすい(ヘルシオ等)

【企業的要素】
・愚直なまでに自社技術に磨きをかけるとヒット商品になりやすい
・販路開拓に注力するとヒット商品になりやすい
・技術転用や新用途開発等、周辺分野から参入するとヒット商品になりやすい

【属人的要素】
・経営者や研究者の立場を忘れて、顧客として自分が欲しい商品・サービスを追求するとヒット商品になりやすい
・他分野におけるヒット商品のヒットの理由を分析するとヒットしやすい
・過去に失敗経験があるとヒット商品を発想しやすい


ヒット商品を生み出す組織文化を創る

上記の3 分類の要素は、意外にも偶然によって起こることが多々あります。それは、いくつかの条件が重なった時等です。しかし、偶然を待っているのでは経営とは言えません。経営活動では上記の要素を意図的に創り出すことで、ヒット商品を生み出す必要があります。

具体的にはヒット商品として紹介された商品を実際に使ってみて、そのヒット商品誕生の背景や売れた理由を従業員で考えてみるとよいでしょう。

また、その分野の既存製品を実際の店頭等で見ることにより、以下のチェックリストを使って、新しい発想を得る事も有益です。

・ほかに使いみちはないか
・ほかから借りられないか
・変えたらどうなるか
・拡大したらどうなるか
・縮小したらどうなるか
・代用したらどうなるか
・入れ替えたらどうなるか
・逆にしたらどうなるか
・組み合わせたらどうなるか

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株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp/

中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/

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神奈川県中央会では、3つのテーマによる専門家の記事を載せています。

本日は「コンサルの経営よもやま話」です。執筆は、中小企業診断士 
若木隆茂氏の第29回目の記事となります。

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  今回は、後継者の時代から続く、信頼関係に基づき、連携組織での事業継続計画(BCP)を構築している、好事例のご紹介です。

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"おたがいさまネット"

神奈川県メッキ工業組合(理事長 栗原敏郎氏)では、同じ電気メッキ業と言っても、加工する分野、製品、材料の違いから、設備や規模に相違がある中、被災時に資材の供給、要員の派遣、代替加工先の紹介などを盛り込んだ「事業継続計画」を制定し、8社が登録しました。また、この内の自動車部品を扱う2社が、内陸部と沿岸部に立地しており、同じ災害を受けにくいということで、被災時とはいえ、企業秘密である製品情報、生産情報を相互にオープンにして代替生産まで行う委託加工契約まで取り交わしました。

更に、太平洋側と日本海側ということで、同じ地域災害を受けにくいが、距離的にも輸送可能なエリアにある新潟県鍍金工業組合とは、県域を超えた組合間相互応援協定を締結し、広域被災時の製品供給を相互にサポートする体制をも整えました。今後も、条件を満たす近隣組合との連携を探っております。


切磋琢磨した時代を共有

東日本大震災やタイの洪水で、サプライチェーン(部品供給網)に大きな打撃を受けた大企業では、在庫の積み増しだけでなく、生産拠点の移転、"部品調達先の分散"など、災害対策の見直しを進めております。供給元である中小企業が、この"部品供給網に生き残る"ためには、単独被災だけでなく広域被災時にも、顧客への製品供給には万全を期し、自社の生産体制が緊急に復旧できる、バックアップシステムの構築が必要不可欠なのです。

神奈川県メッキ工業組合の取り組みは、相互扶助の精神に適う、組織活動の成果ですが、もう一つのポイントは、「参画している経営者が後継者であった時代から続いている、県組合、全国組合での"青年部活動を通じて培った深い信頼関係"が下敷きになっている」との、栗原理事長のお話しもご紹介しておきましょう。

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オフィスTAKA 代 表  若木隆茂(中小企業診断士)

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