本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士 竹内幸次氏の第29回目の記事となります。
株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「前向きな意識で経営者の舵取りを行う」に続いて、今回は「シンプルに、そして経営革新を継続させる」がテーマです。
シンプルさは「強さ」
環境変化に強い会社の類型の1つに「シンプルさ」があります。シンプルであることは、無駄がなく、力を集中することができ、短時間で効果を生むものです。
でも、積極的にシンプルを選択して、限定した分野に事業を集中することは勇気がいることですよね。シンプルとは反対の「複雑さ」の背景にはリスクを分散させたい、という思いがあるものです。
企業が複数事業を行う理由の1つにはリスクを分散させたいという思いが大きいものです。ですから、シンプルでいられること、それはむしろ企業経営では「強さ」の1つであると考えられるのです。
専門分野に経営資源を集中する
「シンプル」には「実直な」「誠意のある」という意味もあります。私もプロの中小企業診断士として常に心がけていることです。物事をシンプルに解釈して、常に思考を前向きに保ち、実直に仕事をすること、これが重要です。
中小企業経営においては、自社の専門分野を強く意識するべき時代になりました。あれもこれもと手を広げすぎず、「この分野なら日本のベスト10に入れる」と思うことができる事業分野に特化していくのです。
一頃、「オンリーワン」という概念が流行しましたが、まったくのオンリーワンは、もしかしたら、市場を小さく定義し過ぎている可能性があります。表面的なはげまし論ではなく、実際の中小企業経営のことを考えると、類似商品や類似ビジネスモデルがあってもいいから、その分野で日本のベスト10くらいには入る、と考えたほうが現実的かもしれません。
経営革新を継続させる
企業はゴーイングコンサーン(継続企業体)です。基本的には未来永劫に存在し続けたいものです。そのためには経営革新を止めてはいけません。
経営革新は特別な経営行動ではなく、経営活動そのものです。革新=経営環境の変化を見極めながら、自社にとって少しでもいいから新しい試みを常に採り入れていくこと、そのこと自体が経営です。つまり、経営革新を止める=経営を止めるということです。
・変わることを諦めてはいけません
・変わることに臆してはいけません
・変わらなければ周囲が先に変わり、自社が朽ちます
・変わるきっかけとなる外部変化はとても沢山あります
・変わる力は既に自社内部にあります。引き出すのです
株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp
中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/