神奈川県中央会では、4つのテーマによる専門家の記事を載せています。
本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士 竹内幸次氏の第14回目の記事となります。
株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「ビジネスブログで経営革新」に続いて、今回は「計画の進捗チェックと計画修正」がテーマです。
1.修正計画こそが目標達成の条件
経営にはPDCAサイクルがあります。Plan(立案・計画)Do(実施)Check(検証・評価)Action(改善・見直し)です。一度決めた事業計画(Plan)を実施(Do)しても、当初の見込通りに事が進まないことはよくあることです。
ここで重要なことは、「よくあること」と放置せずに、計画と実績の差異を把握(Check)して、必要な修正計画を作る(Action)ことです。このように、本来の目標を達成させるために、途中の実施事項を柔軟に変更していくことを「コントロール=統制」と言います。
差異を認識したからこそ、必要な修正計画を作ることができるのです。結果として当初の目標を達成することができるようになるのです。
2.進捗チェックのタイミング
経営革新するための事業戦略は比較的に長期にわたること多いものです。企業の収益構造を変えたり、新規市場を開拓することを伴うことが多いからです。ですから、途中での進捗のチェックがとても重要なのです。
決算は年に1回ですが、やはり事業戦略の進捗チェックは一般的には毎月行います。戦略会議や営業革新会議等の名称で、当初決めた計画が全社として、部門としてどの程度進んでいるのかを把握します。
3.差異分析の基本
仮に、
・計画売上2,000万円
・実績売上1,800万円
・売上差異△200万円
だとしましょう。この場合「△200万円を来月取り戻せばいいや」等と考えていては何ら発展はありません。重要なのは差異分析です。
「△200万円」に至った理由を細かく分析していくのです。
例えば、
・計画売上2,000万円=単価200万円×数量10個
・実績売上1,800万円=単価180万円×数量10個
・売上差異△200万円=単価△20万円×数量10個
という感じです。これにより、数量は計画通り受注できていることが分かります。△200万円の要因は単価ダウンだったのです。
上記は基本的な売上差異分析の一例ですが、費用面での差異分析も可能です。
例えば、
・計画人件費1,000万円=時給1,000円×延べ時間10,000時間
・実績人件費1,200万円=時給1,000円×延べ時間12,000時間
・人件費差異 200万円=時給1,000円×延べ時間2,000時間
という感じです。時給は計画通りにできたが、労働時間が2,000時間多く掛かったため、人件費は200万円も余計に掛かってしまいました。
4.修正計画を作る
上記例示の場合、「売上は単価ダウンにより200万円未達、人件費は述べ時間2,000時間超過のため200万円過剰。よって利益は400万円の未達」となります。
そして、修正計画の観点は、
・単価ダウンしないような売り方の開発
・人材配置やローテーションの見直し
になります。
如何でしたか?計画の進捗チェックと、それを踏まえた修正計画の観点が理解できたことと思います。次回は「中小企業のエコ経営」です。ご期待ください!
株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp
中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/
本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士 竹内幸次氏の第14回目の記事となります。
株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「ビジネスブログで経営革新」に続いて、今回は「計画の進捗チェックと計画修正」がテーマです。
1.修正計画こそが目標達成の条件
経営にはPDCAサイクルがあります。Plan(立案・計画)Do(実施)Check(検証・評価)Action(改善・見直し)です。一度決めた事業計画(Plan)を実施(Do)しても、当初の見込通りに事が進まないことはよくあることです。
ここで重要なことは、「よくあること」と放置せずに、計画と実績の差異を把握(Check)して、必要な修正計画を作る(Action)ことです。このように、本来の目標を達成させるために、途中の実施事項を柔軟に変更していくことを「コントロール=統制」と言います。
差異を認識したからこそ、必要な修正計画を作ることができるのです。結果として当初の目標を達成することができるようになるのです。
2.進捗チェックのタイミング
経営革新するための事業戦略は比較的に長期にわたること多いものです。企業の収益構造を変えたり、新規市場を開拓することを伴うことが多いからです。ですから、途中での進捗のチェックがとても重要なのです。
決算は年に1回ですが、やはり事業戦略の進捗チェックは一般的には毎月行います。戦略会議や営業革新会議等の名称で、当初決めた計画が全社として、部門としてどの程度進んでいるのかを把握します。
3.差異分析の基本
仮に、
・計画売上2,000万円
・実績売上1,800万円
・売上差異△200万円
だとしましょう。この場合「△200万円を来月取り戻せばいいや」等と考えていては何ら発展はありません。重要なのは差異分析です。
「△200万円」に至った理由を細かく分析していくのです。
例えば、
・計画売上2,000万円=単価200万円×数量10個
・実績売上1,800万円=単価180万円×数量10個
・売上差異△200万円=単価△20万円×数量10個
という感じです。これにより、数量は計画通り受注できていることが分かります。△200万円の要因は単価ダウンだったのです。
上記は基本的な売上差異分析の一例ですが、費用面での差異分析も可能です。
例えば、
・計画人件費1,000万円=時給1,000円×延べ時間10,000時間
・実績人件費1,200万円=時給1,000円×延べ時間12,000時間
・人件費差異 200万円=時給1,000円×延べ時間2,000時間
という感じです。時給は計画通りにできたが、労働時間が2,000時間多く掛かったため、人件費は200万円も余計に掛かってしまいました。
4.修正計画を作る
上記例示の場合、「売上は単価ダウンにより200万円未達、人件費は述べ時間2,000時間超過のため200万円過剰。よって利益は400万円の未達」となります。
そして、修正計画の観点は、
・単価ダウンしないような売り方の開発
・人材配置やローテーションの見直し
になります。
如何でしたか?計画の進捗チェックと、それを踏まえた修正計画の観点が理解できたことと思います。次回は「中小企業のエコ経営」です。ご期待ください!
株式会社スプラム代表取締役 竹内幸次 http://www.spram.co.jp
中小企業診断士竹内幸次ブログ http://blog.goo.ne.jp/2300062/