神奈川県中央会では、3つのテーマ(「経営革新情報」、「ビジネスITスキル情報」、「労務管理情報」)による専門家の記事を載せています。
本日は「経営革新」をテーマとした中小企業診断士竹内幸次氏の193回目の記事となります。
前回のブログを見逃した方はこちらからご覧いただけます!
変化が多い2019年の経営革新の視点
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193回 最大10連休のGWを経営革新に活かす
株式会社スプラムの中小企業診断士竹内幸次です。前回の「変化が多い2019年の経営革新の視点」に続いて、今回は「最大10連休のGWを経営革新に活かす」がテーマです。
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2019年のゴールデンウィークは超大型連休に
2019年4月から5月に掛けては希望に満ちた明るい雰囲気になることが予想されています。理由は2つです。1つは5月からの新元号のスタート、もう1つはゴールデンウィーク(GW)が10連休になるからです。
新天皇の即位にともなって、4月27日から5月6日の10日間が連休になるのです。もちろん
業種や職種によっては休みがない場合もありますが、多くの国民が長い連休となります。
連休による経済や経営への影響を考える
日本人は世界でも長期休みに慣れていない国民です。海外諸国ではバケーションやホリデーとして長期休暇を取る文化がありますが、日本ではせいぜい3連休ほどが一般的な休暇でした。ところが、土日休みに月曜休みが加わることが増えたため3連休は珍しくなくなり、一般的な休みのような感覚になってきました。
イノベーション(経営革新)は外部環境の変化から生まれることも多いものです。トレンドとしての長期休暇化、直近に迫っている2019年のGW10連休に我々中小企業がどのように対処するとよいのかを考えてみます。
(1)オーバーツーリズムというビジネスチャンス
観光地に過度に旅行者が集まることをオーバーツーリズムと言います。京都等の国際的な観光地のみならず、多くの観光地に観光客が集まっています。オーバーと見なすかどうかは地域住民等の主観にもよりますが、「世界的に進むオーバーツーリズムを解消する市場」が確実に成長しています。例えば、従来は無名であった観光地をアピールすることで観光客の分散を行ったり、予約代行を行ったり、移動手段を開発したり等です。
(2)長期休暇ゆえのセキュリティ
施設もコンピュータシステムも、長期休暇は不正侵入等が心配です。この不安な気持ちが新規市場になります。カメラやセンサーによる施設監視や遠隔によるサイバーセキュリティ市場は、中小企業や一般家庭にも広がることでしょう。
(3)株式市場
月の1/3が稼働しなくなることによる経済活動の低迷が懸念されています。株式市場等は海外で企業業績等に大きな変化があった場合、連休中は日本市場で株式を売買することができないという問題が指摘されています。この投資家の不安を解消する市場が出現するのです。
(4)収益不安
同様にレジャー関連市場以外では、連休によって生産が止まり、受注活動も止まるため、売上が減ることが予想されます。この収益ダウンを保険で補う市場や、ネット販売事業等に多角化することを促すための市場等が期待されます。
中小企業経営者の皆様、「長期休暇」という新しい変化は明らかに多くのビジネスチャンスを生みます。今年のGWを経営革新に活かしていきましょう。
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