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神奈川県中央会では、3つのテーマ(「経営革新情報」、「経営に関する法律情報」、
「ビジネスITスキル情報」)による専門家の記事を掲載しています。

本日は、「経営に関する法律情報」をテーマとした法律事務所 佐(たすく)
弁護士 佐々木光春氏の6回目の記事となります。
今回のテーマは「製造物責任法(その2)」です。
なお、前回のブログを見逃した方はこちらからご覧いただけます!
製造物責任法(その1)
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経営に関する法律情報 第6回

製造物責任法(その2)

 今回は、PL保険への加入を検討するという観点から、どのような商品をどのように扱っている場合に、
製造物責任を問われる可能性のある「製造業者等」(製造物責任法第2条3項)に該当するのかについて
説明したいと思います。
 
 「製造業者等」に該当するケースは、製造物責任法第2条3項1号から3号に規定されている3つありますが、
もっとも基本的なのは、「当該製造物を業として製造、加工又は輸入した者」です(「製造業者」といいます。
製造物責任法第2条3項1号)。
 
 どのような場合に「製造業者」に該当するのか分析すると、以下の3つの要素に分解できます。
 ①取り扱っている商品が「製造物」(製造物責任法第2条1項)に該当すること
 ②その製造物を「製造、加工又は輸入」していること
 ③②の製造、加工又は輸入を「業として」行っていること

 まず、①ですが、「製造物」とは、「製造又は加工された動産をいう」と定義されています(製造物責任法
第2条1項)。何が「製造又は加工」にあたるのかは②でお話ししますが、「製造物」は、動産に限られて
いますので、ソフトウェアなどの無体物(ただし、ソフトウェアを組み込んだCDなどは動産ですので対象
になります。)や不動産しか取り扱わない企業は「製造業者」はもちろん「製造業者等」にもあたらず、
特にPL保険への加入を検討する必要はなくなります。
 
次に、②ですが、輸入品以外の商品を販売するだけの企業も「製造業者」にはあたらず、商品に「製造業者」
と誤認されるような表示をするような場合(製造物責任法第2条3項2号・3号)でない限りは、PL保険への
加入を検討する必要はありません。
 問題は、単に販売しているだけなのか、「加工」しているのかの判断が容易でない場合があることです。
食品についてご質問をいただくことが多いので、これに沿って例をあげると、加熱(煎る、煮る、焼く)、
味付け(調味、塩漬け、燻製)、粉挽き、搾汁などは「加工」に該当し、単なる切断、冷凍、冷蔵、乾燥などは、
基本的に「加工」にはあたらないと考えるのが一般的です。
 また、②との関係で注意が必要なのは、製造物の「輸入」を行った場合には、それが例え使い古された中古品で、
自身が「製造」や「加工」を行っていなかったとしても「製造業者等」として製造物責任法の適用対象となり得ることです。
 
 最後に、③ですが、この「業として」という言葉は、同種の行為を反復継続して行うことを意味しています。
一般的な語感からは、営利目的で製造物を取り扱っている場合のみが適用対象となるようにも思えますが、
繰り返し行うことを予定して製造・加工・輸入を行えばこれにあたることになりますので、試供品を無償提供
するような場合もこれに該当する点に注意が必要です。

 今回は、「製造業者」にあたるのはどのような企業かという点を中心に「製造業者等」という言葉の意義について
簡単にお話ししてきましたが、これらの「製造業者等」に該当する場合には、前回お話ししたとおり、PL保険に
加入するという方法でのリスク回避をご検討いただく必要が生じます。
 なお、PL保険は、対象が国内のものと国外のものが分けられているのが通常ですので、海外での取引を行ったり、
輸出される可能性のある「製造物」を取り扱っている企業は、PL保険の対象地域についても注意する必要があります。
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法律事務所 佐(たすく)
 弁護士 佐々木 光 春

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