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本日は、「経営に関する法律情報」をテーマとした法律事務所 佐(たすく)
弁護士 佐々木光春氏の1回目の記事となります。
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経営に関する法律情報 第1回

マイナンバー法と企業対応(その1)

 マイナンバー制度が本格的にスタートして4ヶ月が経ちますが、この制度に対する
経営者の理解度は必ずしも高くなく、マイナンバーに関する企業の義務を説明すると
「そんなことまでしなくてはならないのか」とおっしゃる方が多いように感じます。
  
 マイナンバーの取扱いは、民間企業との関係では、①収集→②保管・管理・利用→③提供
というライフサイクルをたどります。そのため、マイナンバー法もこれに沿うような形で
規制を行っています。
 企業の対応としては、①収集と②保管・管理・利用の2ステップが特に重要となりますので、
今回は①収集についてお話しし、次回②保管・管理・利用についてお話ししたいと思います。

 マイナンバーは、社会保障・税・災害対策の3分野での利用が想定されていますが、
一般の民間企業との関係では、主に前二者の利用を想定することになります。
そのため、マイナンバーを収集する対象者としては、ⅰ.従業員(源泉徴収票等の法定調書
の作成、社会保険関係の書類の作成に必要)、ⅱ.取引先(支払調書の作成に必要)、
ⅲ.株主や出資者等(支払調書の作成に必要)の三者が考えられます。
 
 なお、ほとんど報道されておりませんので、一般の認知度は高くありませんが、
企業版のマイナンバーである法人番号というものもありますので(マイナンバー法第2条
15号、同法第7章)、ⅱ取引先やⅲ株主等が法人の場合は、これを収集する必要があります。
もっとも、法人番号については、マイナンバーと異なり、一部の例外を除いて公表されて
おりますので、国税庁の法人番号検索サイトで検索するだけで収集完了ということになります。

 一方、マイナンバー(個人番号)の収集の際には、企業に本人確認を行うべき義務が課されて
おり(マイナンバー法第16条)、企業としては負担になります。
 具体的には、本人からマイナンバーを収集する場合には、個人番号カード(昨年(2015年
10月以降、特に手続を取らないで簡易書留で郵送されてきた通知カードとは異なり、
ご自身で役所へ行き作成手続をして初めて発行されるカードです。)がある場合を除いて、
①通知カードや住民票等のマイナンバーが記載されている資料に加えて、②運転免許証やパスポート
等を提示してもらい、身元確認をする必要があります。
 これは、顔をみれば本人だと分かる長年働いてきた従業員でも、原則として同じ扱いです
(履歴書の確認だけでは身元確認とはなりません。)。ただし、これには、例外があり、
従業員からの取得の場合には、採用時や前回マイナンバーを取得した際に身元確認を行っており、
顔だけを見て本人確認できる場合には、運転免許証等の身元確認書類を提示してもらう必要が
なくなります(マイナンバー法施行規則第3条5項・国税庁告示8)。
 したがって、今後は、採用時の提出書類一覧などを作成している企業では、一覧にこれらの
書類とあわせて運転免許証等の確認(提出までしてもらう必要はありません。)
を追加しておくことが考えられます。

 本人確認との関係でやっかいなのは、本人から取得するのではなく、代理人から取得する場合です。
「代理人」という字面だけからすると、「うちではそんな取扱いはしない」と思えますが、
例えば、従業員の配偶者のマイナンバーが記載される国民年金第3号被保険者関係届は、
従業員が配偶者の代理人としてマイナンバーを提供するという形になりますので、
これにあたることになります。
 この場合には、①従業員の身元確認書類(運転免許証等)とともに、②代理権を確認できる
書類(委任状等)と③配偶者の個人番号確認書類(通知カード等)を確認する必要があります
ので、従業員のみの本人確認の場合よりも手間になります。
 なお、これと区別すべきものとして、扶養控除等(異動)申告書における扶養親族等の
マイナンバーの取得があります。この場合は、代理人を通じて行うものとは考えられていない
ため、従業員のみの本人確認を行えば足りることになり、委任状等は不要になります。

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法律事務所 佐(たすく)
 弁護士 佐々木 光 春

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