ビジネスBLOG @神奈川中央会
神奈川県中央会が提供する中小企業支援情報です!
 



--------------------------------------------------------------------------------
神奈川県中央会では、3つのテーマ(「経営革新情報」、「経営に関する法律情報」、
「ビジネスITスキル情報」)による専門家の記事を掲載しています。

本日は、「経営に関する法律情報」をテーマとした法律事務所 佐(たすく)
弁護士 佐々木光春氏の17回目の記事となります。
今回のテーマは「取引先が破産したときの対応(その1)」です。
なお、前回のブログを見逃した方はこちらからご覧いただけます!
賃貸借契約の勘所(その5)
--------------------------------------------------------------------------------
このブログは、神奈川県中央会が運営しています!

http://www.chuokai-kanagawa.or.jp/


http://www.facebook.com/chuokai.kanagawa


--------------------------------------------------------------------------------
経営に関する法律情報 第17回



取引先が破産したときの対応(その1)



「取引先から弁護士を通じて、『受任通知』という名の書類を受け取った。債務整理すると書いてあるが、どういうことか」
というご相談をいただくことはしばしばあります。



そこで、今回と次回は、取引先が破産したときの対応についてお話しします。

一般的に取引先の破産対応は、先ほどお話しした取引先代理人弁護士などからの「受任通知」の受領から始まります。
この受任通知は、通常、破産法上の意味があるものとされています。

具体的には、受任通知を送付する行為は、通常、
破産法162条1項1号イ及び3項にいう「支払の停止」に該当すると考えられています(最高裁平成24年10月19日)。

そのため、受任通知を受領した後には、たとえ、取引先から抜け駆け的に弁済を受けることができたとしても、
偏頗弁済として破産管財人から効力を否定されしまい、結局、弁済金相当額の返還を求められてしまうことになります。


したがって、受任通知を受領してから債務者に対して弁済を求めることは通常できず、
債権者としては、受任通知に同封されている債権調査票とその後に裁判所から送付されてくる破産債権届出書に必要事項を記入して、
裁判所が関与する破産手続の中で、債権額には満たない配当にあずかれることを期待するくらいしかないのがほとんどです
(もっとも、取引先に最終的に残された資産(破産財団といいます。)が少額であるため、
破産管財人の報酬など優先する債権を弁済してしまうと配当すべき資産はなく、全く配当がないという場合も多いです。)。



このようなことから、受任通知を受領する以前の段階で、本ブログ(「債権回収の方法」)で以前お話しした手続などを
利用することによって債権回収したり、あるいは、担保権を取得するなどして優先的な立場を得ておくことが重要となるのです。


以上のとおり、受任通知を受領して以降は、債権者としてできることが限られてしまうのがほとんどですが、
この場合でも取引の内容が動産の売買であるような場合には債権回収が可能なケースもありますので、次回はこの点についてお話しします。
 





--------------------------------------------------------------------------------

法律事務所 佐(たすく)
 弁護士 佐々木 光 春

--------------------------------------------------------------------------------

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 経営に関する... 経営に関する... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。