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神奈川県中央会では、3つのテーマ(「経営革新情報」、「ビジネスITスキル情報」、「労務管理情報」)による専門家の記事を載せています。

本日は、「労務管理情報」をテーマとした社会保険労務士法人ことのは 社会保険労務士 益子英之氏の15回目の記事となります。
今回のテーマは「職場におけるパワーハラスメント対策が義務化へ」です。

なお、前回のブログを見逃した方はこちらからご覧いただけます!
受動喫煙防止と改正健康増進法

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第15回 職場におけるパワーハラスメント対策が義務化へ

民事上の個別労働紛争件数は年々増加傾向にあり、その内容は「いじめ・いやがらせ」が最も多くなっています。企業は働きやすい職場環境づくりを進めていく上で、職場でのパワーハラスメント対策は人事労務管理上重要な取り組みの一つになっています。

そうした中、2019年5月に労働施策総合促進法が改正され、職場におけるパワハラ対策の強化(雇用管理上必要な措置)が企業に義務づけされることになりました。大企業は2020年4月から、中小企業は2022年4月から施行予定です。

これによりこれまで自主的な対応に委ねられていた職場のパワハラ対策に一定の基準が設けられることとなり、既に求められている男女雇用機会均等法や育児・介護休業法などで定められていたセクシュアルハラスメント、マタニティハラスメントの対策強化と、一体での対策が必要になってきます。

具体的には次の取り組みをすることが必要です。

 

①    事業主の方針の明確化およびその周知・啓発

・職場におけるパワハラの内容、ハラスメントを行ってはならない旨の方針を明確にし、管理職やパート・アルバイト社員を含むすべての労働者にその周知、啓発すること。

・ハラスメント行為者については、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書(服務規定や懲戒処分規定)に規定し、周知・啓発すること。


②    相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

・ハラスメントに悩んでいる人が相談できる窓口を設置すること。ハラスメント相談窓口は社内でも社外に設置しても構いませんが、できるだけ初期段階で相談しやすい窓口であることが望ましいでしょう。

 

③    職場におけるハラスメントの係る事後の迅速かつ適切な対応

・相談に応じて事実確認を行い、再発防止や必要な処分を行うこと。

 

④    当事者(相談者・行為者等)のプライバシーを保護するために必要な措置をすること。相談したこと、事実関係の確認に協力したことを理由にして不利益な取り扱いをしてはならない旨を定め、広く周知すること。

 

パワハラと適正な指導の線引きは非常に難しいため、企業は、労働者に対してハラスメント問題について適切に対処するための知識、認識、スキル、センスを身につけさせる必要があります。そのためにハラスメント研修を実施するなどして、管理職にはパワハラとの指摘を恐れて適正な指導さえもできなくなるというようなことが無いよう、労働者も自分の不平不満を安易にハラスメントという言葉に置き換えない心構えを身につけさせましょう。

なお、今回の法改正により、適切な措置が講じられない場合は是正指導の対象となりますが、罰則を伴う禁止規定はありません。



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