個人的に香港について書かれた本でベスト3に入るくらい好きな”転がる香港に苔は生えない”の著者 星野博美さんの写真集”ホンコンフラワー”を中古本で手に入れた。2000年に出された写真集でずっと探していたが新品のものは売っていなくて中古のものもそれなりの値段がするのでなかなか手にすることが出来なかった。中身は香港の中国返還(1997年7月1日)を挟む約2年間に撮影されたものらしく著書と連動している。”転がる香港に苔は生えない”書かれている街の日常的風景や登場人物、住まわれていた部屋の写真まであり1997年当時の香港の空気感や通りの匂いまで伝わってくる。
個人的に1989年に初めて訪れた香港とも違うし最近の民主化デモに揺れた2010年代の香港とも星野さんの写真はだいぶ印象は異なる。タイトルのホンコンフラワーの様に香港がある意味人工的に作られた街で時代により変化することを宿命としているからかもしれない。シンガポールほど洗練されてなくタイのバンコクやベトナムのホーチミン程上昇熱をもった感じもしない。ただ旅行者としての香港はなぜかとホッとする感じがする。この写真集を眺めていまはいけない都市のことをあれこれと考える。

