クアラルンプールについて2日目の朝、6時過ぎ頃街のどこかから低い声のアザーンが流れ目が覚めた。この国がムスリムの国であることを改めて思い直した。イスタナホテルは繁華街にありながら部屋はとても静かで長旅の疲れもありぐっすり眠れた。今日は唯一のオプショナルツアーでマレーシア鉄道でイポーという街に行くことになっていた。ホテルでマレーシア料理の朝食を済ませ、ロビーでピックアップしてもらいKLセントラル駅へ向かった。ガイドに切符を渡され9時発のKTM,イポー行きへ乗り込んだ。列車は本当にゆっくりとクアラルンプールを離れていく。街を抜けるとだんだんに車窓はジャングルのような緑の風景に変わっていった。ところどころにアブラヤシも見えて東南アジアにいることを実感する。イポー駅へは正午少し前に着いた。朝聞いた天気予報は雨だったが曇りだけど薄日のさすまずまずの天気。イポーはペラ州の州都で19世紀後半はスズで栄えた街だそう。駅前は英国の影響でヨーロッパ風のコロニアル建築の建物が多い。一瞬アジアにいることを忘れそうになる。中国系ガイドさんの案内でバーチ記念時計塔やオールドタウンを散策した。街に入ると中国系の人たちも多く住んでいて一角は香港島にも似た街並みが続く。いまは穏やかに見えるマレーシアだが多民族国家で様々な歴史を積み重ねて今があるのが少し理解できた。昼食の後、ガイドさんに連れられて地元のカフェにいき常連のおじさんにすすめられてブランデー入りのホワイトコーヒーを飲んだ。これがミルクの甘さとブランデーの香りが混ざってとてもおいしかった。マレーシア鉄道に乗りたくてイポーまで来たがとてもお気に入りの街になった。
世界中で新型コロナ肺炎が騒がれている。こんな時期に周囲の冷たい視線にさらされながらも厳戒態勢の成田空港を出てマレーシア、クアラルンプールに向かった。機内は中国人観光客がいないせいか異様に静かでみんな食事以外はマスクをしている人が多い。一番驚いたのは到着寸前にエアロゾルを使って機内消毒を行ったこと、今が非常時なのを痛感した。去年に続いてのクアラルンプール行きは2月9日~12日までの3泊4日予定でエアチケットとホテルだけのフリープラン。入国手続きを済ませて迎えに来ていたガイドと空港を後にした。宿泊先はクアラルンプールの中心にある繁華街ブギビンタンにあるイスタナホテル。1年ぶりの東南アジア独特な湿気を含んだ空気と車の窓から見えるアブラヤシのプランテーションがとても懐かしい感じがした。ホテルに着くと日本人専用ラウンジに案内されかなり聞きにくい日本語を話す受付の女性にお願いしてチェックインをすませた。時間は午後7時、突然のスコールの中、両替と食事を探すため近くにある巨大ショッピッグモールPavilionへ歩いていった。街頭にはガジュマルの樹が揺れていてマレーシアにたどり着いたことを実感した。

