函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

前浜に吹く風の匂い

2011年03月29日 16時51分26秒 | えいこう語る
3月中旬から養殖昆布の間引き漁が始まった。
間引いた昆布を乾燥させると、椴法華名産「おとひめ昆布」が出来上がる。
村は春のまばゆい光の中に、昆布の匂いがするすこし塩ょっぱめだけど、さわやかな風が吹き渡っている。


被災地にも、いつもと変わらぬ春光輝く、広大な海が広がっているのだろう。
瓦礫の山の廃墟から見る沖には、軍事同盟国の米国軍、空母ロナルドレーガン等の軍艦3隻が、いち早く救護活動に活躍してくれている。
被災地は今、どんな匂いの風が吹いているのだろうか。
道路を走る車から立ち上がる、乾いた海水混じりの泥の匂いだろうか。
流出した油が混じった匂いだろうか。
突然命を奪われた人々や残された人々の、悲しみが混在した匂いなのだろうか。
空気中に含まれている放射能は、本当に無臭なのかとも。
そして、海を見てふと思い浮かべる沖縄のこと。
今回の災害での米軍の協力で、基地問題がさらに固定化するようなことに、なりやしないかと。
各国の支援の下、尖閣列島や竹島や北方領土問題は、どうなってしまうのかとも。
災害は東日本だけの問題ではないようだ。
災害に強いマチづくりとは、自然災害ばかりではなく、文明社会が引き起こすあらゆる人的災害にも、対処してほしいものである。
世界に見本を示す「希望のマチ」を、被災地につくってほしいものである。
今年の前浜に吹く風の匂いは、様々なことを私に想起させてくれる。


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