函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

ネオン街からイオン街

2013年10月16日 13時00分03秒 | えいこう語る
北海道新幹線の開業に向け「元気のない街」と市民が実感している函館市も、様々な活性化計画が進められているようだ。
通称“大門”と呼ばれる函館駅周辺の繁華街は、北洋漁業の基地として繁栄した時代のネオン街は、世界3大夜景として名をとどろかせた中心的存在だった。
その一帯に再び人を呼び戻そうとする、中心街振興計画なるものもその一つだ。
日本中に郊外型大型店舗が出現してから、旧中心街はシャッターを次々下している。
3月に四国徳島市を訪ねたが、中心街はシャッター通りだった。
阿波踊りの期間、その通りは全国からの観光客でごった返しをするが、私にはこの地ゆかりの亡霊たちが集合し、盆踊りを踊っているというそんな思いに駆られた。盆が終われば閑散としたシャッター街、そんな印象を受けたからだ。
※台風の影響で海は大荒れだ。こんな日はマリリンの席でウイスキーを飲み、JAZZを聴きたい雰囲気だ。だがのんびりもしていられないような暴風雨だ。


函館駅周辺には、かつて3つのデパートがあった。その一つは、今はパチンコ店に変身した。
駅に近い一番後にできたのも、数階しか営業をしていない。飲食店が入っている現在の雑居ビルを思い浮かべればいい。まばらな営業で、入ろうとする意欲もわいてこない。
残り一つは、函館のデパートの歴史を飾った老舗デパートだが、ダイエーの子会社になっている。
ところが、今年8月にダイエーが、イオンの子会社になったため、自動的にその老舗デパートがイオングループになったという。
そのことをふまえ、新聞記者の囲み記事にはこう書かれている。
「郊外型大型店舗は中心市街地の空洞化を促進した。函館市は郊外へのイオンの進出を拒み続けてきた。その当時のイオンの専務は、シャッター街で悩んでいる自治体は当社に相談すれば、中心街の空き店舗にイオンの専門店を出展することも可能だと話していた」という。
その専務、今はダイエーの社長に就任しているようだ。
記者はその当時の専務の言質をとらえ、大門地区の再生を実行してもらったらと提言する。
この記事を市役所の担当課が読んでいたらと思う。
たぶんイオン本社に出かけ、グループの誘致を願い出るに違いない。
イオン側も傘下にしたデパートの成績を上げるため協力を約束し、さらに行政側の支援も要望するに違いない。
青函海底トンネルの開通は、黒船による外来資本の参入といわれた。
開通前夜、ダイエーの初代社長が来函し、函館経済界もチャンス到来と叱咤激励した講演会を、私も身近で聞いていた。
その後、老舗デパートはダイエーの傘下に入り、そのダイエーもイオンの傘下に入るという、弱肉強食の経済模様が展開された。
新幹線がまもなく北海道にやってくる。地元の好機は外部資本の好機でもある。
とかく役所は、多額の振興補助金投入の成果を議会に報告するため、自治の精神を忘れ他力に頼りがちになる。
私の隣の町も、バブルで儲けた企業がその町を一大観光地にしたいという提案に安易に乗り、バブルがはじけて頓挫した経緯がある。
ネオン街の復活がイオン街にならないよう、細心の注意を払ってほしいものだ。
真の地方分権は充実した地方自治にある。
歴史と文化の香りの高い函館である。市民にも郷土愛の強い方
が多いように見受けられる。
「市民による市民のための市民によるまちづくり」が、自治の基本なのではないかと、記者の提言記事から考えさせられた。


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2 コメント

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Unknown (うたのすけ)
2013-10-16 16:25:54
初雪と 台風とが 同居する   うたのすけ

さすが北海道ですね。
大島の悲劇 残念です。
十分にお気を付け下さい。 


Unknown (■かわぐち えいこう)
2013-10-17 14:00:24
昨日、ヨーロッパの悪友が帰ってきたので、函館に泊ってきました。夜少し寒いと思ったら今朝、周辺の山が紅葉が始まっていないのに初冠雪でした。友達はこの時期に雪が見れたと喜んでいました。何度も行った大島です、近くで起きた災害のような気がして、心が沈んでいます。

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