プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★有名人の発言に対する責任

2007-04-04 09:47:47 | 日記・エッセイ・コラム

 時のひとの感がある宮崎県知事の入社式での挨拶に、抗議電話が殺到し謝罪。タミフル服用での異常発言で済ませるには悪乗りしすぎと言える。マスコミが作り上げた異常ブームだが、ご本人もそろそろ本業に本腰を入れる時期と心得るべきだ。また、埼玉県知事の自衛官・警察官の比喩発言や愛知県知事の挨拶も問題になった。特に、愛知県知事の「障害者は悪い遺伝子」発言は、柳沢厚労大臣の「生む機械」同様、心の痛みを思いやるべき立場の人たちだけに許しがたい。

 一方、これらの3人の発言を「あさズバっ!」でみのもんたが批判していた。歯切れの良さは認めるが、番組を私物化する最たる人物で好きではない。が、中高年女性には絶大な人気を誇る人気者だ。その彼が発した言葉に怒りを感じた。夕張市の再建がスタートしたタイミングで、町を去っていくサラリーマンが、「通勤に30分以上かかるので辛い」と、取材に答えたのを、彼は「ふざけるな!と言いたい」と声高に非難。「東京では1時間、2時間かけて通勤するのは当たり前だ。大切な家族を守るためなら当然で、30分を遠いなんてとんでもない」と言いきった。

 一見、もっともらしく響くが、首都圏とローカルの交通機関の違いを全く理解せぬ鈍感さ。1時間や2時間に1本しか電車が来ない町。冬期間、雪でダイヤが大幅に狂うことだって珍しくない。離れ難い気持ちに決別する辛さは測り知れない。みのもんた目線などと狂った正義感を振りかぶるなら、もう少し謙虚に勉強する姿勢が必要だ。

 他人を卑しめるような皮肉で笑いをとったり、人格を傷つける言葉で受けを狙う、或いは占いで人の生活を左右するようなタレントが闊歩している。有名人の言葉を鵜呑みにする受け手側の軽佻浮薄さが一番の問題点だが、価値観形成途上にある世代にはリードする側の責任の方が重いはずだと思う。

 ”あるある”番組捏造事件は、氷山の一角で、マスコミに従事する者は等しくその影響力をわきまえて真摯に取り組んでもらいたい。