プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★イナバウアー・ブームの愚かさ

2006-03-15 09:09:50 | 日記・エッセイ・コラム

暗いニュースが続く中で、荒川選手の金メダル獲得に救われた気持ちになったが、浮かれ過ぎて便乗商法まで飛び出した。果てには、スケート連盟の不透明な資金運営事件まで発覚して、またまた暗い気持ちにさせられた。

荒川選手が身につけていたグッズが人気を呼ぶのは微笑ましいが、「イナバウアーそば」や「イナバウアーどんぶり」まで登場する始末。普通のそばや丼めしに海老を乗せて、形が上体をそらした姿勢に似ているから名付けただけのもの。

便乗商法といい、動物園のかわうその仕草がイナバウワーに似ていると取材するメディアの騒ぎ方といい、軽薄さだけが目立つ。それ以上に、荒川選手を追いかけ回し、ひっぱり出したために大切な競技生活にまで悪影響を及ぼした罪を反省すべきだ。世界選手権出場辞退に追い込まれたご本人も辛いだろうが、急遽、代理出場が決まった恩田選手に同情する。大会が迫った段階で、十分な備えが無い選手を送る必要があるのだろうか。

スケート連盟の不祥事件は氷山の一角ではないのだろうか。これを機に、各種アマチュア・スポーツ連盟の運営や選手選考方法など、不透明な運営体質にメスを入れるべきだ。メディアに対し、社会的責任の自覚を促したい。


★マネーゲームと投資リスク

2006-03-14 09:29:21 | 日記・エッセイ・コラム

新聞各紙の一面大見出しで踊る「ライブドア株上場廃止決定!」の文字。これで事件が決着したわけではないが、一応、次のステージへと新たな展開を見せることになる。

フジテレビのような大株主から個人投資家まで、利害関係者による損害賠償問題等、平松社長の苦労は並大抵ではない。それだけ、ホリエモンの罪が重いということになるが、マネーゲームの怖さも同時に学んでおくべきだ。

年金生活者やフリーターが無けなしのお金を投入した行為は、やはりリスクに対し無防備だったと思う。100万円を1年間銀行に預けて1000円程度の利子しか付かないご時世に、数万円単位で儲かるシステムにリスクはつきもの。投資もギャンブル的要素を含む以上、資金に余裕が無い場合は手を出すべきではない。

恥を承知で白状するが、私自身、過去にラスベガスで一晩に数十万円すったし、株で1000万円近くの損をした苦い経験がある。尤も、株は儲けるためではなく、経営責任をまっとうする覚悟からグループの親会社の株を購入したのが大暴落したもので後悔していない。

バブル崩壊後、長く続いた低迷状態に光明が射してきたが、高度経済成長は再来しないと心得ておくべきだ。「喉もと過ぎれば、、」と言うが,苦い経験を忘れることが無いよう注意したい。


★ヤミ金の悲劇と振り込め詐欺の実例②

2006-03-11 10:04:12 | 日記・エッセイ・コラム

 今回は、娘に届いた振り込め詐欺の手口を紹介したい。これは、私に来た文書とは異なり、ハガキによるもので、公的機関名を名乗る点が巧妙で悪質だ。

 ハガキの表記は「消費料金未納分訴訟最終通知書」とし、下に管理コードを付してある。商品購入代金の未納分を支払わないので民事訴訟を起こすが、期限までに連絡するようにと書いてある。具体的な金額を書かず、問い合わせ・連絡をするようにと断ってあるところがミソである。すなわち、電話をかければ振り込め詐欺の餌食になるシナリオだ。

 文面には、債権譲渡証明書とか給与差し押さえ、民事執行官による強制執行、或いは、民事訴訟等々の裁判用語のオンパレードだ。結びに「裁判取り下げ最終期日2月28日」とし、法務局認定法人 民事訴訟管理センターと名乗り、住所・電話番号・受付時間との記載がある。

 これは、2月上旬に送られて来たのだが、家族が動揺するので、叱り付けた。やはり民事訴訟とか強制執行、或いは、裁判所のような公的機関名が出てくると心理的圧迫も大きいのだと暗澹たる思いがする。勿論、これも架空請求業者名リストに載っている。


★ヤミ金の悲劇と振り込め詐欺の実例①

2006-03-10 14:03:11 | 日記・エッセイ・コラム

 年金生活者の老夫婦が、ヤミ金から1万5千円を借りたばっかりに自殺に追い込まれた事件は悲痛だ。同時に、他に手立てがなかったのかと残念だ。今後、悪質な手口がますます増えそうなだけに、私自身が経験したケースを今日と明日にわたりご紹介する。

 昨年暮れ、一通の封書が届いた。冒頭、「再通知」との表示があり、いきなり「本書を以てもなお支払いを拒絶される場合は、制裁措置を実施することになります!」と続く。横に、「あて先シールに記載された商品番号とご購入された商品を照合確認ください」との断りが。確かに封書の表書きに「お届済み商品番号●●●」とある。

 商品番号は書いてあるが、商品名の記載はない。更には、商品代金の未納ではなく、会員登録した会費が未納だとある。それは販売システムが会員制販売なので商品代金=会費徴収と補足してある。しかも、すでに過去2回の督促通知をした(実際には無い)が、支払いがないので最後通告の形をとるが、猶予を与えるので精算せよとなっている。

 文書は、B4版用紙に長々と難解な法律用語を並べ立ててあり、読み進むうちに頭が混乱しだした。勿論、私には身に覚えのないことだが、会費未納といわれると、誰かがいたずらで会員登録したこともあるのかと憂鬱な気分になった。最後に、「適法な手段を用いて回収措置を行います」とまで書いてあると、自分が悪いことをしたかのような錯覚に襲われた。

 気味悪いストレスを抱えたまま、3ヶ月を経て忘れかけていたが、ヤミ金自殺事件が 起きたのを知り、同様の事件を防止する意味でも、消費生活センターに情報提供すべきだったと反省している。ちなみに、業者名「株式会社バックス」は、架空請求業者名にリストアップされている。


★文部科学大臣のメンタリティ

2006-03-08 09:43:51 | 日記・エッセイ・コラム

 テレビで天皇・皇后両陛下が三宅島訪問のニュースを知った。雨の中を傘もささずに島民の人達に声をかけておられる姿が印象的だった。昨年、サイパン島をご訪問された姿がだぶり、その思慮深い行動に胸が熱くなった。

 ある島民の男性が、「災害で避難したおかげというのも変ですが、おかげさまでこうやって陛下にお会いできた」と感謝の言葉を述べていた。たしかに、「おかげさまで」というのはおかしいのかも知れないが、私にはこの方の心情がストレートに伝わってきた。

 一方、トリノオリンピックのフィギュア競技で、ロシア選手の転倒を喜んだ馬鹿な大臣の「おかげさまで」とは大違いだ。私も内心、これで荒川選手の金が決まったと喜んだが、相手選手に同情する気持ちはあっても、それでシメシメとは思わなかった。それ以上に、金メダルを獲得した荒川選手の名誉を傷つける不用意さが我慢ならない。

 抗議のメールや電話が殺到し、翌日、文書で謝罪表明したようだが、こんなメンタリティの持ち主が文部科学大臣をつとめるようでは、とても子供教育を安心してお任せ出来ないと不信感だけがつのる。