プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

●カタクリの花

2005-04-13 10:04:23 | 日記・エッセイ・コラム
EPSN0012 雪が消えると、長く厳しい北陸の冬から解き放たれたように山野にはいっせいに花が咲き乱れる。雪の下で春を待ちかねていた花々は、生命の輝きを増しつかの間に果てる。
2005年4月11日。金沢市郊外の「平栗(ひらぐり)」地区へ、妻とカタクリの群生を観に出かけた。例年なら雑木林一面に可憐な紫片をひろげているのだが、今年は3月に降った雪のせいか、花茎を垂れて寒さをこらえている風情だった。「また来週来よう」と言い残し、足早にその場を去った。

EPSN0009 その後、好天が続いたので2月15日に再度、弁当持参で平栗を訪ねた。わずか数日間で周辺の景観が一変していた。カタクリの花がいっせいにその紫片を反り返らせ、春風にそよぐ周りをギフチョウが蜜を求めて舞う姿に春の生き物たちの息吹が漂っていた。旬を観るのは難しいだけに、幸運にもめぐり合った時の感動は言いようがない程、嬉しいものだ。ましてや、ほんのひと時、はかない生命の限りを尽くす山野草の輝きは素晴らしい。

 林床のほのかな光はかなくも けなげに生きるカタクリの花(chosan)


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