プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★語学留学の効果?

2009-02-03 10:04:22 | 日記・エッセイ・コラム

 甥から、「息子が英語を勉強したいのでハワイの大学に留学したい」と言うのだが、どうしたものかとの相談を受けた。娘二人を海外に行かせた際には、「女の子を外国に出すなんて危険だ」と、批判した甥に相談されるとは皮肉だが、「見聞を広めるのであれば有効だが、英語力を磨きたいのだったら無駄だ」と答えた。

 海外留学やワーホリを志す若者が多いが、その効果となると甚だ疑問だ。昨年暮れ、オークランド空港のDFSで働いている女子学生は、「日本人観光客のためにアルバイトしている」と言った。「目的は何なの?」と問いたくなる。これから検討する人達の参考になればと思い、娘二人の例をご紹介する。

 姉は、卒業旅行を口実に出掛けたアメリカで就職試験を受けた。親は、採用通知を受けて初めて知り、激怒したが、後の祭りだった。顧客苦情処理担当に配属され、相当苦労したようだが、自分で選んだ道だけに弱音を吐かなかった。2年後、東京支店への配属希望が叶えられ帰国した。結婚して家庭に入った今は、個人旅行をするのに不自由しない程度の英語力でしかない。

 一方、妹の方は、学生時代にTOEIC800点レベルに達した。その後、ワーホリの梯子をしてニュージーランドに落ち着いた。会話力は向上しても、英語圏では、英語が話せて当然。就職するためには、それ相応のスキルが求められるという単純な理屈にようやく気付いたようだ。一念発起し2年がかりで、通訳の資格を取得したが需要は殆どない。

 以上、身内の恥をお話したが、目的を明確にした上で海外へ出かけないと後悔することになることだけは明白だ。本当に英語力を習得したければ、日本語のメディアが全く目につかない英語圏で生活することだ。外国で日本人同士で群れる生活環境では、成果は期待出来る筈もない。