電脳筆写『 心超臨界 』

知識の泉の水を飲む者もいれば、ただうがいする者もいる
( ロバート・アンソニー )

東京裁判はインチキ 《 日本の侵略性の認定――渡部昇一 》

2024-08-23 | 04-歴史・文化・社会
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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
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植民地は明らかに「侵略」された土地である。そこに日本が「侵略」した場合どういうことになるか。数学ではマイナスにマイナスを乗ずればプラスになる。すでに侵略されているところを侵略すれば「解放」になるのではないか、とも考えうる。少なくとも左翼の「解放戦争」はこれに似た論法だ。満洲はロシア軍が制圧しているところに日本が入った。日露戦争後も満洲事変までは北満はソ連の勢力下にあった。こう考えていくと確かにレーニング判事の言うように日本の侵略性の認定はそう簡単ではない。


◆日本の侵略性の認定

『萬犬虚に吠える』
( 渡部昇一、徳間書店 (1997/12)、p361 )

更に付記すれば、東京裁判の連合国側の判事の中にも、満洲事変、日華事変、太平洋戦争にいたる日本の行為を「侵略戦争」と認定することは困難である、と主張した判事が何人かいたことである。かのインドのパール判事が、欧米諸国のアジア植民地化を不問に付したまま、日本の行為を「侵略」と認定することはおかしいと主張していたことは比較的によく知られているが、このほかにもオランダのレーリング判事が次のように言っていることは十分考慮に値する。

「ドイツの場合には、ナチス指導者の掲げた明白な戦争目的があり、その侵略性の認定に、さほど困難はなかった。だが日本の場合、事情ははるかに複雑であり、侵略性の認定はきわめて困難であった。それは一つには、日本の戦争目的が「アジアをアジアの人の手に!」という側面をもっていたからである。この側面は、今日国際連合で喧伝されている「民族解放戦争」にも通じる。これを欧米人に理解させるために、私はしばしばつぎのような比喩を用いる――たとえば16~17世紀にモンゴル人が欧州に進出し、大陸全土を植民地化した。と仮定しよう。そこで英国は鎖国政策を採用し、辛うじて独立を保った。やがて200年の後に、モンゴルは英国にも手を伸ばし、開国を迫った。英国は止むなくこれに応じたが、独立を維持するため、富国強兵に力を注いだ。この政策は成功し、英国は次第に国力に対する自信を深めた。そして、ついには『欧州を欧州人の手に!』と叫んで、モンゴル人を欧州大陸から駆逐する戦争を開始した。われわれは、これを『侵略戦争』と認定すべきだろうか――」(安藤仁介「レーニング判事への五つの質問」『諸君!』昭和58年8月号、91ページ)

更にレーニング判事は、日本の行為の侵略性の認定を困難にするもう一つの理由として、当時シナ大陸に共産主義の脅威があり、それが日本の指導者たちにさしせまったものに感じられていたことをあげている。

「第二次大戦まえの日本の指導者層の一部に、共産主義に対する警戒・恐怖があったことは事実であり、それが日本の対外行動に影響したであろうことは、容易に推測できる。かれらにとって、日本の伝統的な法制度とくに天皇制と共産主義とは、相容れないものと認識された。『満洲が共産化すれば、中国は共産化する。中国が共産化すれば、日本も共産化する!』歴史は、かれらのスローガンが間違っていなかったことを、証明している、幸運なことに、日本はまだ共産化していないけれども……」(同誌)

レーニング元判事はオランダ人でインドネシア法の専門家でもあったから植民地というものを知っていた。植民地は明らかに「侵略」された土地である。そこに日本が「侵略」した場合どういうことになるか。数学ではマイナスにマイナスを乗ずればプラスになる。すでに侵略されているところを侵略すれば「解放」になるのではないか、とも考えうる。少なくとも左翼の「解放戦争」はこれに似た論法だ。満洲はロシア軍が制圧しているところに日本が入った。日露戦争後も満洲事変までは北満はソ連の勢力下にあった。こう考えていくと確かにレーニング判事の言うように日本の侵略性の認定はそう簡単ではない。
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