電脳筆写『 心超臨界 』

自分の人生を変えられるのは自分だけ
代わりにできる人など誰もいない
( キャロル・バーネット )

人間通 《 悪口――谷沢永一 》

2024-09-02 | 03-自己・信念・努力
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■緊急拡散『2024年8月発表:トランプ前大統領「米国を再び偉大にするための核心的公約20」』
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


人間は誰でも他人を警戒しながら生きている。瞞(だま)されまいぞと身構えている。ゆえにいちばん安心するのはあの人物は率直だと認めた場合である。言う事に裏がないと安堵(あんど)した時である。率直という定評を得るのが処世に功を収める早道であろう。そのためには批判すべき人物や事柄を的確に批判せねばならぬ。悪口を淡白に発する臨機応変によって人は信用を得るのである。


◆悪口

『人間通』
( 谷沢永一、新潮社 (1995/12)、p25 )

他人(ひと)の悪口ばかり言う奴は嫌われる。陰湿な妬(ねた)み根性は暗く厭(いと)わしい。或る人物がこれから成長するか否かは、同輩など他の人物の美点を認める度量があるか否かによって測り得る。他人(ひと)を褒(ほ)める心の余裕を欠いている僻(ひが)み屋は決して伸びない。悪口は烏賊(いか)が墨を吐くのと同じく周辺を暗くする。では悪口を絶対に言わない自戒が最も有利な措置であるか。そうでもないところに人の世の面白さがある。或る種の作家や評論家は誰をも絶対に貶(けな)さず、褒めて褒めて褒めまくる寛容を貫いた。その結果として読者は彼等の言説を額面どおりに受けとらなくなる。どこまで本気かしら、と眉(まゆ)に唾(つば)をつける。褒めあげ一途の方針はかえって信用を失うのである。絶対に他人の悪口を言わない人物は油断のならぬ腹黒い性格だと邪推される。或いは何を考えているのか判らんと審(いぶか)しく思われ遠ざけられる。何事も極端に走れば好い結果を生まないのである。

人間は誰でも他人を警戒しながら生きている。瞞(だま)されまいぞと身構えている。ゆえにいちばん安心するのはあの人物は率直だと認めた場合である。言う事に裏がないと安堵(あんど)した時である。率直という定評を得るのが処世に功を収める早道であろう。そのためには批判すべき人物や事柄を的確に批判せねばならぬ。悪口を淡白に発する臨機応変によって人は信用を得るのである。人の世は絶えざる値踏みの市(いち)である。競(せ)りに加わる気構えで高くも安くもない指し値をする眼力がなければ世に立てないのである。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 向上心 《 自分の運命を呪う... | トップ | 読む年表 戦国~江戸 《 頼山... »
最新の画像もっと見る

03-自己・信念・努力」カテゴリの最新記事