電脳筆写『 心超臨界 』

嫉妬のナイフは詳細を極めて研ぎ澄まされる
( ルース・レンデル )

こころの一冊 《 「ふしぎなたまご」――後藤啓子 》

2024-08-31 | 06-愛・家族・幸福
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■緊急拡散『2024年8月発表:トランプ前大統領「米国を再び偉大にするための核心的公約20」』
■『小樽龍宮神社「土方歳三慰霊祭祭文」全文
◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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  人生は良書だと思う
  深く入り込めば入るほどより豊かな意味が見えてくる
  ( ハロルド・S・クシュナー )
  I think of life as a good book. The further you get into it,
  the more it begins to make sense.
  ( Harold S. Kushner, American rabbi, 1935- )


野原に雪のように真っ白いたまごが落ちていました。そのたまごが誰のものか、誰も知りません。そこへメンドリがやって来て「しってるわ。メンドリのです」と言います。こんどはオンドリがやって来て、「いや、これはメンドリのより大きいから、わたしのだ」といいます。


「ふしぎなたまご」
【 ディック・ブルーナ・文・絵、石井桃子・訳、福音館書店 】

生まれたのはアヒルでした――かいだんぶんこ・後藤啓子
( こころの一冊 08.04.18 日経新聞(夕刊))

ほとんど子どもの本になじみのない大人も、この表紙を見た瞬間「この絵は見たことがある」と思うのではないでしょうか。それぐらい良く知られたブルーナの「子どもがはじめてであう絵本」うさこちゃんのシリーズの一冊です。

ところが、お母さんと幼い子どものグループを前にこの本を読むと、お母さん方から「こんな本があったってしらなかったわ。本屋さんで見かけても、このシリーズはうちにも一冊あるから……と、通り過ぎてしまうのではないかしら」という声が返ってきます。

野原に雪のように真っ白いたまごが落ちていました。そのたまごが誰のものか、誰も知りません。そこへメンドリがやって来て「しってるわ。メンドリのです」と言います。こんどはオンドリがやって来て、「いや、これはメンドリのより大きいから、わたしのだ」といいます。

するとネコが物知り顔に「オンドリがたまごをうむかしら? これはネコのたまごです」なんて言い出します。それを聞いたイヌは「ネコがたまごをうむものか、わらわせないでくれたまえ」といいました。

その時です。「みしり」と音を立ててたまごに割れ目ができ、メンドリでもオンドリでもネコでもない、アヒルの赤ん坊がうまれました。そしてこう言うではありませんか。「ぼく、ちょっとおなかがぺこぺこだ。だれかたべるものくれないかなあ」さあ、動物たちは忙しくなりました。

オランダ生れの作者による、独自のシンプルで鮮やかな色彩の絵と、無駄のない語りが、幼い心をとらえるのでしょう。読み終わるとさっと手にとって抱え込みました。一緒にいた1年生は、ネコが出てきたところで、「哺乳(ほにゅう)類じゃないか」と、つぶやきました。

大人には「知っている」という思いこみの落とし穴を気付かせ、少し大きな子には優越感を、幼い子どもには、たっぷりのたのしみを渡してくれる絵本です。
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