電脳筆写『 心超臨界 』

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( ロバート・アンソニー )

不都合な真実 《 成田には韓国と中国の飛行機がよく似合う――高山正之 》

2024-09-29 | 04-歴史・文化・社会
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運輸省はなぜ嘘を言ってまで新空港を建てたのか。空港ができれば免税店など利権いっぱいのターミナルビルができる。そこが運輸省高級官僚の、新しいそして豪華な天下り先になるからだ。すでに利権会社「空港ビル」のある羽田を拡張しても利権は空港ビルに行くだけ。意味がない。だから新空港を作った。それがたとえ利用客には遠くても不便でも、運輸省は一切気にしなかった。


◆成田には韓国と中国の飛行機がよく似合う

『変見自在 習近平は日本語で脅す』
( 高山正之、新潮社 (2018/11/19)、p185 )

朝日新聞社説に「成田開港から今日(5月20日)で40年」とあった。

今は「旅客も増え」「3本目の滑走路もできる」とやたら明るい明日の成田を祝福していた。

でも空港の歴史を知る者なら社説に納得しない。祝福する気にもなれない。

だいたい成田は誕生から嘘に塗(まみ)れていた。

1960年代、運輸省は羽田が過密で、でも「羽田沖の埋め立てはヘドロが深く不可能」だから、成田に新空港を作ると言った。

それは真っ赤な嘘だった。現に羽田沖はその後、何の問題もなく埋め立てられ、新しい滑走路がどんどんできている。

運輸省はなぜ嘘を言ってまで新空港を建てたのか。

空港ができれば免税店など利権いっぱいのターミナルビルができる。そこが運輸省高級官僚の、新しいそして豪華な天下り先になるからだ。

すでに利権会社「空港ビル」のある羽田を拡張しても利権は空港ビルに行くだけ。意味がない。だから新空港を作った。それがたとえ利用客には遠くても不便でも、運輸省は一切気にしなかった。

だからまともな空港を作る気もない。設計図は同省鉄管局育ちで「飛行機は乗らない」ヒトが担当した。

滑走路なんてのは駅のホームみたいなものだろうが口癖だった。だから滑走路端から1キロの長さで設置する進入灯の存在も知らなかった。操縦士を誘導する必須の構造物だ。

出来上がって、それを指摘され、では進入灯用地を追加買収しますかとなったときはもう手遅れだった。

そこにはその重要性を知る中核派や四トロこと第四インターなどが入り込んで横堀要塞とか鉄塔とかを建て終わっていた。

役人の無能さを付け加えれば、当時伊丹などで空港周辺の騒音が社会問題化し、伊丹廃港論も出ていた。

それを他山の石に、成田では余裕をもって周辺地域を買収するのがスジだった。でも実際は必要最小限の土地も買っていなかった。

幾つも重なったお役人の嘘と無能が「成田闘争」を呼び込んだ。70年安保が終わる時期でもあったし、行き場を失った過激派が成田に流れ込んできて闘争はより過激になった。

71年9月、まさにその進入灯用地強制収用で機動隊員3人が過激派に殺された。

年間500億円の警備費と幾重ものバリヤで成田はやがて開港を迎えた。ただそれは朝日の社説が言う「5月20日」ではなく3月30日だった。

それが2か月も延びたのは四トロの赤ヘルが管制塔を襲って管制システムを破壊したからだ。

厳重な警備網を掻い潜れたのは管制官組合が空港の地下排水溝の配置図を四トロに渡したからだといわれる。

彼らは警戒地区の外側のマンホールに侵入し地下を抜けて管制塔の目の前のマンホールから湧きだした。

管制塔の内部にも精通し、内部通路が遮断されると外壁伝いに外から管制室の窓を破って侵入している。管制官しか知り得ない裏ルートだった。

5月20日は管制機能の修理が終わった日をいう。

ただ、この空港のおぞましさは開港遅れの過去だけじゃない。今の成田にも醜悪な傷がそのまま残る。

滑走路は平行した2本が一応あるが、北側の1本の長さは2500メートル。長距離国際線の大型機は飛びたてないから、今はもっぱら着陸用に使われる。

ただ、降りてからランプに入るまで5キロ近く地上滑走する。日本の表玄関にしては恥ずかしい限りだが、途中、遠来の客が恐怖の目を注ぐ機窓の景色がある。誘導路のすぐ脇に鉄柵に囲まれ、銃を持った警官が監視するテロリストのアジトが二つも見えるのだ。

土地収用委員会会長を襲って手足の骨を折る残酷テロをやった中核派の、そしてもう一つが四トロのかつての出撃基地だ。

世界広しといえど、殺傷を厭わないテロ組織の基地を空港内に置かせている国など他にない。

日本の表玄関は羽田でいい。無能な役人が生み、是非も分からぬメディアと野党議員が育てた成田が拡張など今さら許される話じゃない。

貨物機とLCCと日本にあだなす中国、韓国の専用空港にすればいい。
(『週刊新潮』2018年6月7日号)
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