2プラス2の最大のテーマになりそうなF35A戦闘機の墜落事故
問題山積みなのにシャナハン米国防長官代行は軍歴なし…大丈夫?
https://youtu.be/nvFI3VfvBqg
青山繁晴さんのコメントで(飯田浩司のOK!Cozy Up!! 4月17日放送分)
日米の外務防衛閣僚級会議を19日に開催 岩屋防衛大臣は昨日、日米両政府の外務防衛閣僚級による安全保障協議委員会(2プラス2)を19日に開催すると発表しました。9日に発生したF35A戦闘機の墜落事故についても意見交換する予定です。
2017年の8月以来ですからおよそ2年ぶりということになりますが、このF35Aの墜落が大きなテーマになりそうですね。
なりそうっていうか、残念ながらなってしまうということです。本当は、なぜ開くかと言うと、去年の年末に日本が、防衛計画大綱…これはおよそ10年の日本の防衛のあり方を決めてくんですけどね。
そこに宇宙、サイバー、それから電磁波の3つに日本が立ち遅れていて、中国を初め凄く力を入れている。アメリカも中国に対して必ずしも優越を保てていないという分野を初めて本格的に盛り込んだんですよね。
それをガチンコで日米で協議する筈が、そこに世界で初めてF35Aが、しかも日本で組み立てたものが墜ちちゃって。
更にもう1個問題があるのは、日本で組み立てたんですが、ブラックボックスとよく言いますけれど、肝心な部分は全部アメリカ製で中味を見ることも出来ない。情報も取れない。
だから外箱を組み立てるだけみたいなね。車だとコンピュータやエンジンの枢要なところは全部触ってはいけなくて、ボディだけ組み立てるようなもので。
そういう状態で墜ちたので、2プラス2を開いてもアメリカがブラックボックスを開示してくれることはあり得ないので。それではそんな踏み込んだ話はできないですよね。
2プラス2とは、日本もアメリカも2人ずつ出すという意味だけど。通常、外務大臣同士、あるいは防衛大臣と向こうの国防長官同士というように、分けてやるんだけど、それを一緒にやりましょうということが眼目で1960年の日米安保条約の改定から始まりました。
最初は全然日米対等ではなかったんですよ。アメリカはどこでやるにしても本体から来なくて、駐米大使や在日米軍司令官という人が出ていた。それが今やっとお互い閣僚でやるという対等になったわけです。
ところが今回、マティス国防長官がクビになっちゃって、それも後任を決めて辞めるとマティスさんが言っているのに、マティスさんが正直に「大統領と意見が合わない」と言ったもんだから、トランプ大統領が怒ってバサッと切っちゃって。
年末で切っちゃいましたね。
そうなんですよ。その後のシャナハンさんは人柄が良いことで知られているんですが、シャナハンさんは国防長官代行の侭なんですよ。やっと対等にやれるのに、向こうに大臣が居ないという考えられない事態なんです。しかもこのシャナハンさんは誠実な人なんですが、ボーイングの副社長だった人です。軍にも居たことが無いし、国務省、つまり外務省にも居たことが無いんですよね。日本で言うと、三菱重工の副社長が突然、防衛大臣になってアメリカと丁々発止やらなきゃいけない、みたいなことですから。かなり日本にとっては課題が多いですよね。
シャナハン米国防長官代行が1日就任 軍歴なく、不安視する声も
2018.12.31 産経新聞
国防長官代行に指名されたパトリック・シャナハン氏(AP)
【ワシントン=黒瀬悦成】マティス米国防長官の辞任表明を受けてトランプ大統領から国防長官代行に指名されたパトリック・シャナハン氏が1月1日に正式就任する。上院の承認を必要としない暫定的な役職だが、トランプ氏は「シャナハン氏は長く職にとどまるかもしれない」と述べ、正式な後任の選定を急がない考えを示しており、同氏は当面、シリアからの米軍全面撤収など数々の重責を担うことになりそうだ。
シャナハン氏はマサチューセッツ工科大で理学と経営学の修士号を取得し、1986年に航空宇宙大手ボーイングに入社。ミサイル防衛システム関連の副社長や上級副社長(製造・供給戦略担当)などを経て、2017年7月に副長官に就任。
それまで軍歴や外交・安全保障政策関連の職務経験はなく、副長官としても主に省内改革や予算管理を担当し軍事政策には関与しておらず、一部では「代行とはいえ米軍全体を統括する長官の職が務まるのか」と不安視する声もある。
当初は2月末にマティス氏と交代予定だったのをトランプ氏が1月1日に前倒ししたのは、3日から開会する下院が民主党主導の新議会でトランプ政権の安全保障政策を説明するに際し、シリア政策で同氏に反旗を翻したマティス氏ではなく、トランプ氏との関係が良好なシャナハン氏を送り込む狙いもあった。
ただ、懸案のシリア撤収をめぐっては、撤収の完了時期や、米軍主導でイスラム教スンニは過激組織「イスラム国」(IS)に対して行われている空爆を今後はどのように実施していくかなど、詰め切れていない問題が山積する。
これまで米軍が支援してきたクルド人勢力について、同勢力を敵視するトルコから今後はどう保護していくかも難しい課題となる。
一方、北朝鮮の核問題に関しては、トランプ氏が12月24日、新年早々にも見込まれる2度目の米朝首脳会談に向け「前進があった」と強調。しかし、元米政府高官などの間では、米朝交渉に具体的進展がみられない中で米韓の大規模合同軍事演習が相次ぎ中止され、米軍の即応能力が確実に低下しつつあるとして危機感が強まっている。
シャナハン氏としては中国の覇権的海洋進出による脅威もにらみ、日米同盟を軸に北東アジア地域での「同盟強化」の再確認を急ぐことになりそうだ。
©2018 The Sankei Shimbun All rights reserved.
問題山積みなのにシャナハン米国防長官代行は軍歴なし…大丈夫?
https://youtu.be/nvFI3VfvBqg
青山繁晴さんのコメントで(飯田浩司のOK!Cozy Up!! 4月17日放送分)
日米の外務防衛閣僚級会議を19日に開催 岩屋防衛大臣は昨日、日米両政府の外務防衛閣僚級による安全保障協議委員会(2プラス2)を19日に開催すると発表しました。9日に発生したF35A戦闘機の墜落事故についても意見交換する予定です。
2017年の8月以来ですからおよそ2年ぶりということになりますが、このF35Aの墜落が大きなテーマになりそうですね。
なりそうっていうか、残念ながらなってしまうということです。本当は、なぜ開くかと言うと、去年の年末に日本が、防衛計画大綱…これはおよそ10年の日本の防衛のあり方を決めてくんですけどね。
そこに宇宙、サイバー、それから電磁波の3つに日本が立ち遅れていて、中国を初め凄く力を入れている。アメリカも中国に対して必ずしも優越を保てていないという分野を初めて本格的に盛り込んだんですよね。
それをガチンコで日米で協議する筈が、そこに世界で初めてF35Aが、しかも日本で組み立てたものが墜ちちゃって。
更にもう1個問題があるのは、日本で組み立てたんですが、ブラックボックスとよく言いますけれど、肝心な部分は全部アメリカ製で中味を見ることも出来ない。情報も取れない。
だから外箱を組み立てるだけみたいなね。車だとコンピュータやエンジンの枢要なところは全部触ってはいけなくて、ボディだけ組み立てるようなもので。
そういう状態で墜ちたので、2プラス2を開いてもアメリカがブラックボックスを開示してくれることはあり得ないので。それではそんな踏み込んだ話はできないですよね。
2プラス2とは、日本もアメリカも2人ずつ出すという意味だけど。通常、外務大臣同士、あるいは防衛大臣と向こうの国防長官同士というように、分けてやるんだけど、それを一緒にやりましょうということが眼目で1960年の日米安保条約の改定から始まりました。
最初は全然日米対等ではなかったんですよ。アメリカはどこでやるにしても本体から来なくて、駐米大使や在日米軍司令官という人が出ていた。それが今やっとお互い閣僚でやるという対等になったわけです。
ところが今回、マティス国防長官がクビになっちゃって、それも後任を決めて辞めるとマティスさんが言っているのに、マティスさんが正直に「大統領と意見が合わない」と言ったもんだから、トランプ大統領が怒ってバサッと切っちゃって。
年末で切っちゃいましたね。
そうなんですよ。その後のシャナハンさんは人柄が良いことで知られているんですが、シャナハンさんは国防長官代行の侭なんですよ。やっと対等にやれるのに、向こうに大臣が居ないという考えられない事態なんです。しかもこのシャナハンさんは誠実な人なんですが、ボーイングの副社長だった人です。軍にも居たことが無いし、国務省、つまり外務省にも居たことが無いんですよね。日本で言うと、三菱重工の副社長が突然、防衛大臣になってアメリカと丁々発止やらなきゃいけない、みたいなことですから。かなり日本にとっては課題が多いですよね。
シャナハン米国防長官代行が1日就任 軍歴なく、不安視する声も
2018.12.31 産経新聞
国防長官代行に指名されたパトリック・シャナハン氏(AP)
【ワシントン=黒瀬悦成】マティス米国防長官の辞任表明を受けてトランプ大統領から国防長官代行に指名されたパトリック・シャナハン氏が1月1日に正式就任する。上院の承認を必要としない暫定的な役職だが、トランプ氏は「シャナハン氏は長く職にとどまるかもしれない」と述べ、正式な後任の選定を急がない考えを示しており、同氏は当面、シリアからの米軍全面撤収など数々の重責を担うことになりそうだ。
シャナハン氏はマサチューセッツ工科大で理学と経営学の修士号を取得し、1986年に航空宇宙大手ボーイングに入社。ミサイル防衛システム関連の副社長や上級副社長(製造・供給戦略担当)などを経て、2017年7月に副長官に就任。
それまで軍歴や外交・安全保障政策関連の職務経験はなく、副長官としても主に省内改革や予算管理を担当し軍事政策には関与しておらず、一部では「代行とはいえ米軍全体を統括する長官の職が務まるのか」と不安視する声もある。
当初は2月末にマティス氏と交代予定だったのをトランプ氏が1月1日に前倒ししたのは、3日から開会する下院が民主党主導の新議会でトランプ政権の安全保障政策を説明するに際し、シリア政策で同氏に反旗を翻したマティス氏ではなく、トランプ氏との関係が良好なシャナハン氏を送り込む狙いもあった。
ただ、懸案のシリア撤収をめぐっては、撤収の完了時期や、米軍主導でイスラム教スンニは過激組織「イスラム国」(IS)に対して行われている空爆を今後はどのように実施していくかなど、詰め切れていない問題が山積する。
これまで米軍が支援してきたクルド人勢力について、同勢力を敵視するトルコから今後はどう保護していくかも難しい課題となる。
一方、北朝鮮の核問題に関しては、トランプ氏が12月24日、新年早々にも見込まれる2度目の米朝首脳会談に向け「前進があった」と強調。しかし、元米政府高官などの間では、米朝交渉に具体的進展がみられない中で米韓の大規模合同軍事演習が相次ぎ中止され、米軍の即応能力が確実に低下しつつあるとして危機感が強まっている。
シャナハン氏としては中国の覇権的海洋進出による脅威もにらみ、日米同盟を軸に北東アジア地域での「同盟強化」の再確認を急ぐことになりそうだ。
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