広告代理店はイヌと同じだ!【表】

現役広告営業マンの日乗
~表題は某社宣伝部長の金言から(3/19参照)~

新しい仕事に取り組むときの「儀式」

2008-03-30 19:19:42 | 実践ノウハウ
これを見てくれた男性の方、

あなたは、

ナプキンを付けてみたことがありますか?



実は、私にはあります。
(自慢することじゃないけど)




と言っても趣味じゃないですよ。もちろん仕事です。




そもそも私には、
新しい仕事をさせてもらうとき、
必ず行う「儀式」が2つあります。


それは、

①最初に

 対象の商品やサービスを、
 自分で買って、
 使ってみるということ。

 (発売前の商品の場合は、
  同カテゴリーの商品を購入して、使ってみます)



本来、広告会社の立ち位置としては、

片っぽうではその商品を販売しているクライアントの思いや事情、
もう片っぽうでは、その商品を購入して使っている生活者の気分、

両方、同時に感じながら仕事を進められるのがベストだと思っております。


ところが、悲しいことに
自分がその「商品」のユーザーでない場合が多い。

で、
そのカテゴリー商品のユーザー気分に
なりきるための「儀式」として、これをやるというワケです。

こんなこと、本来、意味はないかもしれない。
でも、
私の場合はこれで、スイッチが入る感じがするので、
新しい仕事のときは必ず、これをやるのです。



②続いて

 そのカテゴリーの商品の消費者層に
 会って、
 話を聞きまくるということ。

これも必ずやります。


「会って」というところがポイント。

だいたい、
商品には、
そのカテゴリー全体の空気感がまずあって、
その商品自体の評価があると私は思ってます。

だからまず、空気感を知るために、
ユーザー全般に話を聞く必要があるのです。



それが、
女性物の商品だろうが
趣味じゃないゲームソフトだろうが
日常絶対読まない雑誌だろうが、新聞だろうが、
嫌いなものだろうが、
兎に角、買って、試して、人に聞きまくります。

(周囲の方、ご迷惑をかけてたらすいません)




★「ナプキン」のときは面白かった。


マーケ時代に、
新商品のCMのプレゼンに参加させてもらったときの話です。


このときは、
さすがにちょっと戸惑いがあったけど

CVS、スーパー、薬店それぞれで、
各社の商品を購入して、全部開いてみました。

で、一日だけですが装着してみました。

(そのときだけは
生き倒れや事故にだけは注意しようと思いました)



その体験を経て次は、例によって聞き込みをしました。

社内の女の子、友達関係に、
別件で話があるとき、
それ以外でも無理やり時間をとってもらったりして
会って話を聞きまくりました。

たぶん、50人以上は話を聞いたと思う。

そもそもが
女の子にとっては必需品で重要な商品なので、
皆さん、とても真摯に話を聞かせて下さいました。

結果的に、ナプキン全般のことは、
たぶん、日本中のどの女の子よりも詳しくなったと思います。



で、

わかったのは、
ナプキンについては、女の子によって意見も感想もマチマチである、ということ。
(必ず、話に「自分の場合」とクレジットが付きます)

でも、最大公約数はあるな、ということ。



そこまで到達すると、

クライアントからの資料やマーケデータの見え方が違ってきます。
また、
メーカーのナプキン開発者(何と男だった!)とも
めちゃくちゃ話が合うようになってました。



ことほど左様にこの「儀式」は効果的です。

そういえば
以前読んだ、
くらたまなぶさんの
リクルート「創刊男」の大ヒット発想術」にも
アイデアを出すとき、
ユーザーに聞きまくるということは強調して書かれてました。


ぜひお試しください。




と締めようと思ったのですが、
今気がつきました。

ここまで詳しく書いちゃったら、
ナプキンの提案結果も書かなくてはいけないでしょうね・・・。


結果は、NGでした。


切り口はよかったのかもしれませんが
最終的な案に問題があったみたいです。


私には、クライアントも評価する

日本で有数の「ナプキンに詳しい男」という称号だけが残りました。



まぁ、しかし、それでもいいじゃないか。

こんなことがあるから、広告会社は楽しいんです!!!!

(ちなみにストッキングも履いたことがあります)
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