広告代理店はイヌと同じだ!【表】

現役広告営業マンの日乗
~表題は某社宣伝部長の金言から(3/19参照)~

まずTOPが外で営業しろ!

2009-02-15 03:15:00 | 営業
最近、外を回っていると

企業の宣伝窓口から

「うちは、社長の人脈で、扱い代理店が決まってしまっているんで」

という話をよく聞くようになった。

この傾向は

特にIT系やネット系企業に顕著なような気がする。



今はTOPのビジョンやリーダーシップが問われる時代。

それに加えて

誰もがマーケティングに深い関心を持っている時代だ。



クライアントにも

TOP自ら宣伝活動に関与する、指揮をとる、

という会社が増えてきているのだと思う。



相手がこういう会社では

現場の営業マンが

宣伝部やマーケティング部門に飛び込んでも

意味がない。



TOP営業が必要なのである。



広告会社でも

これからは


TOPが営業する会社と営業しない会社では

大きな差が出てくる、


ということだと思う。





■急成長しているSP会社の例


これは、

私の知っている、ある新進気鋭のSP会社の例。

そこは

ほんの20年ほど前に数人で起業したのだが、

今では

業界ではNO.1クラスにまで急成長した凄い会社だ。



あるとき、

この会社の役員、

いつも眠そうな顔をしている人なんですが、

この人に


「何でこんなにガンガン伸びているのか?」


と、ストレートに質問してみたことがある。




そしたら

答えはしごく簡単だった。



なんのことはない、

現場の社員が頑張っているのはもちろんだが、

それ以上に、

社長と役員が死ぬほど働いているのである。


そこは、

役員=担当部門長が、

その部門の統括と指導を行うのは当然として、

役員本人にも社長から直接ミッションが与えられ、

個人としてもその任務を推進しなくてはならない。

というのがルールになっているそうだ。



例えば

話を聞いたその役員は

営業部門の長なので

ミッションはズバリ、


①自分で新規獲得をして来い、

そして

②部下を使って

クライアントソースの拡大せよ、


である。




で、具体的に

その役員は何をやっているのかと言うと


昼間は現場の営業マンのフォローと指導を行い

朝と夜は異業種交流会やパーティー、社長勉強会などに出まくる、


という毎日を送っているワケである。




因みに

彼が中心となっての新規獲得の黄金パターンは、

自分がパーティーなどで

クライアントの社長や役員と知り合い、テーマを引き出し、

会社に戻って部下に課題解決の案を作成させ、

後日、部下を連れて

その会社に訪問していくというケースだそうだ。



なるほど思い起こしてみると

私の知る限りでも

彼はそのパターンで

大手コンビニとの取引を決めた挙句、

ほんの数年で

自社の大型レギュラークライアントに育ててしまっている。


それだけじゃない。



そのコンビニと作った関係を土台にして

その会社の取引先である食品や飲料を次々クライアントにしてしまっている。

(やり方はコンビニを知ってれば、すぐにピンと来るはずだ)


ほんの数年の間に、である。



なるほどな、と思った。


確かに

○企業のTOPクラスと知り合うこと、

○取引先の課題を聞きだし、提案や取引拡大の絵を描くこと、

この2点については

経験や肩書のあるTOPの方が、現場より優れている筈だ。


現場とTOPがこういう連携で仕事を転がせば

それは効率がいいだろう。




因みにそこの会社は、

もちろん社長自身も死ぬほど働いているみたい。


起業直後からすぐに

有名な社長勉強会に所属し、

経営の勉強を徹底的にし、

自分自身で

会社のビジョンやフレームを作りながら、

社長勉強会を上手く使って営業活動を率先垂範で行い、

さらにその上で

役員以下にこうした活動を指導しているのである。





昼間は昼間で働き、

夜は夜で人脈作りに飛び回る。

これが急成長している会社のTOPの姿なのである。

(眠そうなわけである)







不景気をどう捉えて、どう動くか?

今ここに重大な岐路がある。



片方では、

日夜「ああだ、こうだ」と社内で会議を繰り返す会社があれば、


もう片方では、

前記のように

シンプルなコンセンサスの元、

上から下まで全員が、自分の時間を営業活動自体に費やす会社もある。



どっちが生き残るか、

考えるまでもなくハッキリしていて、

ゾッとする。



だから


広告会社のTOPは、


本当に会社を発展させたければ

そして社員を幸せにしたければ



まず自分が外で営業しろ!


なのである。





・・・でも、

こう考えると

広告会社のTOPは楽な商売ではないですな。

頑張って、頑張って、勝ち残って、

その分みんなが羨むような高い報酬を手に入れてもらいたいものです。




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※The reason why the title is“広告代理店はイヌと同じだ”


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