本書は、
週刊少年マガジンの創刊スタッフを経て
三代目編集長として
「あしたのジョー」「巨人の星」「墓場(ゲゲゲ)の鬼太郎」「ヤスジのメッタメッタガキ道講座」・・・など
多くの名作を世に出した故・内田勝氏の回顧録。
この本(1998年刊行)には、
雑誌作り、マンガ作りの裏話もふんだんに載っているが
同時に
現役編集者時代の内田氏が考えていたメディア論も語られていて面白い。
要の部分を要約すると
--------------------------------
送り手(メディア)には2種あり、
送り手Aは「ソーシャルメディア」=新聞、テレビ、ラジオ(大本営発表時代)。これは社会(世の中)と太い線で、個人とは細い線で結ばれている。
送り手Bは「パーソナルメディア」=雑誌、ラジオ(テレビ登場後)、映画など。こちらは個人と太い線で、社会と細い線で繋がっている。
したがって、
前者は、世の中レベルの価値観に基づく情報(客観情報=三人称情報)、
後者は、ひとりレベルの価値観に基づく情報(主観情報=一人称情報)を、
受け手に提供することを基本使命としている。
-------------------------------
ということ。
そして彼は、
こうした考えを元に世の中とバランスをとりながら
雑誌の舵取りを行っていたようだ。
卓抜した編集者は、卓抜したマーケッターでもあった、ということだと思う。
さてさて、
ネットの登場で、
送り手Bはパーソナルメディアとしての存在価値が薄れつつある。
今度は、送り手Aがどうなるか?
というのが現状であろう。
(映画はメディア=情報源としての価値は失ったが、
イベントとして、コンテンツとして、ネットと差別化が図れたためむしろ元気)。
ここからのポイントは、
・ネットはパーソナルメディアから、
果たしてソーシャルメディアにまで広がっていくのか?
・送り手Bはパーソナルメディアとしてのポジション以外に
新しい使命を見つけることができるのか?
という2点だと思う。
ネットが普及した今、
メディアのポジショニングと使命を
内田勝ならどう考えたのだろう?
「グーグルに勝つ広告モデル」とあわせて読んで、考えてみると、面白い。
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※The reason why the title is“広告代理店はイヌと同じだ”
週刊少年マガジンの創刊スタッフを経て
三代目編集長として
「あしたのジョー」「巨人の星」「墓場(ゲゲゲ)の鬼太郎」「ヤスジのメッタメッタガキ道講座」・・・など
多くの名作を世に出した故・内田勝氏の回顧録。
この本(1998年刊行)には、
雑誌作り、マンガ作りの裏話もふんだんに載っているが
同時に
現役編集者時代の内田氏が考えていたメディア論も語られていて面白い。
要の部分を要約すると
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送り手(メディア)には2種あり、
送り手Aは「ソーシャルメディア」=新聞、テレビ、ラジオ(大本営発表時代)。これは社会(世の中)と太い線で、個人とは細い線で結ばれている。
送り手Bは「パーソナルメディア」=雑誌、ラジオ(テレビ登場後)、映画など。こちらは個人と太い線で、社会と細い線で繋がっている。
したがって、
前者は、世の中レベルの価値観に基づく情報(客観情報=三人称情報)、
後者は、ひとりレベルの価値観に基づく情報(主観情報=一人称情報)を、
受け手に提供することを基本使命としている。
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ということ。
そして彼は、
こうした考えを元に世の中とバランスをとりながら
雑誌の舵取りを行っていたようだ。
卓抜した編集者は、卓抜したマーケッターでもあった、ということだと思う。
さてさて、
ネットの登場で、
送り手Bはパーソナルメディアとしての存在価値が薄れつつある。
今度は、送り手Aがどうなるか?
というのが現状であろう。
(映画はメディア=情報源としての価値は失ったが、
イベントとして、コンテンツとして、ネットと差別化が図れたためむしろ元気)。
ここからのポイントは、
・ネットはパーソナルメディアから、
果たしてソーシャルメディアにまで広がっていくのか?
・送り手Bはパーソナルメディアとしてのポジション以外に
新しい使命を見つけることができるのか?
という2点だと思う。
ネットが普及した今、
メディアのポジショニングと使命を
内田勝ならどう考えたのだろう?
「グーグルに勝つ広告モデル」とあわせて読んで、考えてみると、面白い。
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※The reason why the title is“広告代理店はイヌと同じだ”
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