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『10月30日』その2

2019-10-29 16:05:31 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆クロード・ルルーシュ Claude Lelouch (1937.10.30~ )


詩情豊かな映像美と音楽でヌーヴェルヴァーグ後の新時代を切り開いたフランスの映画監督です。
ユダヤ系アルジェリア人の家庭にパリで生まれました。13歳の時に手に入れた中古カメラで短編を作るほどの映画好きだった
そうです。1954年頃から本格的に短編を撮り始め、アメリカや旧ソ連にまで出かけてワンマン作品を制作しました。1960年に
「フィルム13」というプロダクションを立ち上げ初の長編劇映画 "Le propre de l'homme" (人間の特性)を自主制作しましたが
評判は良くなく、特に『カイエ・デュ・シネマ』のヌーヴェルヴァーグの評論家たちからは酷評されてしまいました。
しかし、これにめげず、1963年には捻りの利いた『行きずりの二人』を、1966年には彼の代表作となる『男と女』を発表
しました。
この『男と女』が公開された時期はトリュフォ、ゴダールたちが築き上げたいわゆるカイエ派のヌーヴェル・ヴァーグが
頂点を迎え、左岸派もドミ、ヴァルダ、レネなどが意欲作を発表していたものの、ヌーヴェル・ヴァーグ自体が少し陰りを
見せ始めたころでした。どちらかといえば癖が強くなりすぎて少々難解で一般離れをし始め、既に映画通は新しい手法の
映画を求めていました。そのニーズにぴったり当てはまったのがこの『男と女』の登場で、詩情豊かな映像美と音楽を巧みに
融合させた華麗な語り口によって映画の新分野が切り開かれました。この陶酔的な映画ロマンは続いて『パリのめぐり逢い』
などで若い世代に映画の魅力を再認識させる結果となりました。

【主要監督作品】
1964年『行きずりの二人』 L'Amour avec des si... 

1964年『女を引き裂く』 La Femme spectacle
1966年『男と女』 Un homme et une femme 

1967年『パリのめぐり逢い』 Vivre pour Vivre

1967年『ベトナムから遠く離れて』 Loin du Vietnam
1968年『白い恋人たち』  13 Jours en France

1968年『愛と死と』 La Vie, L'Amour, La Mort
1969年『あの愛をふたたび』Un homme qui me plaît 


☆ジョアンナ・シムカス Joanna Shimkus (1943.10.30~ )



ロベール・アンリコ作品で開花して人気スターの仲間入りを果たしたフランスの女優です。
カナダのノバスコシア州ハリファックスに生まれ、モントリオールで育ちました。16歳の頃から雑誌のモデルを始め、18歳の
ときに単身パリに渡り、ファッションモデルや雑誌のカヴァー・ガールなどをしていた時に、ジャン・オーレル監督に認められ
1964年の『スタンダールの恋愛論』の準主役として映画デビューを果たしました。続いて1967年にロベール・アンリコ監督の
『冒険者たち』で主役となるレティシアを演じて一気にスターの座を手に入れました。その後もアンリコ監督の作品に主演、
一時期はアンリコの愛人という噂も出ましたが、1976年に『失われた男』で共演したシドニー・ポワチエと結婚し、女優を
完全引退してしまいました。

【主要出演作品】
1964年『スタンダールの恋愛論』 De l'amour 
1967年『冒険者たち』 Les Aventuriers

1968年『若草の萌えるころ』 Tante Zita

1968年『夕なぎ』Boom
1968年『オー! 』Ho! 



【ご命日】

★ファン・アントニオ・バルデム Juan Antonio Bardem (1922.6.02~2002.10.30)



リアリズムと独特の撮影技法により鋭い社会風刺で注目されたスペインの映画監督。
主な監督作品として『恐怖の逢びき』『大通り』『復讐』『太陽が目にしみる』などがある。


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