幼馴染のマー君
泣き虫で甘ったれ
なのに虫や小さな生き物が好き
あの日も青い長靴をはいて
オタマジャクシを捕まえていた
なぜか私も赤い長靴をはいていたけど・・・
黙ってみていた
ヌルりとしたオタマジャクシを両手にすくい
嬉しそうに見せてくれたけど・・・可愛くなかった
そっと両手を開き川へと帰しながら
「元気なカエルになってね」ってつぶやいていた横顔は
ほんの少しカッコよかった・・・
ぽつり。。。ぽつり。。。
川面に広がるまるい波紋
突然の雨降り。。。
「急いで帰ろう!」
私の手をつかみ駆け出すマー君
水に濡れた手は冷たく
青い長靴に入った水がブシュ・ブシュと
音を立ててうるさい
転ばないようにつないだ手のひらに
少しづつ温もりが戻ってきた
もうすぐ私の家にたどり着くけど
ずっとこのまま手をつないでいたい・・・幼い恋
あの雨降りの日・・・
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