西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

高砂丹前

2010-06-18 | 長唄の歌詞を遊ぶ (c) y.saionji
102-「高砂丹前」(1785・天明5年・桐座)


高砂は播磨(兵庫県)にある市の名前で、
高砂神社の”高砂の松”が有名。

古くから、高砂の松と、大阪”住之江の松”が夫婦であるとの伝説があり、
高砂、住之江の松を”相生の松”という。

ゆえにここでは“松づくし”で、夫婦の睦ましさを詠う。

『松の名所は様々に
 あれ 三保の松羽衣の
 松に掛けたる尾上の鐘よ
 逢いに相生夫婦松 
 中に緑の いとしらしさの姫小松
 二階三階五葉の松
 幾代重ねん千代見草
 しおらしや』 

●松の名所は様々あるが、まあょっとあれを見なさいな、
 駿河国三保の松。
 天女が羽衣を掛けたという、松に掛けたのは、尾上神社(高砂神社)の鐘か。
 二人が逢瀬を重ねるうちに、できた嬰児は 可愛い可愛い女の子。
 二歳、三歳、五歳と成長が楽しみ、末頼もしいことよ。

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tea breaku・海中百景
photo by 和尚
コメント
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