犬や猫は異物を誤食してしまうことがよくあります。
実際救急で夜間に動物病院で一番多いのは誤食と思います。
誤食の中で最も恐ろしいものは薬品です。
たとえばお父さんやお母さんが飲んでいるお薬を間違えて飲んでしまった場合、
強い症状を出すことがあります。
たとえば頭痛の薬(イブプロフェン)などは少量でも犬や猫に大きなダメージを与えます。
血便、急性腎不全など・・・。
人間のサプリメント・おやつでも危険なものがあります。
たとえばアルファリポ酸(猫では猛毒です)、キシリトールなどなど。
ヒトのストッキングや軍手、タオルを食べてしまうこともありますし、
もちろん犬用・猫用おもちゃも誤食してしまうことがあります。
先日ひもを食べて3日間ご飯が食べられなかったわんちゃんが来院されました。
完全に腸がつづれている状況でしたので、
これ以上の放置は危険と判断し、即日開腹手術となりました。
胃から空腸遠位(回腸の近くまで)まで異物がつながったままの状態でした。
幸い、手でつづれをとることが出来、胃の中に戻せましたので、胃切開で取り出すことが出来ました。
手術翌日から食事をとることが出来、
飼い主さんが迎えにきてくれるとぶんぶん尻尾を振って、
喜んで帰って行ってくれました。
おなかを結構切っていますので、痛いでしょうが、
異物を取ってもらってすっきりしたのでしょうね。
異物誤食は予防が一番です。
くれぐれも変なものを食べないように気をつけてあげてください。