@Guitar & Music & China

日本・中国を中心とした主に音楽と楽器を紹介します(節操はありません(笑)楽器は主にGuitarです)

【洋画】CROSSROADS(クロスロード)(DVD)(日本版)

2010-05-20 | 音楽以外の映像系
 
Amazon.co.jpより引用

人生の岐路で青年はひとりの老人に出会った。

ギターの類い希な才能をもつユジーンの夢は、有名なブルース・ギタリストになることだった。
伝説のミュージシャンであるウイリーにギターを教えてもらうことを依頼するが、それと引き換えに無理難題を要求されてしまう。
この時ユジーンはまだ、ウイリーの本当の目的を知る由もなかった…。

『ベスト・キッド』のラルフ・マッチオ主演による、ブルースをテーマにした青春ドラマ。幻の名曲を求めて旅する青年の運命が、ハーモニカ吹きの老人と家出娘との出会いをきっかけに変わり始める。

伝説のギタリストに憧れ、ブルース・ギタリストになることを夢見る青年の姿を描いた作品。
ラルフ・マッチオ、ジョー・セネカほか出演。



長年見たいと思っていた“CrossRoads(クロスロード)”が再発されていたので、速攻購入しました...が
正直なトコ、普通の映画ファンには絶対!お奨めしません、出演者が好き・音楽が好き・ブルースが好き
ロバート・ジョンソンが好き・スティーヴ・ヴァイが好き...のいずれかに該当する人限定でお奨めします。
もっとも、本当のブルース好きやロバジョン好きには自信を持ってお奨めする事は出来ませんが...

解説も(引用しておいて何ですが)間違ってます...本当に見て書いてるんだろうか?と言う感じです。
「伝説のミュージシャンであるウイリーにギターを教えてもらうことを依頼するが」とありますが
実際は29曲と言われるロバジョンに録音されていない30曲目が存在すると言う噂があるとの設定で
その曲を教えてもらう事を依頼しています。

これに関しては、少し“ロバート・ジョンソン(Robert Johnson)”(以下、ロバジョン)について触れないと分からないと思いますので
私の稚拙な知識の中から選んで書いて見ようと思います...まぁ大まかですけど。

伝説のブルースマンと呼ばれ、当時定番奏法のなかったブルースに独創的な奏法を編み出し
現代に知られるブルース奏法を確立したと言われるロバジョンですが
伝説として「ある十字路(クロスロード)で悪魔との取引によって卓越したテクニックを手に入れた」と言われています。
その為か、わずか29曲(42テイク)を残し、27歳の若さで他界しています。

死因に関しては諸説ありますが、1990年に発売されたCD“The Complete Recordings”の解説では
演奏していた酒場の店主の女房に手を出し、その店主によって毒殺されたと書いてあり
当時の知人等の証言と合わせて、これが一番信憑性が高いようです。

また、ギター片手に定住せず色々な街を回って演奏していたジョンソンは、街に着くと真っ先に住み家と女を確保したそうです。
その辺は手慣れていたようで、確実に確保する為にその街で一番醜いとされる女に手を出していたとされています。

その後、音源が発掘されるとともに“エリック・クラプトン”が“Cross Road Blues”を“Cross Road”として
ロック風にアレンジして歌い、それを“山崎まさよし”がアコギでカバー。
ストーンズの“キース・リチャーズ”が“Love In Vain”を原曲の味を残しつつカバーしたりと
現代のブルース・ロックから入ったミュージシャンには、神とも言える存在になっているようです。


で、映画の話しに戻りますが...ウイリーとは“Cross Road Blues”の歌詞に出て来るウイリー・ブラウンと言う
実在の人物で、1952年に亡くなっていますが実はまだ生きていたと言うトンデモ設定から話しは始まります。
主人公は音楽学校でクラシックギターの優秀な生徒と言う設定で、同時にロバジョンにも憧れ
独学で鉄弦のアコギも弾いています。

そして、主人公の少年が居場所を突き止め、入院していた療養所から「脱走させれば幻の曲を教える」と言われ
幻の30曲目をどうしても知りたい少年が脱走させ、ミシシッピーへと向かう所から話しは進んで行きます。
ウイリーがミシシッピーへ行きたかった理由として「実はウイリーも悪魔と契約していて、それを解約したかった」と言う
破天荒な筋書きになっていますが、話しが進んで行く上でドンドンと?が出て来ました。

幾つか挙げると

★ロバジョンに憧れた少年が持っていたアコギが何故かMartin。(ロバジョンはGibson L-0(初期型))
★何故かウイリーが質屋でアコギをエレキ(テレキャスター)と交換させる。
★悪魔と契約したのに、何故ウイリーは長生きし、且つ伝説とならなかったのか?
★最後のギターバトルが、ブルースとかけ離れ過ぎている。

軽く挙げただけでもこれだけ矛盾点があります...「なんでロバジョンでエレキ?」みたいな感じですね。


詳細を知りたい方は実際に見て頂くとして(笑)笑ったのは最後のギターバトルですね。
「悪魔に魂を売ったギタリスト」として登場するのが“Stive Vai(スティーヴ・ヴァイ)”でその前振りの意味も込めて
前回、その凄さを紹介した訳です(伝わったかどうかは甚だ疑問ですが)

ギターバトル自体が何故か単なるテクニック勝負となっていて、相手の弾いたフレーズに負けないフレーズを弾く。
そんな感じの勝負で、主人公がボトルネックを使っている以外はフレーズにブルースの要素は皆無。
しかも何故か音は歪み系になっており、最後は主人公がクラシックのテクニックを駆使して弾いたフレーズを
ヴァイ扮する相手役が、真似をするも出来ずギターを投げ出し去って行く...有り得ね~!!

まぁギターを弾かない・ギタリストを知らない方には「何言ってんだ?コイツ」と思われるのは覚悟していますが
人の喋り声さえ採譜出来る人が、たかだか(と書いてはクラシック畑の人には失礼かな?)あの程度のスピードのフレーズが
弾けなくて負ける事は有り得ないと思った次第です。
調べた所によれば、ヴァイはザッパのステージで観客から渡された譜面を初見で弾いて見せていたそうですから。

だだ、主人公役の“ラルフ・マッチオ”も、実際にどの程度弾けるのかは分かりませんが
この映画の為にかなりの練習を積んだのは良く分かります...実際は弾いてない(弾いてても部分的)でしょうけど。
流して見ていると指の動きと音が合っている感じですが、所々で「このポジションでこの音は有り得ないだろう」
と言う箇所が幾つか見受けられます...まぁ割り切って見てればそれなりに楽しめる映画にはなっていますけど。


と、まぁ以上のような事で、普通の映画好きにはお奨め出来ない理由が分かってもらえ...たかなぁ?
思いつくがままに書きましたんで、拙い文章で申し訳ないですが楽しめる部分が限定的なので
興味を持たれた方は、話しのネタに見てみて下さい。


【クロスロード】
(DVD)

出演: ジョー・セネカ, ジェイミー・ガーツ, ラルフ・マッチオ
監督: ウォルター・ヒル
形式: Color
リージョンコード: リージョン2
画面サイズ: 1.37:1
ディスク枚数: 1
販売元: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
DVD発売日: 2008/06/25
時間: 99 分

映像特典 ●予告編集 ※本作とは何の関係もない単なる番宣予告です(笑)



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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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