もう大地の中では 春の歌が湧き上がっている
生命（いのち）萌え出ずる季節への寿ぎの歌
暖かさ 吹く風 眩しい光線
日ごとに青味を増して 高くなってゆく空の
移りゆく様が ひとつの旋律となって
真冬の日
灰色の雲を 突き刺すようにして
冷たく聳えている木々の枝は
今はもう ふっくらと新芽を育んでいて
寒さから身を守る
突き放したような孤独感はない
風が吹くたびに 日差しが明るくなるたびに
世界は変わってゆく
大地の中で神様達が春の歌をうたいながら
忙しそうに 楽しそうに 春の支度をしている
光の花よ 大きくな～れ！
