「東京タワー」～オカンとボクと、時々、オトン～

昨日「東京タワー」を見に行ってきました。

いつもなら、映画は一人で見に行くことが多いのですが、
今回は人と一緒に見に行きました。
一緒に行った人は前の職場の人です。
その人が今の職場に引っ越すときに車を出してくれて、
そのお礼で「東京タワー」のチケットを二枚送ったんですけど、
一緒にいこうよと声をかけてくださったので、一緒に行ってきました。

その人はかなり泣いてました。
私は・・・というと泣きませんでした。
どうも、人前で泣くのは苦手なんです。
泣くってなんか弱い部分を見せるようで、なかなか人前では泣けないんですよね。
弱いところ見せたからって、どうってことないんですけどね。
でも、やっぱ、自分の素のところはそうそう見せたくないみたいです、私。

でも、泣かなかったんだけど、映画が終わったあと、
呼吸がうまくできなくて、席をすっとは立ち上がれなかった。
苦しかったです。
なんであんなに息ができなくなってしまったのかと思うくらい、
呼吸ができなくて・・・樹林さんの病気で苦しむ姿がかなり自分にきつくて。
それまでは日常のいいこと、悪いことが淡々と過ぎていくって
感じだったんですけど、あの病気で苦しむシーンはかなり印象的で。
あと一枚、前売りをもっているんですけど、しばらくは見に行きたくないなと
いう感じ。

一緒に行った人ですが、私が松さんが好きなのをしっているので、
松さんが登場すると、「あ、松たか子出てきたよ」と声をかけてくれて、
なんだかとっても恥ずかしかった私でした。
映画が終わった後、
「松たか子、なかなかよかったよ」と言ってくれました。
それでさらに恥ずかしい気分になった私。
自分が好きな人がほめられるとなんだか恥ずかしい嬉しい気分になりますよね。

それと、その一緒にいった人は福山雅治のファンの方なんですが、
「映画の感想を読んでいると、主題歌について触れている人は
少ないけど、一人触れている人がいて、その人は福山さんの
ファンではないって感じだったんだけど、ラストの主題歌で
映画のすべてが吹っ飛んでしまう気がしたという感想を書いていた」
という話をしてくれました。
たしかに・・・ラストって回想シーンが入ってくるわけでなく、
ただ、黒のバックに白い文字が出るだけなんですよね。
それで、その主題歌は映画の途中では出てこずにエンドロールの
ときだけにかかる上に、歌詞があると、やっぱそれに気が向いてしまって、
その主題歌がすごく唐突なものに感じてしまうんですよね。
主題歌とするのなら、映画の途中にも使えばいいのになぁと思いました。
あるいは、せめてエンドロールで東京タワーを映すとか・・・

オダギリジョーさんは自然ないい演技をしていましたね。
表情も細やかでボクの気持ちがとても伝わってきた。
それでオダギリさんが、シネコンのインタビューで答えてくれていたんだけど、
説教になりそうな長台詞でも松さんはそうはならなかったすごさについて
語っているんですよね。
たしかに、説教くさい話なのに、そうは聞こえなかったなぁと。
ミズエ（松さんの役）の気遣いがすごくいんですよ。
それにしても、ボクはいい人に囲まれていますよね。
それはボク自身がいい人だからなんだろうけど。
あんなに人が集まって、オカンにもあんなに愛されて、幸せものだね、ボクは。
オトンも映画では子ども想いのオトンって感じでよかったなぁ。
きっと、ボクの視線がいいんでしょね、人に対しての視線。
だから、みんながいい人となるんだろう。
ボクの周りにはやさしい空気がいつも漂っている。
ミズエがいう「あなたのオカンならきっとやさしい人ね」だったっけかな？
その台詞からもボクの人のよさが伝わってきますよね。

もう少し日にちがたったら二回目に行くと思います。