えんじゃけん

TAJOMARU

今日は久々の映画館での鑑賞でした。

今日見たのは小栗旬主演の「TAJOMARU」
原作は芥川龍之介だそうで、
来週末に公開される「ヴィヨンの妻」の原作は
太宰治という、ちょっとした文学ブームなのか?と思いつつ。

芥川龍之介は「蜘蛛の糸」とか、
ちょっとブラックというか闇を感じさせる作品が好きです。
この多襄丸も人間の闇を感じさせる作品かなぁ。
「藪の中」って作品がもとらしいのですが・・・
その作品は読んだことないのでよく分かりませんが。

こっから先はネタバレありで。

直光は常に人を信じ、正義にそして愛に忠実に
いようとする男なんですよね。
けど、自分の信じてたものにことごとく裏切られる・・・
まぁ、正しくは裏切られたと思ってしまうんですよ。
でも、裏切りを完全には信じ切れない自分もいて苦悩するんです。

最初は兄(肉親)に裏切られたと思い、
次には恋人あこ姫に裏切られたと思い、
そして、友人桜丸に裏切られたと思い・・・
とても人を大切に思っている直光がこんなにも
人に裏切られるなんて本当に納得いかないと、
涙だったんですけど、でも、あこ姫は直光のことを思って
離れた(裏切りの演じた)んですよね。
それは、最後の最後に分かるのですが・・・。
それで少し希望が持てました。
だって、直光ほどまっすぐ生きている人間が次々裏られるなんて、
そんなの見てる側では納得できない!って感じで。

身分を捨てようと、財産を捨てようと、人徳ってものは、
なくならないものであると思うのですが、
直光はある盗賊と知り合い、仲良くなるんですよね。
盗賊たちは最初は、あこ姫の財産目当てで近づいたんですけど、
直光の人柄にどんどんほれ込んでいき、
そこに本当の師弟関係っていうんでしょうか、
人間関係が生まれるんですよね。

多分、この映画は、どんな状況になろうとも、
どんなものを捨てても、愛する女性を愛しぬくってのが
テーマなのかもしれないけど、
私からすると、それよりも、自分の正義を信じて、
それを貫こうとする直光(多襄丸)がすごくかっこよく思いました。
将軍が出てきて、
「正義とはその時によって変わるもの」
てなことを言うんですけど・・・
でも、変わらないものだってあると思うんです。
それが直光が大切にしていたこと。
「人の中にある善を信じる」ってことじゃないんでしょうか。
もちろん、善だけで人間が成り立っているわけじゃない。
じゃぁ、悪い人間もいるんだ~と思うかもしれないけど、
悪だけで成り立っている人間だっていない。
人の中にある善を信じて、それを引き出す力を直光は
持っているんだと思う。

私もそんな信念を貫けるくらいかっこよく生きたいものだ。
久々の映画でしたが、やっぱ、大画面、大音響はいいですね!!
途中、何度も涙しました。
サントラも買ってしまいました。(照)
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

最近の「映画」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事