竹林亭白房

米左「冬の遊び」★落語

□本日落語二席。
◆四代目三遊亭歌奴「佐野山」(NHKラジオ第一『真打ち共演』)。
山梨県笛吹市いちのみや桃の里ふれあい文化館、令和5(2023)年9月29日収録※10月14日OA。

◆桂米左「冬の遊び」(NHK大阪放送局『とっておき!朝から笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和5(2023)年9月7日収録(第438回「NHK上方落語の会」)。
これはとてもめずらしいネタだ。過去に桂米朝でたった一度だけ聞いている。それも、『米朝珍品集』その一というCD。タイトルら「珍品」とあるくらいだから、ずっと昔からレアネタだったのだろう。こちらの口演情報は、大阪朝日生命ホール、昭和54(1979)年10月29日。

また、昔ABCラジオで、朝日放送のディレクター市川寿憲と桂米朝とが対談形式で語りあう『米朝よもやま噺』という番組があった。その平成19(2007)年7月1日放送で、米朝は「冬の遊び」について語っていた。
「冬の遊び」は米朝が復活させたようなネタとのこと。けれど、米朝は、自分で演ってみて、誰も演らなくなったのがわかるようなネタだと言った。聞かせるのが難しいというのが理由のようだ。ただ、どこがどう難しいかといった具体的なことはあまり語らなかったのか、そこのところのメモがない。

また、これを東京でも演った人がいるらしく、大阪から東京へ行った桂小文治の速記があるとのこと。これについては、川戸貞吉『落語大百科』にも記述があり、速記だけでなく音源も残っているらしい。
これを読むと、どうも小文治の「冬の遊び」には不備があって、それを米朝が正すかたちで作りなおしたようだった。

今日の米左のトークを聞いていると、米朝はさほど多くこれを高座に掛けなかったらしく、今では米左が米朝を超えて上演回数が多いとのこと。

なお、『増補 落語事典』によると、これとは別の「冬の遊び」があるらしいとわかる。ただ、梗概を読むと、二つの「冬の遊び」はまったく別ものというわけでもなさそうだ。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る