夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

ハーフ登山

2016-10-23 21:46:15 | 日記
来月、境港で講演会を頼まれているので、そろそろ準備を本格化させなければならないのだが、昨日は大山に久しぶりに登りたい欲求が、うずうずと私をそそのかしていた。
その誘惑に抗しかね、折衷案として、大山は6合目まで登って午前中で切り上げ、午後は講演会資料の作成準備に当てることにした。

ひと月ぶりの大山は、紅葉がかなり進んでおり、色づいた木々の間を歩いていると、自然に気分がはなやいでくる。空はやや曇っているが、日本海や弓ヶ浜半島の眺めは前回よりもきれいに見えた。
何度見ても、弓ヶ浜半島の根元から島根半島の先端にかけて、文字通りの円弧を描く自然の造形美には感動させられてしまう。


当初の予定通り、六合目で引き返し、行者谷分かれから元谷、大神山神社奥宮へ至るコースを通って帰って来た。
頂上まで登った場合の三分の二ほどの時間で、しかし、自然にたっぷり触れ、しっかりリフレッシュすることができた。
ハーフ登山もなかなか楽しいので、これからも時間がないときはやってみようかと思っている。

摘発

2016-10-21 17:24:54 | 雑談
今日の放課後、教室の掃除を当番にさせていたら、机を移動させていた女子が、
「先生、机が重いです!」
と訴えてきた。
「なんだ、〈お嬢さま〉だからお茶碗より重いもの持ったことがないってか?」
とからかったら、
「そうじゃなくて、本当に重いんです。中にぎっしり…。」
というので、机の中を覗き込んでみると、確かに教科書、ノートやワークなどがぎっしり詰まっている。

置き勉かよ、家庭学習できずに成績不振の原因になるからあれだけするなと言ってるのに、とブツブツ言いながら中身を取り出し、
「しょうがない、摘発だ。」
とつぶやいて、学生たちに残りの掃除をするように指示する。


それから3分もしないうちに、その机の学生が教室に飛び込んで来て、
「先生、没収だけはしないでください!」
と真剣な顔で言ったので、みんなで笑ってしまった。
聞けば、先生が置き勉を摘発すると聞いたので、研究室に持って行かれては困ると思い、慌ててやって来たとのこと。
おそらく誰かがLINEで知らせたのだろうが、彼が教室に来たあまりの早さに、その場にいた皆が爆笑していた。

持つべきものは友、というべきか。

うふふ

2016-10-20 22:00:11 | 日記
先日、東京の学会行きは飛行機を利用したのだが、搭乗前、少し時間に余裕があったので、空港内のカフェに寄っていった。
店内で働いている女性に見覚えがあり、去年教えに行っていたクラスの女子学生だとすぐ思い当たったが、忙しそうにしていたので声はかけなかった。
私も、コーヒーを飲みながら、結社の歌誌に投稿する短歌の原稿を書くのに夢中になっていたのだ。

後日、学校の廊下でたまたまその女子に会ったので、挨拶のついでに、
「〇〇さん、空港のカフェでバイトしてる?」
と聞いてみた。
「働いている時に悪いかなあと思って、声はかけなかったんだけど。」
彼女は、
「はい。…私も気づいてたんですけど、お仕事中みたいだったから、悪いなと思って。…また来てくださいね。」
うふふ、という感じで言われた。


去年教わった先生に気づかないはずはないのだから、こちらから挨拶だけでもすればよかったのか、アルバイトしていることをあまり知られたくないかも知れないから、やはり声をかけずによかったのか、今でもちょっと分からずにいる。

遠足で松江

2016-10-19 21:10:37 | 日記
今日は学生たちが楽しみにしていた、松江への遠足。
今年の1年生はやはり日頃の行いがよいらしく、秋晴れのいい天気だった。

午前中は島根県立美術館を見学。「ベルギー 近代美術の精華」展を観た。
今どきの若者は絵画などに興味はないかと思いきや、意外に熱心に見入っている者が多いのに驚いた。
西洋絵画にはあまり心が惹かれず、2階常設展の菱田春草・竹田霞村などの日本画を見て癒やされる。
学生はこの後から自由行動になるので、美術館見学が終わると、喜び勇んで松江の街に出て行った。

私は同僚の先生方と館内のレストランでゆっくり食事と会話を楽しんだ後、宍道湖に沿ってのんびり歩き、中心街やカラコロ工房などを回って集合場所に着いた。


学生たちも、街歩き、食べ歩き(ミートショップきたがきのコロッケが美味しいらしい)、ボウリング、ゲーセンetc…、思い思いに自由時間を満喫してきたらしい。
私自身も、大好きな松江の街でくつろいで過ごすことができ、仕事で行ったのにリフレッシュできた気分になった。

彼氏!?

2016-10-17 22:22:00 | 日記
先日、午前の授業を終えて研究室に戻る途中、後ろの方から
「N子の彼氏。」
という声がする。思わず振り向くと、N子を含む女子学生3人が私を見て黄色い声を上げながら、そのまま階段を降りて行ってしまった。


確かに、私がN子に妙に気に入られているのは承知している。
去年1年教えただけだが、彼女は廊下で私を見かけるたび嬉しそうに声をかけてくるし、友達と連れ立って私の研究室に遊びに来ることもある。

だから、「N子の気に入っている先生」なら分かるが、「彼氏」は飛躍もはなはだしい。
(おいおい、オレはいつからN子の彼氏になったんだ!?)
(たとえ冗談であっても、全身全霊で断る!!)
と本当は言いたかったが、言えば彼女たちの好奇心に火を注ぎかねないので黙っていた。
大人であることは、時に非常にストレスがたまるものである。