夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

建国記念日

2016-02-11 21:37:35 | 日記
今日は休日だが、寮の宿直明けにそのまま研究室に入り、仕事をしていた。
間もなく学年末試験が始まるのに、まだ問題作成が済んでいない。
その他にも、学生に提出させた小テストなどの点検や、会議の議事録の作成などをしていたら、あっという間に午後になってしまった。

今日は朝から快晴で、研究室の窓からも大山がくっきり見えていたので、昼食で外出するついでに弓ヶ浜に行き、砂浜の向こうに大山を眺めた。


職場から五分ほど車を走らせただけで、こんな雄大な景色が見られるのだ。
こちらに来ることができて、本当によかったと思う。
この眺めを見ていたら、今日が建国記念の日だからか、『出雲国風土記』にある国引き神話を思い出した。

遠い昔、八束水臣津野命(やつかみづおみづのみこと)が、初めてつくった出雲国は小さな国だったので、四回に分けて朝鮮半島や北陸から土地に縄を付けて引っ張り、縫い付けて、島根半島をつくりあげたのだという。
その四回目は、この大山を杭にして越(こし)の国から土地を引っ張り、できたのが美保の崎で、手に持って引いた綱が弓ヶ浜半島なのだという。

その神話を眼前の風景に重ねながら、しばし昔の人の想像力の豊かさを思った。