夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

往時追懐

2013-12-09 23:07:08 | 日記
岡山に帰る新幹線が発車するまでに、少し時間の余裕があったので、八重洲ブックセンターに寄ってきた。
本のデパートというだけあって、1~8階にそれぞれの分野ごとの本が揃っており、とても便利なので、学生時代からちょくちょく利用させてもらっている。


駅に戻るときに、東京駅八重洲口の新たなランドマークであるグランルーフに目を惹きつけられた。
今年9月に完成したので、私は見るのは初めて。
光の帆をイメージしたという大きな屋根が印象的だ。
2階のデッキ部分を歩いてみたが、クリスマス前なので、ツリーやイルミネーションがあってきれいだった。

東京には、亡き友人ともよく遊びに来た。
彼とは小学校で同じクラスだった時はさほど交流はなく、中学校の写真部で一緒になってから、親しくつきあうようになった。
撮影会と称して、都内にはしばしば出かけたが、特に上野には何回も行った覚えがある。
動物園や上野の杜、不忍池、国立西洋美術館の庭の彫刻などを写真に撮り、アメ横で食事や買い物などをするのが、その頃は本当に楽しかった。
カメラや写真用の機材を買いに、あるいは見に、新宿に行くのも楽しかった。当時はヨドバシ、さくらや、ビックの御三家が西口・東口にあって、それらを飽きもせずに回って見ていた。
中学3年夏の最後の撮影会は、東京タワーと浜離宮に行った。

私が大学に入った最初の夏、神田の古書街で古本を買い集めるのにも彼はつきあってくれ、しかも免許とりたての彼が運転して案内してくれた。

東京にいるだけで、今まで忘れていた旧友の思い出が次々に蘇ってくる。
その一つ一つの記憶が楽しいものであるだけに、すぐにまた、この年で彼と幽明境を異にしてしまったという現実の認識が襲ってくるのがやりきれない。
明日から仕事に復帰する。しばらくはこんな感じの日々が続きそうだが、なんとかがんばっていく。