NPO法人「Team ちいさな足あと」

NPO法人『Team ちいさな足あと』は岡山で、捨てられたり虐待を受けた犬猫たちの保護、治療、里親探しを行っています。

事故にあった子犬の事

2016年09月15日 | 保護中の犬猫の様子

野良の母犬から生まれ、わずか2ヶ月足らずで
シロりんは逝ってしまいました。
この世にひとつとしていらない命などありません…。








一度は人間に飼われていたのだろうと思われる母犬。
子犬3匹を守り猛暑の中、子犬を日陰に置き食べ物を探して回って、
ある農家の裏の畦道で子犬とともに休んでいた所を
住人に追われて逃げて走って行ったと聞いています。
食べ物を盗んだ訳でもなく噛みついたりもしない。
何の落ち度もない、飢えに苦しみながら体を休める場所さえもなかったのでしょう。

そして一番幼いシロりんが事故に遭ってしまった。
生死をさまよい数十日…シロりんは目を覚ます事はありませんでした。

入院後数日は頭を撫でてやるとかすかに体を震わせたり、
ご飯もほんの一口は食べてくれていたのに。
可愛い顔をしたシロりんが元気になり、ムクッと起き上がるのでは??と
毎日手を合わせていましたが
しだいに脱水が酷くなり衰弱していきました。
時にはてんかん発作も。
家に連れて帰り介護する準備もしていたんですが、
最期は眠るように静かに亡くなりました。
淋しかったね苦しかったね。
シロりん…ごめんなさい、元気にしてあげれなかった。

シロりんがいた付近には、今も母犬と子犬2匹が残されています。
母犬はガリガリに痩せていて、自分が生きるのさえ精一杯に見えます。
何とかその親子を助けられませんか??とお世話になった獣医さんが言ってくれました。
私も何としてでも助けてあげたいし、二度とこんな悲しい事はたくさん!
保健所の方に相談し、救助するために捕獲噐を設置しています。
何分母犬が人間を極度に怖れているので難しいかもしれません。

胸を打つお話を近所の方から聞きました。本当に驚きました。
シロりんを跳ねた車を、母犬はずっと先の信号の所まで吠えて追いかけて行ったそうです。
犬も子への愛情は人と同じで…山よりも高く海よりも深い…
シロりんをずっと治療して下さった先生、スタッフの方、
ブログを見て心配して声をかけてくださった多くの方、本当にありがとうございました。
シロりんの事を私はずっと忘れる事はないでしょう。
助けを必要とする犬猫がまだまだ沢山見えない所で生きている事を忘れてはならないです。

ティナ

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