ちっこいチャリ。

折り畳み自転車でゆるく走ってます。

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神津島周遊記 5

2009-06-10 23:31:05 | チャリ旅行
5月2日から5月5日迄、ゴールデンウィークにチャリ旅行へ行ってきました。
今回は伊豆諸島の神津島です。
BD-1にテントを積んで、風の向くまま気の向くまま、まったり走ってきましたよ。


2009年5月5日(火)の旅の軌跡 (クリックで大きいマップが見れます)

* * * * * * * * * *

異常なほどの静寂の中で目を覚まします。周りはぬくぬくと暖かい暗闇。

・・・・・そうだ、寝袋の中なんだよな・・。

寝袋から首を出すとぼんやり明るい。時刻は4時30分。
神津島滞在3日目・・・無事に朝を迎えられたようです。

一晩中点けっぱなしにしていたチャリライトを消して、寝袋からのそりと出てきます。
ひんやり、冷たい空気。
・・・耳に軽い圧迫感が。耳栓を耳穴深くまで詰め込んでいたことを思い出します。
鼓膜を痛めないように静かに引き抜くと、冷気が外耳に流れ込んでくる刺激で軽く身震いします。
 
・・・ザザーン・・・ザザーン・・・ザザーン

規則正しく聞こえるのは正常な潮騒です。
普通の波だ、・・・良かった・・・。

・・・ん、あれ?喉の辺りがなんかおかしいぞ?
首に違和感を覚え、急いでリュックの中から鏡を取り出して見てみると・・・

絞め付けた手の形のアザがくっきりと!!





・・・うそうそ「首絞めのくだり」は嘘!ネタ的にはその方がオイシイんだけどね。
脅かして申し訳ない。話を元に戻します。

深夜の不気味な波音が夢や幻聴で済むならば、どれだけ気持ちも楽になるか・・・
しかし現に俺の手元には呪いの小石がある訳です。
一刻でも早くこれを長浜海岸にお返しせねば・・・!

テントを開け放つと、冷気とともに水滴が顔にあたります。まだ夜明け前の薄暗くどんよりとした空からは大粒の雨が落ちてきます。
しかしこんなことで躊躇してる暇は無い!
レインジャケットのポケットに小石をねじ込むと、ぐしょ濡れのサドルに跨ります。

岬の迂回路では時間が掛かると踏んで、縦断ルートを選択します。
でも此方は山越えでした。
俺には内燃機関とか搭載されていません。故に大変→押しの悪循環に陥ってしまい、
結果的には余計時間を食ったような気がします。
今考えたら当然の結果ですが。その時はパニクって冷静さに欠けてたんだと思います。

すったもんだで禁忌の地、長浜に到着。
チャリを飛び降り、砂が靴の中に入るのも構わず、一目散に波打ち際に向かいます。


勝手に持ち出したりして、ホントすいませんでした~ッ!!

・・・・・・・・・・・・・

・・・これで呪いは解けた筈、そう信じたい。ダメだって言うんならもう知らん!
現物返したんだから、写真ぐらいはイイだろ?と勝手に解釈して、一枚撮らせて頂く。

長浜海岸からチャリの元に戻ってくると、雨は先程よりも幾分小降りになり、それに伴って気持ちがだんだん晴れやかになってきました。
おお、人ならざる者は我を許し給うたか。

ついでだから、ちょっくら走って帰ろうかと進路は更に北へ。
赤崎トンネルを抜けた先に、ポケットパークみたいなのがあったので寄ります。


みずしがりの泉、とだけ札にあります。此処についての情報は全く無し、何だろ?
斜面の上から水が流れ落ちています。これもしかして湧水なのか?
しかし、人工的に造ってある小川の水は殆ど流れておらず、寧ろ澱んでいたので、
飲んで確かめるのはちょっと勘弁してほしいっす。


水飲み台があったので一口飲んでみます・・・。
・・・柔らかくて美味い。ていうか甘い!

果たして此処の水、湧水かどうかってのは不明ですが、
これがこの島で普通に供給されてる水道水だったとしたら、そっちのが驚きです。
丁度ボトルが空だったので、思いっきり充填して戻ります。


無事、沢尻キャンプ場に戻ってきました。
後ろに見えるのは廃墟と化した高級リゾートホテルです。
かつてこの国があり余る富に狂喜乱舞したという、訳分からん時代の遺産です。

再び雨が降り始めたので、テントを抱え上げてホテル軒先まで移動。
エントランス前は平らなうえに、大きな庇も張り出していたので雨宿りも出来ます。
しかし既に先客のテントが・・・っていうか、昨晩からテントを張ってたみたい。
ホントは不法侵入だからダメなんだけど、俺もエラそーなこと言える立場じゃないから見て見ぬふりを決め込みます。
先客を起こさないよう、雨音と同調するような気持ちで静かにテントを解体。
広くて平らだから実に畳み易い。平らってすげーんだぜ?皆知ってる?

先程の湧水をアルファ米に注いで復活させるが、おいしい水を使ったからって味が劇的に変化する訳でもなく、いつもと同じでした。
それにしても、なんか異常に腹が減ってきた・・。これじゃ全然足りんわ・・・。


7時沢尻キャンプ場を出発。中心集落に向けて走ります。

さて、早いものでこの日が最終日。残念ながら帰らなければなりません。
最終日とは言っても、船に乗ってる時間だけで半日ほど費やしてしまうので、
のんびり観光を楽しむなんて余裕はありません。

通常ならば集落近くの前浜港からの出港となるが、気象状況によっては島の反対側、
多幸乗船場となる場合も有り得るので、不測の事態に備え早めに行動します。


7時30分 前浜港のまっちゃーれセンターに到着。なんだろ?まっちゃーれって。
東海汽船の待合室はこの建物の中にあります。
本日の発着情報を確認すると、どうやら通常通り此処からの出港のようです。
中途半端だけど時間が出来ました。でも待合室でぐーたらしてるのも勿体無いので、
前浜海岸沿いを軽く走ってきます。


海岸は昨日とはうって変わっての無彩。空も浜も海も、ずうんと沈んだにび色。
海から引き上げた天草の赤紫色のみが、妙に色鮮やかに感じました。

砂浜を散策して暇つぶしをします。
それにしても、こんな雨の日に誰もいない砂浜をふらふらしてる俺ってどーなんだろ?
村人に見られていたら、相当異様な感じに思われただろうなぁ?
雨の前浜海岸を徘徊する、レインジャケット姿の霊。・・・とかいって、
神津島の新たな伝説誕生の瞬間か?

・・・いや、良くて「都市」伝説だろうな。

さて、そろそろ引き際だな、ということで前浜海岸を後にして走り出します。
暫くすると、この辺りで一際目立つ、水配り像が見えてきました。
水配神話を元に作られた、神津島の象徴ともいえるモニュメントです。


神津島:じゃ、今から水配るから。


神々:ざわ・・ざわ・・


利島:あ~俺、朝とかチョ~苦手なんすよ~。たりぃ~ZZZ・・・


三宅島:おいおい、利島の奴まさかの二度寝だぜ?起そうか?
大島:う~ん・・・。とーしましょ。


八丈島:まったくもぅ、後でキレたりしないでよね!うっとーしーまぁ。

・・・・・・・・

・・・はい、まさかこの時点で茶番劇+どーでもいいダジャレが披露されるとは、
皆さん夢にも思わなかったことでしょうし、自分的にも失敗したかなーと思います。
念の為に付け加えとくけど、利島の読みは「としま」っす。
これをご存知で無いと、まずダジャレとして成立しませんので・・・。
解説入れるあたりからしてダメだな。

あほな事考えてる間に時は刻一刻と過ぎ去り、早くも9時を回っています。
絶え間無く降り注ぐ雨粒など気にせずに、暫らく空を仰ぎ見ます。
名残惜しさからか、敢えてチャリを押してゆっくりとぼとぼ歩いていましたが、
いい加減戻らないとマジで船に乗り遅れるからな・・・。

再び、まっちゃーれセンターに到着。
結局あれだけ時間に余裕を見て行動したにも拘わらず、チャリを畳んだり荷物のパッキングをしたりで、自分が待合室を出る頃には殆どの客が船に乗り込んだ後でした。


待合室を出て桟橋に向かって歩いてると、再び雨足が強くなってきました。
先程耳にした情報が正しければ、どうやら台風級の低気圧が接近しているそうだ。

呪い解けたつもりでいたら実は解けておらず、荒波に飲まれて、さるびあ丸沈没!
ああ!なにこれ死亡フラグ!?
ほんと縁起でもない妄想が頭をよぎります・・・。


10時 いよいよ哀愁漂う船出のとき・・・。
・・・それにしても見送りの人、少ねぇ~!
まぁこんな雨だしな・・・。
無理に出てきてもらって風邪でもひかれたら、それこそ申し訳ないですからね。

神津島には、人が本来持っている古い感覚に触れてくる「何か」がそこら辺にいます。
あまりにも美しい景色に神聖な幻想を重ねたり、夜の深い闇が得体の知れない恐怖をもたらしたり・・・、
いずれにせよ、今回の旅では良くも悪くも不思議な体験をしました。
恐らくこの島では今でも、神と自然と人間、どれかが突出してエラい訳ではなく、
同列、或いは一つの存在として考えられているのかもしれないですね。


さようなら神々が集いし島。また会うその日まで・・・。


「あの肉」にもさようなら。別に関係無いけど。
船酔いを恐れてるやつが、なにゆえガッツリカップヌードル?とか思われてるかもしれませんが、
早い話、腹減って辛かったんです。船内レストラン午前中開いてないし・・・。
人間の、いや生物としてのプリミティブな欲求の前に、船酔いなどはいとも簡単に封じ込められてしまいました。


大島を過ぎると込み具合はハンパ無いことに。
さるびあ丸の中は奴隷船さながらのすし詰め状態です。
幸いにも復路は2等席を取れたんですが、座っているとどうも落ち着かないので、デッキや通路をふらふら徘徊してました。
船もふらふら揺れてるし、バランス崩して眠ってる人踏みそうになって焦りました。

そんなこんなで、だらだらとした時間は過ぎ去り・・・。


18時30分 竹芝桟橋に到着。
船酔いの症状は全く無いです。あれ?船、恐るるに足らずなのか?
わーいわーい!俺、トラウマ克服!・・・・多分。

その後も結局雨が止むことは無く、
竹芝からチャリを引き摺り、浜松町駅に着いたときには結局全身濡れ鼠状態でした。
最近雨耐性が付いてきました。でも、願わくば旅行の時ぐらいは降ってくれるなよ。


2009年5月5日(火)のルート

沢尻キャンプ場~長浜~みずがしりの泉~沢尻キャンプ場~
まっちゃーれセンター~前浜~水配り像~まっちゃーれセンター

走行距離 9.95km 
走行時間 53分
平均速度 11.2km/h
最高速度 32.0km/h
積算距離 6083.8km(BD-1)


*追記* 2009年6月15日

改めて長浜海岸について調べたところ、
現地では割と有名な話らしいですが、この海岸は別名「五色浜」と呼ばれていて、
例の色とりどりの玉石は、かなり重要な意味を持っていた物のようです。

この小さな玉石は、長浜のすぐ近くに鎮座する阿波命神社に祀られた御祭神、
阿波命の大切なコレクションだそうで、やはり勝手に持ち出すと神罰が下るそうです。

「呪い」じゃなくて「神罰」だったか・・・。
うわ・・・もっと甚大なダメージ食らいそうじゃん。

なんてったって・・・、
古い文献によると、承和5年の天上山大噴火は、彼女の怒りが原因で起きたそうだ。

やっべ~祟り神でしたか!こんなの太刀打ちできる訳がねぇ~!
女性は怒らすと手が付けられないということっす。以後気をつけますので許してね!
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6 コメント

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おかえりなさい (nori-コロ)
2009-06-12 01:15:58
からすさん
無事にご帰還おめでとうございます。
雨に打たれての輪行なんて、nori-コロ&Futa号にはとても無理。
ましてや、雨の中での幕営なんて、それだけでも凄い。
それだけで充分に怪談です。
お疲れ様でございました。

Unknown (yuckey_2003)
2009-06-12 22:47:10
最終日、雨は残念でしたね。
海のは天気で全く違う表情になりますね。
それにしても帰りの船は混んでましたね。

その後も石をお返ししたから、災いは
無かったんですよね~?
雨の日ポタ (からす)
2009-06-14 23:36:57
nori-コロさん、まいどです。
あの旅行ももう一ヶ月以上前の出来事になってしまいました。
時が経つのは早いものだ。

たしかに、雨の中走るような物好きは怪談の部類っすねぇ・・・。
自分としても雨は勘弁してもらいたいのですが、何故か降っちゃうんですよね。景色悪いし疲れるし。チャリは錆びるし・・・。

その後は・・・ (からす)
2009-06-14 23:47:38
yuckeyさん
今になって思えば前浜の晴れ、曇り、雨、3っつの表情を見れて幸運だったのかもしれませんね。
船、予想以上に混んでましたが、動ける分だけ連休の新幹線とかよりはマシかも知れないです・・・。

石ですか・・・、
・・・いや、あれは別に・・・、いや何でもない。

まぁ、船も沈まず、こうしてブログ書いてるので問題ないのかと。
何で俺が走ると、心霊ポタになってしまうのだろうか・・・。
Unknown (ぶんぶん)
2009-06-15 14:33:19
いつもコメントありがとうございます♪
神津島楽しそうですね~折りたたみは輪行できて最高です!
石の神罰は大丈夫でしたかー?
いらっしゃい。 (からす)
2009-06-17 00:47:03
ぶんぶんさん、いらっしゃいませ。
折り畳みチャリの醍醐味は輪行っすね。
神津島いいところでしたよ~。また行ってみたい場所です。

神様の罰が当たってたら今頃、壮絶に死んでると思われるので、多分許してくれたんでしょう。
忘れたころにやってきたらイヤですけど・・・・。

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