千恵子@詠む...................

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路上での「ひきがね」本 抵抗の写真と声は木霊す

2016年03月25日 | 
路上での「ひきがね」本 抵抗の写真と声は木霊す
 
写真集の表紙は、国会前。議事堂が見えるなか、たくさんの民衆。そして鉄柵と警官。島崎ろでぃー写真集である。路上で芽生えた「抵抗する写真」と「抵抗する声」が、時代への「ひきがね」となるのだ。各地の写真が活写されている。
 
新しい動きが出てきた。そうだ、ありがとうECD。ラッパー音楽家の彼の文章は、ここ十数年の路上の動きを報告している。
 
警官の弾圧。たとえば2011年9月の新宿「反原発やめろデモ」のとき。デモの集合場所に近づいただけで辺りの空気が違う。サウンドカーの上でのライブを頼まれていたので3時間くらい早く現場にいくと、数え切れないほどの機動隊の輸送バスが並び警官がウロウロしている。デモ出発時に、いよいよはっきり。屈強な機動隊員がサウンドカーと参加者の間に壁を作るように立ちはだかる。サウンドカーの前方で参加者がパトカーに引きずり込まれるのを目撃する。12人が逮捕されたが、ひとりも起訴には至らない。警察はこういうことを平気でする。生々しい現場報告だ。
 
人前で大きな声をだすことは恥ずかしいことなのか。ECDは考える。混雑する電車から降りようとする時になぜ皆「降ります」と声に出して言えないのか? こどもの頃は誰でも人前で大きな声をだすことにためらいなどなかったはずだ。チンドン屋を見つければ追いかけていったし、魚屋のおっさんのダミ声も大好きだった。現代人の街中での失語症を治すにはデモに参加するのが一番手っ取り早いと真面目に思う。そうか、そうなんだ。
 
コールの研究。SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)が得意とする、コールとレスポンスが異なるタイプのコール。シールズ、なまで見たことないけど、テンポが早い。ラップ音楽とかDJの影響かな。
 
15年9月の安保法制の横浜での公聴会での、シットイン。非暴力直接行動で、ひとりの逮捕者も出さなかったようす。
 
国会前には飲料水やのど飴を無料で提供する給水クルーがいたし、医療班もあったと。スマートフォンを充電するための給電所もある。憲政記念館は4時半で門が閉められるのを夜中の十時過ぎまで開いている。トイレも飲料の自動販売機も使える。そして何より見守り弁護団の存在。過剰警備に関して猛烈な抗議をしてくれた。見ていて参加者がひやひやするほどの勢いだったと。そんな場面もあったんだ。貴重な記録。
 
 
クリエイティブ・コモンズにて、転載。救援連絡センター発行「救援」紙の、2面の連載コラムより
 
 
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