「はせがわくんきらいや」いまも鮮烈 森永ミルク遠くなりても
絵本「はせがわくんきらいや」 長谷川集平 すばる書房
言葉と絵が格闘しているかんじ。
田舎育ちで絵本なんて洒落たものは、身近になかった。
二十歳すぎて「はせがわくんきらいや」みて、びっくり。
そして作者の長谷川集平くん自身が砒素ミルク飲んでたので、震える。
1956年。つまり1年あとに生まれた、わたしも際どかった想い。
いや、砒素とか事故だけに留まらない。
障碍を持つひととの関わりを、強く衝く。
芸術とは、そういうものでありたい。
30年経っての邂逅、いまも訴える...この光芒は眩しいほどに。