千恵子@詠む...................

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マーガレット

2012年03月20日 | 詠む

マーガレット・サッチャー映画じょうずだが 走狗なりけり新自由主義

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』 (原題:The Iron Lady)

原題は「ジ・アイアン・レイデイ」なのに、邦題は涙がついてる。往時のサッチャーだったら「わたしは女の涙で客寄せしない、ネバー」なあんて言いそうだ。というか、そういうハッキリ発言が11年間宰相の確実な基本だろう。

そーれーはー、86歳の認知症だから文句が来ないと思っているのか。日本の映画配給会社くん。

マンマ・ミーア」のときの女性監督フィリダ・ロイド、メリル・ストリープの組み合わせ。それもあって、観た。

よくできた映画、ではある。20代マーガレットは、理想に向かう心意気つよし。80代マーガレットは、メリルの演技が上手。亡霊になって現れる「理想的な夫」は、愛すべきひょうきんもの。

冒頭の牛乳を買う場面で爆弾事件の新聞が、ちらり。そのあと節目節目に爆弾事件が現れる。テロリストと闘ったという図式にしたいのか。実際にサッチャーに反対したのは、職を奪われた労働者、福祉を切られたひとたちが多数なのに...。

フィリダもメリルも政治に無関心のようだ。あたかも胡椒のように使ったのか、西欧初の女性宰相という設定...と訝るのは穿ち過ぎか。

80年代のロン・ヤスの悪夢を思い出す。そしてマギー(マーガレット・サッチャー)は、炭鉱つぶし、フォークランド戦争、人頭税。最低最悪の政治。

誤訳の女王戸田奈津子の訳なので、英語が分かるひとは字幕を見ないほうが良い。

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