朝,玄関を開けて空を見上げると星が一つスーッと
流れた。あっ,ふたご座流星だと 思わずうれしくなった。
夜中に見たいと思ったが,寒くて布団から抜け出せなかっ
た。次も見られるかと思い,しばらく外にたたずんでいたが
欲張りはダメだった。
今年ももう少しでおわりとなる。今年は,大好きな仕事納めで
定年を迎えた。もう少しもう少しと前進を望んで生活をしてき
たが,ここ数年は耐えることも多くなった。
耐えることも,前進のための耐えると思い,かすかな望みを思
い前向きに生きてきたつもりである。
あの人は「いいな,恵まれていて」と
思うことも多かった。でも,今年は,そんな気持ちを抱くこと
は,ほとんどなかった。
いや,抱かなくても
しがらみのない生活が,おくれた今年だったのかもしれない。
この年齢になると,孫の話が多くなるが
私の一番苦手な分野である。
そんな時は,すました顔をして
じっと,話題が代わるまで
堪え忍んでいる。
思うようにならないことが多いが
それも良しと思えることが多くなった。