季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

絶対色感

2017-02-26 22:08:36 | 手仕事 Handicraft
昨日、お気に入りのカーディガンを繕って欲しいと頼まれた。
どうしても諦められないと。
私も好きな色、素敵な着やすそうな形。

どうやって直そうかな?と考えて体が先に動く。

羊毛の引きだしから次々と羊毛を引きだして集めた。

       

それをハンドカーダーで梳く。
自分でもびっくりなんだけど、そしたらカーディガンとまったく同じ色になった。

       

今までもずっとそうなんだけど、私の作品の特徴は色を混ぜると言う事、そしていつも自然に全く考えないでやってたけど、
私は欲しい色をいろんな色を混ぜて作るのに失敗したことがない。
恐ろしいほどピッタリになります。
犬のフィギュアも一頭一頭の色を違えて作ってるんだけどそれも大丈夫。

今までずっと気付かなかったけど、もしかしてこれ、結構特別な能力かも。
つい最近、音楽って音の聴き分けが私は出来ないなと思っていて、曲を聴いて楽譜に音符で落とせる人がすごいなと思ってたし、
オーケストラの指揮者がそれぞれの楽器の音を聴き分けて指揮してるなんて信じられないと思ってたんだった。
でも私は色の聴き分けが出来る。どんな色がどんな割合で混ざってその色になるのか。
それに今日気付きました。絶対音感ならぬ絶対色感。
自分ながらすげー!

カーディガンの事。梳いた毛をスピンドルで紡いだら、もっと同じ色になりました。

       

光にすかしたらわかる、確かに糸が細くなって穴があいてる。

       

この箇所に寄り止めをした糸で繕って行きます。穴のところだけじゃなくて弱ってる所を透かして見つけていろいろ補強する。

       

穴があいてたのがまったくわからなくなった。

       

全体に毛玉も付いていたのでそれもブラシで丁寧に取る。
そして癖がついてたところも治す。
これがスチームアイロンかけないとなと思ってたんだけど、手で触るとスーッと伸びる。
羊毛が私の手の言う事を素直に聞いてくれて整列してくれる感じだ。
羊毛使いやな。
長年ものすごい濃度で羊毛と付き合ってる成果だなあと思う。

お気に入りのカーディガン。まだまだ何十年も着れることでしょう。
直って良かった。羊毛と色彩の魔術師で良かった。


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