日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

4月に読んだ本(後半)

2015-05-17 | 本と漫画の話

後半です。『オレときいろ』おススメ!


オレときいろオレときいろ
★4 図書館の新着本で発見。黄色い天道虫を見つけた青い猫、捕まえようとしたら…。
色彩が大爆発、黄色の大洪水!!やんちゃそうな猫が黄色に翻弄される。もうハチャメチャで何が何やら、という感じなんだけど、そこは猫だから、何が起きてもなんとなく飄々として全く焦ってない風に見えるところも面白い。ダイナミックで、見ようによってはぐちゃぐちゃに見えるミロコマチコさんの絵だけど、不思議と魅了される。途中ヘトヘトになった猫など何とも可愛いくて、終始ニヤニヤと楽しんで読んだ。
読了日:4月13日 著者:ミロコマチコ
 
ルリユールおじさん
ルリユールおじさん
★3.5 有名な絵本だけど、表紙とタイトルのイメージで、何となく「ルリユールおじさん」が死んでしまうようなウェットな話なんだろうと思って敬遠していた。最近どうやらそれは勘違いで製本職人の話らしいと知り、やっと読んだ。
大事な図鑑がボロボロになってしまったソフィーは、「ルリユールのところに行ってごらん」と言われ、職人のおじさんに修復してもらう。「ルリユール」は名前じゃなくて、製本職人の事だったのか。おじさんの手仕事の描写には引き込まれた。でもソフィーの奔放さが気になってちょっと気が散った。
読了日:4月13日 著者:いせひでこ
 
ルッキオとフリフリ おおきなスイカ (講談社の創作絵本)
ルッキオとフリフリ おおきなスイカ (講談社の創作絵本)
★3.5 《大きなお屋敷に“就職”して赤いマグロのお刺身を食べるのが夢な、ルッキオとフリフリ。現実はボロ家で常にお腹を空かせている。ある日庭に大きなスイカがなり、これを売ってマグロを買おうと張り切る二匹だが…》
結果オーライで良かったけど、何だか悲愴感が拭えなくて気の毒…。リアルな猫の描写自体は好きだけど、ファンタジーなのに現実感を漂わせてしまうので、この絵面なら、もっと思い切り非現実的に振り切れた話か、ほのぼのとハッピーな話にしてほしかったな…。
読了日:4月13日 著者:庄野ナホコ
 
くるくるかわるねこのひげ
くるくるかわるねこのひげ
★3.5 《ヒゲが伸びて動いて何でもできちゃう不思議な猫。女の子と仲良しになるけど、ある日捕まってサーカスへ…》
ヒゲがどんどんいろんなものに変化するビジュアルを楽しむ、ポップでシュールな絵本。
読了日:4月13日 著者:ビルシャルメッツ
 
たいくつなトラ (ランドセルブックス)
たいくつなトラ (ランドセルブックス)
★3.5 《おもちゃ屋のショーウィンドウに飾られた大きなぬいぐるみのトラ。退屈を持て余していると、小さな子猫が「おじさんみたいなトラになりたい」と弟子入り志願。からかい半分、いろんな「修行」をさせるうち、子猫の事が気になりだして…》
文章多めで、絵本と児童書の中間といった感じ。捨て猫らしい子猫の様子が、可愛いやら心配やらで、トラと同じように感情移入。挿絵がかわいいけど、ちょっと中途半端に漫画っぽいところもあって、個人的にはもう少し現実的な描写が良かったな。
読了日:4月13日 著者:しまむらゆうこ
 
MOE (モエ) 2015年 03月号 [特集:エドワード・ゴーリー]
MOE (モエ) 2015年 03月号 [特集:エドワード・ゴーリー]
★4 ゴーリー特集。ミステリマガジンの特集と比べると、カラー図版やイラストたっぷりで内容も平易。両方読むと、ゴーリーを大分理解できた気になる。もっとどんどん邦訳版が出ないかなぁ。
MOEは久しぶりに読んだけど、その他のページもなかなか面白かった。偶然にも?猫絵本のミニ特集もあったし。手づくり作家さん紹介ページで見つけた、ビーズの「道路にいるセミ(セミファイナル)」には不意打ちで笑ってしまった。他の作品も「それをビーズアクセサリーにするかw」というようなものばかりで、味なセンスです(笑)。
読了日:4月14日 著者:
 
3こわい話 (小学生までに読んでおきたい文学)
3こわい話 (小学生までに読んでおきたい文学)
★3.5 「小学生までに」という括りに侮っていたけど、硬い文章だし(注釈はページ下にたくさん入っている)、結末は想像に委ねられるような渋めの話が多かった。ジワジワと不安感や恐怖が襲ってくる、『女主人』『園芸上手』『爪』『なにかが起こった』あたりが好み。『牡丹燈記』は、知ってる怪談『牡丹灯籠』とは結末が違っていて、元はこんな話なのかと新鮮だった。
【収録リスト】夏目漱石『蛇』、A・ダーレス『淋しい場所』、有島武郎『溺れかけた兄妹』、コストラーニ『水浴』、小松左京『沼』、E・テイラー『蠅取紙』、R・ダール『女主人』、R・クロフト=クック『園芸上手』、アイリッシュ『爪』、三島由紀夫『復讐』、瞿宗吉『牡丹燈記』、ポー『スフィンクス』、ブッツァーティ『なにかが起こった』、ブラックウッド『スミスの滅亡』
読了日:4月20日 著者:
 
カープ坊やフェイスボディバッグBOOK
カープ坊やフェイスボディバッグBOOK
★3.5 付録につられて思わず買ってしまった。ボディバッグは、付録にありがちなナイロン?生地だけど(エコバッグみたいな)、背中に当たる方にはクッションも入ってフカッとしてるし、デザインは可愛いので、応援に行く時は使えそう。冊子は本当にペラペラで清々しいほどに内容ないので(バッグの説明、グッズと応援席の紹介、試合日程、以上。ファンなら周知の情報がほんの数ページ)、バッグを買ったと考えましょう(笑)。
読了日:4月24日 著者:
 
鬼灯の冷徹(17) (モーニング KC)
鬼灯の冷徹(17) (モーニング KC)
★4 《鬼の体色からの色談義、狸トラウマ克服なるか芥子の寺修行、似髻虫に尻ピンチのシロ、浄玻璃鏡と鏡の神秘、職務怠慢・懸衣翁、西洋ホラーハウス見学再び、八寒の氷細工祭、唐瓜と茄子の裁判実習、精進落としと供物あれこれ》
お香さんの男子全員を黙らせるおパンツ発言素敵です。似髻虫にやられたシロには、ちょっと「ほら見たことか」と思ってしまった。ほんともっと懲りた方がいいよ(笑)。懸衣翁は本当にクズだと思います。婚姻届まで持ち出して仕事させようとする鬼灯はまさに仕事の鬼。そういえば白澤の出番ゼロだったな。
読了日:4月26日 著者:江口夏実
 
アラスカ・ワンダホー!  (コミックエッセイの森)
アラスカ・ワンダホー! (コミックエッセイの森)
★3.5 高2から4年間、父の転勤でアラスカに一家4人で住んだ著者のコミックエッセイ。当時著者は学生なので、学校生活についても色々描かれていたところが興味深かった。生徒主導のイベントにクラブ活動、よく映画などで見るプロムのパーティや卒業式など、学生生活も満喫しつつ、家族とあちこち観光に出掛けたり、街のイベントにも参加してみたり、なかなか内容が多岐に渡っていて面白かった。
読了日:4月28日 著者:世鳥アスカ
 
鬼談 (幽BOOKS)
鬼談 (幽BOOKS)
★4 短編集。『○談』シリーズで一番好きかも。他のシリーズは、幻想味が強くて、それこそ幻惑されたり目眩を起こしそうな、ふらふらグラグラと不安定な場所で立っているかのような感覚だったけど、今回は比較的現実感があるというか、シンプルな怪談ぽくて、情景が浮かびやすい感じのものが多かった。とは言え、どれも何が起きたのかハッキリとは分からないままだから、その点不安感は残りそうなものなのに、意外にも読後感は良かった印象。『鬼縁』が特に好き。
読了日:4月28日 著者:京極夏彦

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